2018/03/22

2018年3月22日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年3月22日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

株安+債券高(利回り低下)とリスク回避の流れへ、為替相場はドルは小幅高で、円高傾向も続き、弱い雇用統計を受けたAUDUSDの下げが目立っている。

米通商代表部(USTR)21日に、中国による知的財産権侵害の「強い証拠」を確認したとの報道もあり、トランプ大統領は22日昼(日本時間23日未明)に中国に対する貿易制裁を命じる文書に署名する。予想では年500億ドル規模の関税を適用する見通で、リスク回避の流れを強めている。

注目のBOEは予想通り金融政策を据え置くも、議事録では2名が利上げを支持、2.7%のインフレ率を2%に戻すために引き続き引き締めが必要になる可能性を指摘。5月の利上げ期待が高まり直後は1.4150台→1.4210台へ急伸するも、過ぎに元の水準に逆戻りして売りの流れへと変化。

USDJPYはアジア市場の106.09を高値に、弱い株価と債券利回りの低下にリスク回避の流れが強く円高へと動く。105.90台、105.70台と上値を切り下げ、3月16日の安値105.60を割り込み一時105.26まで下落、上値の重い展開が続く。

欧州株は下落し、EUROStoxx600は-5.37(-1.44%)下落、、米株弱くダウは-265.10(-1.08%)、S&P500 とNasdaqも1%近くの下げへ。

米10年債利回りは2.82%(-0.0631)と大幅低下、独・英10年債利回りも低下へ。原油価格も64.59-0.58(-0.89%)と低下。


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FRN 3月 総合PMI・速報値=56.2(予想57.0 前回57.3)、製造業PMI・速報値=53.6(予想55.5 前回55.9)、サービス業PMI・速報値=56.8(予想57.0 前回57.4)→ 予想と前回を下回る
GER 3月 総合PMI・速報値=55.4(予想57.0 前回57.6)、製造業PMI・速報値=58.4(予想59.8 前回60.6)、サービス業PMI・速報値=54.2(予想55.0 前回55.3)→ 予想と前回を下回る
EUR 1月 経常収支=季調前128億ユーロ(予想 前回458→468億ユーロ)、季整済376億ユーロ(予想302 前回299→310億ユーロ)
EUR 3月 総合PMI・速報値=55.3(予想56.8 前回57.1)、製造業PMI・速報値=56.6(予想58.1 前回58.6)、サービス業PMI・速報値=55.0(予想56.0  前回56.2)→ 予想と前回を下回る

GER 3月 Ifo業況感指数=114.7(予想114.8 前回115.4)、期待指数=114.7(予想114.8 前回115.4)、現況指数=125.9(予想125.6 前回126.3)→ 予想を若干ながら下回る

GBP 2月 小売売上高=前月比0.8%(予想0.3% 前回0.1→-0.2%)、前年比1.5%(予想1.3% 前回1.6→1.5%)、除くガソリン前月比0.6%(予想 前回0.1→-0.2%)、除くガソリン前年比1.1%(予想 前回1.5→1.3%)→ 前月比と前年比は予想を上回るも前回より弱いく、コアも弱さが目立つ。

GBP BOE金融政策委員会=政策金利0.5%、資産買い入れ枠4350置くポンド、社債買い入れ枠100億ポンド の据え置きを決定、予想通り

USD 週間新規失業保険申請件数=22.9万件(予想22.5万件 前回22.6万件)→ 予想と前回を上回り悪化

USD 1月 住宅価格指数=前月比0.8%(予想0.4% 前回0.3→0.4%)→ 予想と前回を上回る

USD 総合PMI・速報値=54.3(予想55.7 前回55.8)、製造業PMI・速報値=55.7(予想55.5 前回55.3)、サービス業PMI・速報値=54.1(予想55.8 前回55.9)→ サービス業の悪化が目立ち、予想と前回を下回る

USD 2月 景気先行指数=前月比0.6%(予想0.3% 前回1.0→0.8%)→ 予想を上回る

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【北米】
米通商代表部(USTR)21日=中国による知的財産権侵害の「強い証拠」を確認したと明らかにした。トランプ大統領は22日昼(日本時間23日未明)に中国に対する貿易制裁を命じる文書に署名する。米メディアによると、年500億ドル(約5兆3000億円)規模の関税を適用する見通し。

米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表(21日)米下院での証言=23日に発動する予定の鉄鋼とアルミニウムの輸入制限について、4月末までに適用除外国を確定する意向を示す。欧州連合(EU)や韓国、アルゼンチンなどは適用除外で協議中。対日関係では「日本との自由貿易協定(FTA)交渉を希望している」と強調し、日本を適用除外の対象にするかは言及せず。

【欧州】
BOE=政策金利0.5%、資産買い入れ枠4350置くポンド、社債買い入れ枠100億ポンド の据え置きを予想通り決定。

BOE議事録=2人(ソーンダース、マカファーティー委員)が予想外の0.25%の利上げ支持、7人が金利据え置き支持で、5月の利上げ観測が強まる。 2月時点で2.7%のインフレ率を、目標の2%に戻すため、現在進行中の引き締めが必要になる公算が大きいとの見解

【アジア・その他】
NZ中銀=政策金利のオフィシャル・キャッシュレートを過去最低の1.75%に据え置くとともに、経済成長が勢いを失い、インフレ率が引き続き抑制される中で早期の利上げがない見通しであることを示唆した。

スペンサーNZ中銀総裁代行は声明=金融政策は相当の期間、緩和的であり続けると発言。多くの不確実性が残っており、政策をそれに応じて調整する必要があるかもしれない。為替相場に言及なし。インフレ率について、中期的に2%に向けて加速する前に、短期的には一段と鈍化する見込み。

豪雇用統計は、失業率は上昇、雇用者数は予想に届かず前回分は下方修正、ただ、パートタイムは減少するも正規雇用は拡大。発表直前の0.7784を高値にAUD売りが強まる。

豪雇用統計=今回の声明には為替に関する言及がなかった。一方、先月の声明では、NZドルは貿易加重平均ベースで今後軟調になるとの見方


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