2018/03/27

2018年3月27日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年3月27日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

アジア・欧州市場の株価急伸に反して、米株の伸びは鈍くリスク回避の円買いが頭をもたげながらも続かず、期末の動きも気にしながら流れは主要通貨でドル買いが続く。

米中貿易問題は表で強硬発言、裏では落としどころを模索する流れに、リスク回避の巻き戻しが「株高=円売り」の流れがアジア・欧州市場で強まるも、米国市場に入るとこの流れもよわまり、これからの米株の動きを注視せざるを得ず。

肝心の米国市場は、週末が祭日に当たり3連休を前にして、米中裏工作は何処に落としどころを見出すのか? その結論がでるまでは安心して一方向にポジションを傾けられず。

USDJPYはアジア市場の105.30台をボトムに欧州市場では一時105.90台まで上昇するも、米株の上昇力は鈍く、再び円の買い戻しが強まり105.50台で取引され、円はクロスでも円買いの流れへ。欧州通貨は期末要因と企業買収案件も大きな影響を受け、EURUSDはオランダ・アクゾノーベルがカーライルに特殊化学事業を101億€で売却との報道やドル買いの流れの中で1.2475→1.2370台まで下落。GBPUSDはノバルティス、ヘルスケアJV株を英GSKに130億㌦で売却との報道に一時売り圧力が強まり1.4060台まで下落。

欧州市場で発表された、ユーロ圏の景況感指数は予想外に伸びず、ノボトニー・オーストリア中銀総裁、バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁のタカ派発言と、リーカネン・フィンランド中銀総裁のハト派発言と混在するも、市場は9月の資産買い入れの終了と来年の利上げ期待は変わらず強い。

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18:00    EUR 3月 経済信頼感=112.6(予想113.1 前回114.1→114.2)、ビジネス景況感指数=1.34(予想1.36 前回1.48)、工業信頼感(企業景況感)=6.4(予想6.9 前回8.0)、サービス業信頼感=16.3(予想16.5 前回17.5→17.6)→ 予想を下回る

18:00    EUR 3月 消費者信頼感・確報値=0.1(予想0.1 前回0.1)

22:00    USD 1月 S&P・ケースシラー住宅価格指数=前月比6.4%(予想6.1% 前回6.3%)→ 予想を上回る

23:00    USD 3月 CB消費者信頼感指数=127.7(予想130.0 前回130.8)

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【欧州】
ノボトニー・オーストリア中銀総裁=経済情勢などが予想通り推移すれば、ECBはおそらくこの夏にも、債券買い入れの削減を決定する。

英移民諮問委員会(MAC)=英国への移民流入を規制すれば、生産および雇用の伸び鈍化につながる可能性が高いとする中間報告書を公表

リーカネン・フィンランド中銀総裁=ユーロ圏の基調インフレは経済が堅調だとしても引き続き予想を下回る可能性があり、ECBは景気刺激策を解除する上で忍耐が依然必要。ECBはインフレ率が目標の2%近くに達しなくても年内に債券買い入れを終了するかどうか議論。経済のスラック(需給の緩み)解消が過去のようにはインフレ上昇につながらない可能性があることから、基調インフレは引き続き予想を下回る可能性がある

バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁=ECBの利上げは来年上半期との市場予想に違和感はない。市場は2019年上期の金利変更を予想している。現時点での見通しではおそらく市場の予想に同意できる

【アジア・その他】
李克強中国首相=米国との対話に向け取り組む一方で貿易戦争の準備

ターンブル豪首相=英国で起きたロシアの元スパイ暗殺未遂事件にロシアが関与したとして、2人のロシア外交官を追放

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