2019/07/01

2019年7月1日(月)欧州・米国市場序盤の動き

2019年7月1日(月)欧州・米国市場序盤の動き

アジア・欧州市場でドル売りに傾いた流れは、米国市場に入るとドル買いへと逆戻りしドルは全面高。米ISM製造業景況指数も強い。

米債利回りは米中通商協議の再開と制裁関税の停止にもかかわらず、FOMCの利下げ期待が選好されたのか米債利回りは伸びず先週末の水準に逆戻り。ただし、リスク回避の巻き戻しにUSDCHFは0.9%上昇し、USDJPYも0.4%近くの上昇傾向を維持。

AUDUSDは米中通商協議の再開のメリットを受けながらも、弱さが目立った中国のPMIと利下げ継続期待に伸びきれず、逆に売りが強く-0.6%台の下落で、0.700を割り込み下落。米国市場に入ると0.6980割れまで続落中。

USDCADもOPEC総会の減産合意を受け上昇した原油価格にも0.17%の上昇とCAD売りへ。

GBPUSDは、英製造業PMIは弱く、英首相選後の合意なきEU離脱のリスクは消えず。欧州市場に入ると下げ幅を拡大し一時1.2630台まで続落。米国市場に入り一時1.2670台を回復すると続かず、1.2630台へ逆戻り。

EURUSDは、G20サミットでEUR安のけん制発言は見られず、アジア市場から売り圧力が続き200日MA1.1346を割り込み一時1.1317まで下落。売り一巡後は一時1.1360台まで回復するも、米国市場に入り再び1.1320台へ。EUサミットは2日の日本時間午後6時からに延長。失業率は5年ぶりの低水準となるも、独・ユーロ圏の製造業PMIは予想外に弱く、消費者向け無担保融資は5.9→5.6%と5年ぶりの低水準に。

期待通り欧米株は上昇、ダウも先物の流れを受け大幅高からタート。原油はOPEC総会で9か月間の減産延長で合意し上昇傾向が続く。ただ、米債利回りは米中通商協議の再開と制裁関税の停止に、一時2.046%まで上昇するも、先週末の水準の2.0%近くまで逆戻り。

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16:55    GER 6月 製造業PMI・改定値=45.0(予想45.4 速報45.4 5月44.3)

16:55    GER 6月 失業率=5.0%(予想5.0% 前回5.0%)、失業者数=前月比-0.1万人(予想-0.3万人 前回6.0万人)

17:00    EUR 6月 製造業PMI・改定値=47.6(予想47.8 5月 速報値47.8→47.7)

17:30    GBP 6月 製造業PMI=48.0(予想49.2 前回49.4)→ 予想外に弱く、6年ぶりの低水準

18:00    EUR 5月 失業率=7.5%(予想7.6% 前回7.6%)→ 予想と前回を下回り約11年ぶりの低水準で、5月の消費者向け無担保融資は5.9→5.6%に低下し、5年ぶりの低水準

22:45    USD 6月 製造業PMI・改定値=50.6(予想50.1 前回50.1→50.5)

23:00    USD 6月 ISM製造業景況指数=51.7 (予想51.0 前回52.1)

23:00    USD 5月 建設支出=前月比-0.8%(予想0.0% 前回0.0→0.4%)

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バーキン・リッチモンド連銀総裁
◎経済成長の鈍化は、利下げの可能性を高める
◎足元の最大の懸念は貿易のほか、財政政策や英国のEU離脱といった政治情勢
◎次回FOMCで利下げに踏み切らせるかを語るのは時期尚早。
◎経済情勢の判断では、感情がデータのはるか前面に出てしまったと思う
◎FRB当局者の大半は、今年の米経済成長率が2%前後に下がると予想している
◎成長率がさらに鈍化した場合は「政策金利をどうするかという議論をしなければならないと思う
◎個人消費が力強さを保ち、企業の設備投資が横ばいで推移するようであれば「神経質になる必要はない。そうなる可能性も十分ある

クラリダFRB副議長
◎成長維持のため、適切に行動する

レーン・フィンランド中銀総裁
◎ECBにはインフレ促進に向けてあらゆる政策手段を調整する用意がある。
◎政策に影響を及ぼす可能性のあるさまざまな課題を精査することも必要
◎ECBは他の中銀と同様に、人口の高齢化や長期金利の低下、気候変動といった長期的なトレンドが主要な政策課題となっている新しい環境の中で運営している

EU報道官
◎EUサミットは2日日本時間午後6時からに延長

中国人民銀行総裁
◎中国の成長率ペースは、規模の拡大ゆえに緩やかになろう、現在の中国成長率は6%前後、インフレ圧力もデフレ圧力もみられない。
◎余剰生産設備問題は解決した

OPEC
◎加盟国は9か月間の減産延長を承認

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