2019/07/08

2019年7月8日(月)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年7月8日(月)アジア・欧州市場序盤の動き

週明けの月曜日、為替相場は小幅ながらドル全面安。日経平均株価は下落し前日比-212.03(-0.8%)、上海総合は上昇から逆に下落と変化、米10年債、2年債利回りは共に低下、原油価格は上昇を維持できずマイナス圏へ。

週末にはまたしてもトランプ大統領は、FRBに利下げのプレッシャーをかけ続け、市場はパウエル議長の任期となる2022年に退任するか、その前に交代させられるとの思惑も。

米中通商協議は、クドロー氏は「米中は電話会談で再開」というも、中国は関税措置を米国が撤回することが不可欠と譲らず、ナバロ大統領補佐官は米中貿易合意には時間がかかるという。このような状態では楽観的な考えは描けず。

ギリシャでは総選挙で与党敗退、4年ぶりに政権交代へと動き、次期英首相選の世論調査では、ジョンソン氏74%、ハント氏26%とジョンソン氏が圧倒的に有利。

為替相場は、先週末の米雇用統計を受けた流れを意識してスタートするも、米債利回りは軟調でUSDJPYは108.58を高値に108.30近くまで下落。

EURUSDは、1.1220~30と動かず。GBPUSDも1.2520~30で動かず。AUDUSDは0.6975~90と緩やかに上昇。USDCADは大枠1.3070~80で動かず。

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08:50 JPY 5月 国際収支: 経常収支(季調前)=1兆5948億円(予想1兆3850億円 前回1兆7074億円)、経常収支(季調済)=1兆3057億円(予想1兆2310億円 前回1兆6001億円)、貿易収支=-6509億円(予想-7589億円 前回-982億円)

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【週末の材料】

トランプ大統領(bloomberg)
◎7日、ニュージャージー州モリスタウンでワシントンに戻る大統領専用機エアフォース・ワンに乗り込む前に記者団に、金融当局が「自分のしていることを分かっている」なら、利下げをするだろうと発言。
→ 大統領が自身の再選を前提にパウエル議長の任期が切れる2022年か、もしくは当局が迅速に要求に応じない場合はより早い時期に交代させるための下地づくりをしているとの見方と合致する。
→ クリストファー・ウォラー氏とジュディ・シェルトン氏の2人をFRB理事に指名する意向を明らかにした。事情に詳しい関係者によれば、パウエル議長の任期終了時ないしそれ以前の退任の場合、2人はいずれも後任議長候補になる可能性がある

クドロー米国家経済会議(NEC)委員長
◎トランプ米政権が中国との通商交渉で、電話協議を通じて再開。
◎中国は関税措置を米国が撤回することが不可欠との立場を崩さず。
◎ライトハイザー代表とムニューシン米財務長官が中国の劉鶴副首相と電話で話をしており、さらなる協議がなされると語った

ナバロ大統領補佐官(米通商製造政策局長)
◎米中貿易合意には時間がかかる。

ギリシャ総選挙(与党敗退、4年ぶりに政権交代へ)
◎中道右派の野党・新民主主義党(ND)の議席が過半数を獲得することが濃厚
◎党首のミツォタキス氏が新首相に就任する見通しだ。与党・急進左派連合(SYRIZA)は第2党に後退。チプラス首相は退陣し、約4年ぶりに政権交代する。

イラン、ウラン濃縮度引き上げ発表
◎核合意で定められたウランの濃縮度を制限の3.67%から引き上げる作業に着手。

エルドアン大統領
◎チェティンカヤ・トルコ中銀総裁を更迭し、後任にウイサル副総裁が昇格。"

米雇用統計を受け(WSJ)
◎依然として利下げの余地があるが、大幅な引き下げ圧力は弱まる。

次期首相の世論調査
◎英ジョンソン氏74%、ハント氏26%

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日銀さくらレポート
◎全ての地域で「拡大」または「回復」としている。前回(2019年4月時点)と比較すると、全ての地域で総括判断に変更はないとしている。ただし、米中貿易摩擦などを受けて、海外経済の先行き不透明感の高まりやその影響を指摘する声が幾分増えている。


中国外貨準備=前月比3兆1190億元(予想3兆1030億元 前回3兆1010億元)と、2か月連続で増加し資本流入の可能性や保有資産の評価額拡大で2018年4月以来の高い水準を記録した、

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