2018/03/16

2018年3月16日(金曜)昨日15日、海外市場の動き

2018年3月16日(金曜)昨日15日、海外市場の動き

米株は強弱混在でダウは小幅高、米債利回りは小幅上昇、為替相場はドル高へと動き、リスク回避の動きが強くAUD+NZD+CADの下落が目立ち、JPYを除き主要通貨でもドルの買い戻しが目立つ。

米国では、米国際貿易委員会(ITC)が中国製アルミホイルの輸入で米国の製造業者が阻害されているとの最終判断を下すなど、米国の輸入関税による貿易戦争への懸念は強い。トランプ大統領側近の入れ替え多数に政治的不信感は変わらず、ロシア疑惑でトランプ大統領一族へ召喚状が出されるなどリスクは混在。

一方では、ナバロ米通商製造政策局長は「必ずしも貿易戦争を引き起こすと限らず」と市場の懸念をやわらげ、クドロー次期トランプ政権の経済司令塔は「金融当局はやるべきことをやるだろうが、やり過ぎないようにしてほしい」と早急は利上げ期待をけん制する動きも。

本来ならば安全資産の部類に属するEURUSDの弱さも目立っている。ECBのより緩やかな緩和解除の動きが強まる中で、イタリアの大衆迎合主義政党「同盟」と「五つ星運動」との連立の可能性による混乱の懸念も残り、アジア市場の1.2380台を高値に、欧州・米国市場にかけて前日の安値1.2347を割り込み続落、終盤にかけては前々日の安値1.2315を割り込み1.2300ギリギリまで続落中。

円と並ぶ安全資産のスイスフランも予想外に弱い。USDCHFはアジア市場の0.9433を安値に、スイス中銀は金融政策の据え置きを予想通り発表するも、インフレ見通しを下方修正したこともあり強さは見られず。欧州・米国市場を通じ上昇傾向が続き終盤にかけては0.9520まで続伸し、スイスフラン売りが続く。

USDJPYは、森友文書問題による政治的な混乱は早期収束の可能性も弱く、米国の貿易戦争への懸念やトランプ政権への不信感等は潜在的な円買い材料にとらえる動きは強い(?)。円高傾向は他通貨での円買いがリードしているように思われ、アジア市場の早朝から主要通貨でドルは全面高の中でUSDJPYだけが円高の流れを維持しながら、前日の安値106.07を割り込み続落するも、アジア、欧州、米国市場を通じて105.78をボトムに下げ止まり、終値ベースでは106円台を回復。USDJPY単体でのショートよりも、EURJPYが131.50台→130.50台へ、AUDJPY83.70台→82.70台、CADJPY82.10台→81.10台と円高傾向が強い。

米株はダウ小幅高で、24,873.66+115.54(+0.47%)、逆にS&P500-2.15(-0.08%)、Nasdaq-15.07(-0.20%)と小幅安。欧州株は強く、EUROStoxx600は+1.94(+0.52%)、FTSE100 とDAXも上昇へ。

米債利回りは上昇、10年債は2.825(+0.0906)、独10年債は0.578(-0.0184)、英10年債は1.442(+0.0005)。原油価格(WTI)は61.22+0.26(+0.43%)と小幅高。