2019/07/20

2019年7月20日 昨日19日、海外市場の動き


2019年7月20日 昨日19日、海外市場の動き

NY市場の終盤にイランが英船籍のタンカーを拿捕。終盤にかけて米株は下落、上昇していた債券利回りは上げ幅を縮小、続落していた原油価格は急反発。

為替相場はFOMC待ちながらドル続伸。アジア市場では前日の連銀総裁(含むウイリアムズ氏)のハト派発言を受けFOMCで大幅利下げ期待を引き継ぎ、ドル売りからスタート。しかし、早朝にNY連銀がウイリアムズ総裁発言の超ハト派発言は月末のFOMCのことではないと「火消の趣旨説明」をしたことで「米債利回り上昇=ドル買い」に反応し、この流れはがアジア・欧州・米国市場と続いた。ブラード・セントルイス連銀総裁が0.25%の利下げを主張する中で、NY市場の終盤ではイランが「英船籍のタンカーを拿捕」との報道に加速し主要通貨で19日の最安値(ドル最高値)を示現。

EURUSDは、イタリアの連立政権「五つ星運動と同盟」の両党で、欧州委員長の支持をめぐる対立が止まず、今秋に解散・総選挙の可能性も。また、25日のECB理事会では利下げや緩和策の可能性が強まり、ある程度織り込み済みながらEUR売りの流れも止まらず。アジア市場の1.1282を高値にNY連銀の火消発言を受けて続落し、イランが英船籍タンカーを拿捕との報道では一時1.1203まで下落と、ここ数日間の安値付近で何とか下げと待っているも下値リスクは消えず。

USDCADは、基本的な推移はEURUSDと同じ展開となるも、カナダの小売売上高が前月比、除く自動車前月比共に予想外のマイナスとなり追加利下げ期待が再浮上し、直後は1.3050台→1.3110近くまで急伸。全体的にドル買いが続く中で、終盤にかけイランが英船籍タンカーを拿捕との報道をうけ原油価格が変転急上昇したこともあり、元の水準に逆戻りし1.3050台で推移。

AUDUSDも基本的な推移は他の主要通貨と変わりないが、EURUSDと同じ推移で、0.7082を高値に戻り売り圧力は強く、前日にウイリアムズNY連銀総裁のハト派発言に急伸スタート水準を割り込み、0.7030台まで値を下げている。

USDJPYは、基本的な推移は他の主要通貨と変わらず、昨日来の107.20台をボトムに、NY連銀の火消発言もあり米債利回りの上昇に107.98まで反発し、終盤にかけイランが英船籍を拿捕との報道に107.68まで値を下げ107.70近辺で推移と前日の急落前の水準に逆戻り。

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21:30    CAD 5月 小売売上高=前月比-0.1%(予想0.3% 前回0.1→0.2%)、除く自動車前月比-0.3%(予想0.3% 前回0.1→0.0%)→ 予想外のマイナスにCAD売りが強まる

23:00    USD 7月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=98.4(予想98.4 前回98.2)

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イランがホルムズ海峡で英タンカーを拿捕
◎イスラム革命防衛隊は、「国際海洋規則に違反していた」ためイラン海上当局の要請に従い、タンカーを拿捕した表明。
◎トランプ大統領は英国との連携を言明。
→ NY市場の終盤に流れたこの報道で、WTIは54.99の安値から56ドル台台まで上昇。

トランプ政権当局者
◎イランの無人偵察機が米船舶に接近しすぎた場合は攻撃する。
◎18日にイラン無人偵察機を攻撃した明確な証拠がある。
◎イランのザリフ外相の、イランは一段と厳格な核査察の受け入れに関する文書に直ちに署名する用意発言で、米政府が「決定権のないザリフ氏の発言を真剣に考慮することはない」

ブラード・セントルイス連銀総裁
◎31日のFOMCで利下げを支持するも、0.25%を超える利下げは必要ない。

イタリア連立政権
◎ディマイオ副首相(「五つ星運動」党首)は連立政権の危機説を否定し解決に向けて「サルビーニ副首相(「同盟」党首)に和解協議を呼びかけ、サルビーニ氏は会談する方針を表明するも五つ星運動の一部議員からあからさまな妨害があったことを示唆。
→ サルビーニ氏がマッタレッラ大統領に面会を申し入れたと判明したことから現実味が帯、今秋に総選挙の可能性も。

トランプ大統領(ツイッター)
◎FRBの政策運営を「欠陥のある思考過程」と批判し、金利は「低下すべきだ」と主張。利上げは行き過ぎで、利上げペースは速過ぎたとし、FRBは「正気でない量的引き締め」を止める必要がある。

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ブラード・セントルイス連銀総裁
◎7月FOMCでの0.25%ポイントの利下げを支持。大幅な利下げは必要ない

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NY連銀報道官18日(NY市場で債券利回り上昇しドル売りにつながった発言に対して説明)
◎ウイリアムズ総裁による18日の講演についてFRBが7月に大幅な利下げを行う可能性を示唆する意図はなかったと説明。
→ この報道を受け米債利回りは上昇しドル買い戻しが強まる。

米国防総省はサウジに500人超の部隊を派遣。
◎イランや同盟組織からの脅威に対応できる体制をさらに強化する狙いに500人超の舞台を派遣

米議会からトルコ制裁を求める動きが強まる18日
◎ロシア製のミサイル防衛システム「S400」の搬入を始めたことに対して。

モルガン・スタンレー、ウォール街最大のトレーディング減収
◎株式トレーディング収入は前年同期比14%減り、大手米銀中で最大の減少となった。

イラン
◎米国の制裁解除を条件に踏み込んだ査察を提案。

イタリア連立与党は崩壊の可能性を警告
◎極右「同盟」とポピュリズム(大衆迎合主義)「五つ星運動」のそれぞれの党首は、欧州委員長の人事をめぐり、連立政権が崩壊する可能性について警告。

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