2019/07/19

2019年7月19日(金)昨日18日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年7月19日(金)昨日18日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

為替相場はウイリアムズNY連銀総裁を主にハト派発言が相次ぎ、イランはタンカーを拿捕、米国はイラン小型無人機を攻撃などイラン情勢の緊迫化も加わり、「米金利低下=ドル売り」の流れにドルは大幅安。
米株は終盤にかけ上昇、逆に米債利回りは終盤にかけて大幅低下、原油価格も緊迫するイラン情勢にも関わらず需給の改善に大幅下落。

ウイリアムズNY連銀総裁は早期利下げの必要性を強調、クラリダFRB副議長も景気刺激に早期に動く必要性を、ブラード・セントルイス連銀総裁は貿易をめぐる不確実性の長期化リスクに緩和につながる可能性を指摘。

米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は21.8と予想外の大幅な伸び、週間新規失業保険申請件数は21.6万件と予想通り、CB景気先行指数総合は-0.3%と予想外のマイナスに。

為替相場はドル売りが加速し、ドルは主要通貨に対して全面安。前日比率ではAUDUSDとGBPUSDが+0.9%台の上昇と目立っており、NZDUSDの+0.75%とそれに続く。

USDJPYは、アジアと欧州市場では107.60台をボトムに底堅く推移し、米国市場に入り、強い米景気指数を受け米債利回りが上昇し一時108.01まで上昇。イラン情勢の緊迫化が続く中でこれを高値に、ウイリアムズNY連銀総裁を主にクラリダ、ブラード両氏のハト派発言もあり、米10年債利回りは2.076%→2.02%まで下落、原油価格も中東情勢の悪化にも関わらず需給の改善に57.32→一時54.72ドルまで下落。107.60台を割り込み、多くのテクニカルポイントを割り込み終盤にかけては107.20台まで続落している。

EURUSDは欧州市場で、「ECBスタッフは物価目標の改訂に関して非公式に検討を開始」との報道に1.1230台→一時1.1205まで下落。米国市場に入り、強い米景気指数を受け米債利回りの上昇し売り圧力が続くも、イラン情勢の緊迫化、ハト派の米通貨当局者の発言に米債利回りは急低下し、終盤にかけては1.1280台まで上昇。

GBPUSDは、英議会が合意なき離脱を阻止するための修正案を315対274で可決、英予算局(OBR)は合意なきEU離脱はリセッションに陥りGBPは10%下落すると予測するなど取り巻く不透明感は変わらず。ただし、アジア市場の1.2423をボトムに欧州市場に入り、強い英小売売上高に反発し一時1.2498まで続伸。米国市場に入り強い米経済指標に戻り売り圧力が続く、イラン情勢の緊迫化、ハト派の米通貨当局者の発言に米債利回りは急低下し、終盤にかけては1.2558まで続伸している。

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21:30    USD 7月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数=21.8(予想5.0 前回0.3)→ 予想を大幅に上回る

21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=21.6万件(予想21.6 前回20.9→208万件)

23:00    USD 6月 CB景気先行指数総合指数=前月比-0.3%(予想0.1% 前回0.0%)、一致指数=前月比予想 前回0.2%、遅行指数=予想 前回0.2%

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ウイリアムズNY連銀総裁(早期利下げの必要性を強調)
◎金利がゼロ近辺のときに低すぎるインフレに早期に対応する追加刺激策が必要で、景気情勢の悪化まで待つことはできない。
◎インフレが目標を下回り続ければ、人々の期待がインフレを押し下げ、FRBの効力が低下する可能性。

クラリダFRB副議長
◎増大するリスクへの保険として、国内景気刺激へ早期に動く必要がある
◎事態が相当悪化して劇的な形で利下げに踏み切らざるを得ない時点まで待つ必要はない。

ボスティック・アトランタ連銀総裁
◎逆イールドによる警戒シグナルを重要視せず

ブラード・セントルイス連銀総裁
◎貿易を巡る不確実性は長期化が予想され、これがもたらす打撃は政策金利の引き下げによってある程度緩和につながる可能性がある
◎2、3回の利下げでイールドカーブが上向く可能性。

イラン革命防衛隊(タンカーを拿捕)
◎密輸燃料を積載していたとして、ペルシャ湾のホルムズ海峡にあるイラン領ララク島沖で、外国籍タンカー1隻を拿捕したと発表
→ 米政府はイラン側にタンカーの即時解放を要求。

トランプ大統領
◎トルコへの経済制裁はないだろう

トランプ大統領
◎中東のホルムズ海峡で米強襲揚陸艦「ボクサー」がイランの小型無人機を撃墜

ムニューシン財務長官
◎今後2年間の連邦政府の歳出上限と債務上限引き上げに関し、議会とトランプ政権が合意

ムニューシン財務長官
◎現時点では米国の為替政策に変更はない。

ムニューシン米財務長官
◎米中通商協議で閣僚級の電話協議を行っており、対面協議を行うべくライトハイザー米通商代表部(USTR)代表ともども中国訪問を期待したい。
◎ファーウェイについては、通商協議とは別個の問題とした。

ECBスタッフ(ブルームバーグ、インフレ目標の修正を検討)
◎ECBスタッフが物価目標の改訂に関して非公式に検討を開始し
たと報道。現行の「2%未満だがその近辺」という目標が依然適切かどうかを見直すもので、インフレ率の上振れを一定期間容認する可能性もある。
◎ドラギ総裁は物価目標について、2%を挟んで上下に幅を持たせた「対称的」な形が望ましいと考えている
⇒ EURUSD1.1230台→一時1.1205まで下落。

イタリアで総選挙実施の思惑
◎企業寄りの中道右派連立政権が誕生する可能性を意識。

英議会
◎合意なき離脱を阻止するための修正案を315対274で可決
⇒ ボリス・ジョンソン前外相は、合意なき離脱を強行するために議会を休会とする可能性を排除しておらず、親EU派の議員らはこれを阻止しようと取り組んでいる。

英予算局(OBR)
◎合意なきEU離脱はリセッションに陥りGBPは10%下落すると予測。企業景況感の悪化やEUとの貿易障壁の高まりで国内GDPが2.1%減少すると予測。
◎2020-21年度以降の借り入れが年300億ポンド増え、税収減を背景に23-24年度には純負債残高が対GDP比でさらに12%押し上げられると予測。

BBBCニュースのワット記者
◎議会の休会を利用して合意なきEU離脱を図ることを阻止するため、一部の閣僚が⑱日に辞任する可能性がある。

原油価格下落
◎緊迫化するイラン情勢にも関わらず、WTIは57.32ドルを高値に54.72ドルまで下落。メキシコ湾の産出拡大の観測や、ロシア最大の石油パイプライン会社であるトラスネフが操業を再開、世界情勢の先行き不透明感が強く、供給過剰の懸念が再燃。
                                         
南ア中銀(予想通り0.25%の利下げを実施)
◎政策金利を0.25%引き下げ6.5%に決定、予想通り。

南ア中銀総裁
◎政策の決定は全会一致で、さらなる決定はデーター次第。
◎ZARは若干過小評価されている。 

インドネシア中銀
◎政策金利を0.25%引き下げ6.0%に決定、予想通りで利下げは2017年9月以来  
◎インフレ率が低水準にとどまることが予想されるなか、金融政策を緩和する余地がある                   

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