2018/01/26

2018年1月26日(金曜)昨日25日、海外市場の動き

2018年1月26日(金曜)昨日25日、海外市場の動き(午前5時40分ごろ)

米財務長官の修正発言、ドラギ総裁のEUR高けん制+緩和政策の継続+インフレは中期的に上昇発言の判断はEUR高へ。絞めはトランプ大統領の「最終的には強いドルが望ましい」発言にドル買い戻しへと変化。

ただし、今日のダボスでトランプ大統領から何がとびだすのか!!?? 日本CPI、英GDP、米GDP、カナダCPIで動きが出ることは間違いない。

ムニューシン米財務長官は「弱いドルは米貿易収支にとって短期的に有利だが、長期的には堅調な通貨と確信」トーンダウンし前日の「ドル安歓迎」発言を暗に修正(市場の反応は鈍い)

注目のドラギECB総裁は、前日の米財務長官の「ドル安歓迎」発言を暗に反論、「ユーロの上昇は不確実性の源」とEUR高をけん制するも、市場は「ECBが為替相場を金融政策の目標としていない」、「経済指標は成長が堅調で、インフレは中期的に上昇」に反応しEURUSDは1.2420→一時1.2530台まで急伸。

なにがと飛び出すかわからないトランプ大統領は「ドルがさらに強くなり、最終的には強いドルが望ましい」との発言にドル売りからドル買い戻しへと急変。EURUSDは1.2480→1.2360台へ一時急落。ただし、今日26日のダボスでの発言はなにが飛び出すのか??

EURUSDは、ECB理事会とドラギECB総裁発言を前にして、アジア・欧州市場の動きは比較的鈍かったが、欧州勢の参入に利食いから入り1.2459まで上昇、ECB理事会もサプライズはなく、ムニューシン米財務長官の「弱いドルは米貿易収支にとって短期的に有利だが、長期的には堅調な通貨と確信」とのトーンダウン発言にも動きは鈍く、ドラギECB総裁の記者会見を迎えた。

強弱の発言が流れるも、前日の米財務長官の「ドル安歓迎」発言を暗に反論、「ユーロの上昇は不確実性の源」とEUR高をけん制するも、市場は「ECBが為替相場を金融政策の目標としていない」、「経済指標は成長が堅調で、インフレは中期的に上昇」に反応し1.2537まで急伸、1.25台では利食いの売りも多く1.2470~1.2530のレンジで推移。トランプ大統領は「ドルがさらに強くなり、最終的には強いドルが望ましい」との発言が飛び出すと1.2360台まで急落。

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米債利回りは終盤に低下傾向が強まる。10年債は2.618%(-0.03)、2年債は2.080と前日と変わらず。独と英10年債利回りは上昇し、一時半年ぶりの高値へ。

米株は強く、ダウは+134.85(+0.51%)、Nasdaqは弱く、S&P500は前日とほぼ同水準。欧州株はドラギECB総裁発言を受けて弱く、STOXXEurope600は-2.23(-0.56%)、英FTSE100 ,独DAXも下落へ。

原油価格(WTI)は65.19-0.43(-0.66%)と終盤にかけて下落。CRB Indexも-0.164(-0.08%)と軟化。

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ドラギECB総裁の記者会見を受け、独・仏10年債利回りは半年ぶりの高水準へ。

ドラギECB総裁=ユーロの上昇は「不確実性の源」、米国発のドル安を巡る発言が金融情勢の変化につながる場合、ECBは戦略を見直す必要がある

ドラギECB総裁=為替相場は成長と安定にとって重要で、経済成長に伴い上昇するというのが現実だ。インフレを注視している。インフレがわれわれの主な懸念事項ユーロの上昇は「合意事項を反映しない為替相場動向を巡る文言の利用」が一部要因となった

ドラギECB総裁=金融政策については、年内の利上げの確率はほとんどないが、インフレ圧力は、現在は抑制されているものの中期的には上昇する。ECBの金融政策措置、継続的な景気拡大、これに伴う経済のスラックの解消、賃金の伸びの加速に支えられ、基調インフレは中期的に段階的に上昇していくと予想。

ドラギECB総裁=ECBは資産買い入れ策終了後も長期にわたり金利を維持する方針も確認。基本的にガイダンスにほぼ変更はない。インフレが持続的に上向くまで資産買い入れを継続するとの確約も維持。資産の純買い入れ終了後も金利は長期にわたり現在の水準にとどまると理事会は予想。

トランプ大統領(CNBC)=ドルがさらに強くなり、最終的には強いドルが望ましい→ ドルの買い戻しが強まる。

トランプ大統領(CNBC)=以前よりも良好な合意を得ることができればTPPに参加する。以前の合意はひどいものだった

トランプ大統領(CNBC)=特別検察官の聴取楽しみにしている。

ムニューシン米財務長官(ダボス)=弱いドルは米貿易収支にとって短期的に有利だが、長期的には堅調な通貨と確信。長期的にはドルの水準は米経済の強さを反映。短期的なドルの動きは懸念せず。

ムニューシン米財務長官(ダボス)=現在のドル水準は私の懸念要因ではない。ドルについて私は首尾一貫していると考える。これまでの財務長官もドルについて発言した。私がこれまで言ってきたのは、第一に通貨の自由な取引を支持しているということだ

ジョーダンスイス中銀総裁(ダボス)=ムニューシン米財務長官によるドル安容認発言についてはコメントを差し控えるも、世界的な低金利環境が要因となり、同発言の為替相場への影響は増幅された。

ジョーダンスイス中銀総裁(ダボス)=過去に比べ、他国の金融政策変更に伴う波及影響は大きい。金利が過去のように政策手段になり得ないからだ

ジョーダンスイス中銀総裁(ダボス)=堅調な米成長に加え、他国よりも高水準にある米金利が強いドルを支える。

ハモンド英財務相(ダボス)=ここ数日でポンドはかなり急速に上昇したが、ユーロに対しては比較的安定しているため、現在の為替水準には非常に満足している。

ハモンド英財務相(ダボス)=2016年のブレグジット直後の衝撃から経済が持ち直すに伴い、英国のインフレ率はピークを打ち、ポンドは上昇している。

カーニーBOE総裁(ダボス)=2016年の国民投票の結果、英経済は毎年約100億ポンドを失っている

黒田日銀総裁(ダボス)=世界経済全体として非常にバランスよく成長。口戦略や政策変更について、現段階で言及するのは適切ではない。

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