2018/01/27

2018年1月27日(土曜)昨日26日、海外市場の動き

2018年1月27日(土曜)昨日26日、海外市場の動き

ドル安・米金利上昇・米国や中国中心の株高傾向の一週間が終わった。週末金曜日も、予想を下回る米GDP、強い米耐久財受注を経て、米株高+米金利の上昇にもドル売りの流れは変えられず。

ムニューシン米財務長官は前述のドル高となった発言を言い訳し再否定、トランプ大統領からはドルに関しての発言は見られず。また豹変したTPP加盟の可能性を指摘(実現性は不明)、公正で互恵的な貿易の実現を主張しながらも、アメリカ・ファースとの基本理念は変えず。

USDJPYは-0.74%と、コインチェックの問題が影響しているかは不明ながら、クロスで円は全面高で、黒田日銀総裁の「賃金と物価は緩やかに上昇しており、目標に近づきつつある」との発言が円買いを誘い、一時108.28まで下落。ただし、黒田総裁発言は外面と内面の違いは過去にも多くどこまで相場に織り込めるかは疑問。

GBPUSDは、1.4140で始まりGDP前年比は予想を上回りGBP買いが強まるも、高値1.4280台と前日の高値1.4340台に届かず、ムニューシン米財務長官「ドル安を歓迎する発言」の再否定発言や、週末のポジション調整に結局は1.4160台とオープン近くの水準まで値を下げて終了。前日のハモンド英財務相(ダボス)「ここ数日でポンドはかなり急速に上昇したが、ユーロに対しては比較的安定しているため、現在の為替水準には非常に満足している。」がポンド高容認なのか、それともただ単にムニューシン米財務長官の発言への当てつけなのか気になる。

EURUSDは、1.2393で始まりEUR高へけん制発言も見られず、欧州市場の序盤では一時1.2493まで上昇するも、結局は前日のレンジ内となる1.2370~1.2490で推移。米国市場では1.2408~1.2460と予想外に狭いレンジで推移。今後のECB理事らのEUR高けん制発言の有無には要注意。

USDCADは、カナダCPIの前月比は-0.4%と予想外に弱く、ドル売りの流れをリードし1.2300台→一時1.2360へ上昇。しかし、コアは予想外に強く、資源価格の上昇や米国のTPP再交渉への可能性が意識されたかは不明ながら、1.30の大台を割り込み一時1.2293まで下落。前日の安値1.2282までは届かないものの、1.23~1.25のレンジの下限を試す動きが続いている。

米GDPは予想を下回り前年比2.6%となるも、コアPCE価格指数は強く、米耐久財受注が2.9%と予想外に強く、米債利回りは上昇し2年債は高値を更新し、米株は好決済もあり最高値を更新中。

原油価格(WTI)は66.14+0.63(+0.96%)と米石油掘削リグ稼働数が大幅増加するも続伸。

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18:30    GBP 第4四半期 GDP・速報値=前期比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)、前年比1.7%(予想1.4% 前回1.7%)→ 前年比は予想を上回りGBP買いが強まる
22:30    USD 12月 耐久財受注・速報値=前月比2.9%(予想0.9% 前回1.3→1.7%)、除く輸送機器・前月比0.6%(予想0.5% 前回-0.1→0.3%)

22:30    USD 第4四半期 GDP・速報値=前年比2.6%(予想3.0% 前回3.2%)、個人消費=3.8%(予想3.7% 前回2.2%)、コアPCE価格指数前期比=1.9%(予想1.9% 前回1.3%)、GDPデフレータ=前期比2.4%(予想2.3% 前回2.1%)→ 輸入増に前年比は予想を下回るも、デフレーターは前回から上昇へ。

22:30    CAD 12月 消費者物価指数=前月比-0.4%(予想-0.3% 前回0.3%)、前年比1.9%(予想1.9% 前回2.1%)、コア前月比-0.5%(予想-0.6% 前回0.2→-0.1%)、コア前年比1.6%(予想1.5% 前回1.3%)、コア-Median前年比(除く食品・エネルギー)=1.9%(予想 前回1.9%)、コア-Trim前年比=1.9%(予想 前回1.8%)

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トランプ大統領演説(ダボス)=公正で互恵的な貿易の実現を主張。離脱した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について「すべての参加国の利益になる」ことを前提に、復帰を検討する考えを表明

ホワイトハウス高官=現状のTPPに参加しないとの考え方は変わらないとし、「大統領は米国に有利な条件に変われば再加入の準備があるということだ」

ムニューシン米財務長官=先の発言は、ドル安の誘導を意図したものではなかった。私の発言は非常に公正で、これまでに言ってきたことと整合性がとれている。ドル相場を動かそうとしたわけではない。

トランプ大統領=来月公表予定の2019年予算案で、国防支出費として7160億ドルを要求する見通し。

黒田日銀総裁(ダボス)=インフレ率は日銀が目標としている2%に達するのを阻む複数の要因が存在しているものの、賃金と物価は緩やかに上昇しており、目標に近づきつつある。

ベーカー・ヒューズ=1週間の国内石油掘削リグ稼働数は759基と、前週から12基増加し昨年9月以来の高水準。

クーレECB専務理事=インフレリスクに対し金融市場に気の
緩みがある→ 独債券利回り上昇、2年債は7か月ぶりの高水準へ。

カーニーBOE総裁(ダボス)=世界の主要中銀が金利を引き上げれば金融市場は影響を受ける可能性があるとしながらも、金融システムの改革により実態経済への影響は限定

コインチェックにハッキング、仮想通貨580億円被害。