2019/07/05

2019年7月5日(金)昨日4日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年7月5日(金)昨日4日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米国は独立記念日で休場。そして、5日は週末の狭間に米雇用統計の発表が控えている。

米国市場の株式、債券市場は休場のため、為替相場の変動は極めて限定的。その中で、前日上昇傾向が強まったAUD+NZDは若干ながら弱さが目立ち、逆に、EUR+GBP+CHFは若干ながら上昇するも、相場の方向性には無関係で特筆する動きも見られず。JPYは問題外。トランプ大統領が独立記念日の軍事パレードで国立公園の維持管理費が流用されていたことが問題になっていたことぐらい。

ラガルド次期ECB総裁へのハト派期待感はあるが、レーン・フィンランド中銀総裁、デギンドスECB副総裁ともに、ユーロ圏経済の減速とECBの緩和的政策を指摘。トリア・イタリア首相は「今年の経済成長率はゼロに近い」とある。

結果、欧州主要国の債券利回りは低下し、独10年債利回りはマイナス0.409%(終値-0.399%)まで低下し、日本の-0.155%を大きく下回り、ECBの緩和をある程度織り込まれてはいるが、EURの弱気見通しは変わらず。

リスクを意識すれば、日本の対韓輸出規制をめぐる日韓の対立激化、英領ジブラルタルの自治政府がEU制裁に違反の疑いにイランのタンカー拿捕。拿捕は違法と反発するイランの報復は? 

それと、今日の米雇用統計も為替相場も非常に重要。予想は失業率3.6%(前回3.6%)、非農業部門雇用者数は16万人(前回7.5万人)、平均時給の前月比0.3%(前回02%)、前年比3.2%(前回3.1%)と、雇用者数と賃金共に前回より上昇が見込まれている。今週は米ISM製造業52.1→51.7、非製造業56.9→55.1と前回より低下しており、雇用統計が予想を割り込むことにでもなれば、利下げはすでに十分織り込み済みながら、その可能性はより強まり債券利回りの低下=円高のリスクは残る。

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USTR当局者
◎来週に米中通商代表者の電話会談開催で調整。

独10年債利回り
◎ラガルド次期ECB総裁への利下げやQE強化を期待、ECBの追加緩和期待が高まり、独10年債利回りは一時-0.4%を超え低下。

レーン・フィンランド中銀総裁
◎ユーロ圏経済の減速は一時的な落ち込みと見なすべきでない。
◎ユーロ圏の経済は直近で著しく伸びが鈍化した、ECBは景気が悪化に備えて準備すべき。
◎一段の金融刺激策が必要で、フォワードガイダンスの変更、利下げ、QEの再開など実施の可能性も。

デギンドスECB副総裁
◎ユーロ圏の経済成長には、下方リスクが高まりつつあり、あらゆる金融政策手段を検討中。
◎ユーロ圏経済の回復は新たな世界の逆風に直面している
◎今月の理事会では決定されない可能性はあるも、利上げや新たな流動性関連措置の時期決定を討議へ。

トリア・イタリア首相
◎今年の経済成長率はゼロに近い

英領ジブラルタルの自治政府
◎EU制裁に違反してシリアへ原油を輸送していた疑いに、イランのタンカー拿捕。→ イランは違法と避難、関係が悪化する恐れを危惧。

エルドアン・トルコ大統領(トルコ紙ハリエット)
◎決めたロシア製の地対空ミサイルシステム「S400」購入を巡り、米国が最新鋭ステルス戦闘機「F35」のトルコへの引き渡しを拒否すれば、「強奪」になると非難

中国交通運輸省
◎マラッカ海峡の航行で、警戒レベルを最大の3へ引き上げた。理由などの説明はなし。

中国商務省の報道官
◎輸入品に上乗せしている関税の撤廃という点で中国側は譲ることができないという考えを示し、アメリカ側をけん制。

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