2018/03/17

2018年3月17日(土曜)昨日16日、海外市場の動き

2018年3月17日(土曜)昨日16日、海外市場の動き

週末金曜日の為替市場は、中国を筆頭に米国の保護主義的な通商政策と報復措置の懸念は変わらず。コーンNEC委員長、ティラーソン国務長官、マクマスター大統領補佐官の解任報道とホワイトハウス内の混乱に、ケリー大統領首席補佐官は更なる人事刷新を否定するも信用度は低い。リスク回避の流れに円高傾向が強まる。

USDJPYは(-0.35%)逆に資源国関連通貨の弱さが目立ち、中国貿易の依存度が高く利上げ期待も弱い豪ドルは売られAUDUSD(-1.14%)、USDCAD(+0.32%)とAUDJPYは-1.46%と主要通貨ペアでは大幅安の終了となった。

米経済指標は、住宅関連と製造業出荷は弱いが、鉱工業生産、設備稼働率、ミシガン大学消費者信頼感も強く、JOLT労働調査の求人件数は過去最高と強さが目立つ。

米株は小幅上昇、ダウは24,946.51+72.85(+0.29%)、S&P500 とNasdaqも前日変わらずから小幅上昇へ。欧州株も小幅上昇で、EUROStoxx600は377.71+0.83(+0.22%)、FTSEとDAXも小幅高で終了。米10年債利回りは2.847%+0.017と上昇へ、2年債は2.291%と前日と変わらず、一日を通じて大きな変化も見られず。原油価格(WTI)は62.23+1.04(+1.7%)と上昇。

USDJPYは、米国の対日貿易赤字の削減を求める動き+円高圧力への懸念、ホワイトハウス混乱への懸念、世界的貿易戦争への懸念、日本の政治的な混乱を懸念した円高圧力は、期末要因もあり止まらず。早朝の106.37を高値に欧米市場ではポイントとなる105.50の壁を前にして105.60を安値に、強い米経済指標もあり、週末を控えたポジション調整もあり何とか下げ止まる。米株と債券市場の動きをみながら106.24まで値を戻すも、引けにかけては来週を見越した投機的な動きと思わるが106.00を割り込み終了へ。

AUDUSDは、二日続落で弱さが目立ち前日比で1%超の下落、0.7710台へと昨年12月26日の水準へと逆戻り。米中貿易問題の懸念は強くリスク回避の流れもあり、原油価格や資源価格の上昇にも強さは見られず。200日移動平均線を再び割り込みテクニカルベースの売りも強く、アジア市場の0.7804を高値に欧米市場にかけて続落、終了間際には0.7708の安値まで値を下げ何とか0.7700の大台を確保。

EURUSDは、ECBの早期利上げ期待度も低下し、1時間移動平均線をついに越えられず、1.2300の重要なポイントをブレークし続落。欧州市場の1.2336を高値にフィキシング近くでは1.2260を割り込み下落。米国市場の後半にかけては1.2290台まで値を戻すも買い戻しも限定的。独PPIは弱く、ユーロ圏CPIはほぼ予想通りでインフレ上昇は確認されず。プラートECB専務理事は2.0%のインフレ目標値の早期達成を疑問視。欧州連合(EU)は米鉄鋼・アルミ関税への対抗措置準備に着手するなど、米国との貿易戦争の懸念は強く来週のEUとロス米商務長官の会談が気になる。

GBPUSDは、1.400の大台を達成できず、逆に前日と前々日の安値1.3920台を下回り1.3900を割り込むが、終盤にかけて1.39台を回復。来週のEU首脳会議で、ブレグジット交渉の移行期間でどのような合意があるのか注目。