2018/03/07

2018年3月7日(水曜)昨日6日、海外市場の動き(午前5時40分ごろ)

2018年3月7日(水曜)昨日6日、海外市場の動き(午前5時40分ごろ)

リスク後退? 米株は上昇、米債利回りは低下、為替相場はドル安+円安傾向で、円高をリードしていたEURJPYは200MAを逆に上回る。円相場の急変は韓国・北朝鮮の首脳会談と、北朝鮮が非核化に向け米国と対話する意向を表明との報道。ただし、真意は不明!

USDJPYは、アジア・欧州市場にかけて円高進み、USDJPYは105.85、EURJPY130.60まで下落するも、南北朝鮮の首脳会談実施、条件によっては非核化にオープンとの報道に、リスク回避の巻き戻しが加速。EURJPYが200日MAを上抜け他通貨での円売りを含め、USDJPYは106.44までとアジア市場の高値106.46近くまで上昇。他通貨での円売りも収まり米株の上昇力は鈍く値を下げ106円を一時割り込むも、米株の上昇と共に106.26まで上昇。ただし、終わってみれば大枠105.85~106.45のレンジで推移。

USDCADは、前日のNY市場で1.30台をつけたことでとりあえず達成感もありリスク回避の流れも加わり、1.2995を高値に欧米市場では1.2860台まで下落。今日のカナダ中銀の金融政策の据え置きを予想と当面の政策維持の流れを織り込む動きへ。

EURUSDは、独安定連立政権の誕生や、イタリア総選挙後の政治的懸念も薄らぎ、8日のECB理事会や9日の米雇用統計を意識しながら、大枠1.2320~1.2360の狭いレンジで推移。南北朝鮮の首脳会談実施の報道を契機に、EURJPYが急伸し200日MAを上回るとショートカバーがさく裂し、アジア市場の高値1.2363、前日の高値1.2365を上回るとEURUSDでも買いが強まり、1.2420近くまで上昇。大枠1.2390~1.2420のレンジと高値圏で推移。

◎イタリア総選挙は安定過半数の維持政党はないが、逆にEU離脱まで突き進む勢力もなく不確実な安心感が広まる。
◎北朝鮮は米国と対話の意向。非核化に向けては体制維持の保証が条件。
◎米通商戦争の拡大懸念は小休止、ムニューシン米財務長官や米議員から懸念を抑制する発言も。

米株は一時の下げから回復し、上昇を維持。ダウは上昇からスタートし一時24,708.41まで値を下げるも回復し、24,884.12(0.04%)上昇へ、S&P500、Nasdaqも小幅上昇へ。EuroStoxx600は一時374.13まで上昇するも、終盤にかけて上昇幅を縮め371.37+0.50(+0.13%)と小幅な上昇留まり、独DAX+23.00(+0.19%)、FTSE100+30.77(+0.43%)。

米10年債利回りは2.855~2.908%と上下しながらも、2.882%(-0.0018)と小幅低下。独10年債は0.678(+0.032)と上昇を維持、英10年債も高値1.569%から値を下げるも1.521%(+0.02)と上昇傾向を維持。


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USD 1月 製造業新規受注=前月比-1.4%(予想-1.3% 前回1.7→1.8%)、除輸送機器=前月比0.4%(予想 前回0.7→0.9%)→ 前回から急減、予想を上回るマイナス幅で6か月ぶりの大幅低下へ。

USD 1月 耐久財受注・確報値=前月比-3.6%(予想-3.5% 前回-3.7%)、除く輸送機器前月比-0.3%(予想 前回-0.3%)

CAD 2月 Ivey購買部担当景気指数=59.6(予想 前回55.2)→ 前回を大幅に上回る

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【米国】
カプラン・ダラス連銀総裁=貿易論争でも米景気見通しは変せず。 現在、完全雇用かそれを上回る水準にある。FRBは速やかに政策引き締めに着手すべき。

トランプ大統領=北朝鮮との対話で進展の可能性みられる

ペンス米副大統領=北朝鮮が非核化に向けた措置を講じるまで、最大限の圧力を掛け続ける方針。すべての選択肢を検討。

ムニューシン米財務長官=米国は貿易戦争を目指していない。鉄鋼・アルミニウム製品に対する関税計画について、経済に及ぼす過度の悪影響の回避に努める。

ライアン米下院議長=トランプ大統領の鉄鋼・アルミニウム輸入品関税案は範囲が広すぎ、報復措置を招きかねないとして、対象をさらに絞るよう求めた。

コーツ米国家情報長官=北朝鮮の対話意向は、真意を評価する前にかなり踏み込んだ状況把握が必要

パーデュー米上院議員=トランプ大統領は関税措置の変更にオープン→ ドル買いと株の買い戻しも強まる

【ユーロ圏・英国】
ルメール仏経済・財務相=英国の金融サービスが欧州連合(EU)離脱後も域内で自由に営業できる可能性は低い。英国の金融機関のEU単一市場へのアクセスは限定的かつ部分的になる。

【その他】
豪中銀=政策金利1.50%の据え置きを決定、予想通り。

豪中銀の声明=2018年に成長ペースが前年と比べて加速する見通し。ただし、前回の声明に盛り込まれていた「今後数年にわたって伸び率が平均で3%をやや上回りそうだ」との文言を完全削除。→ 金利先物市場は2019年初めまでの0.25%の利上げを完全には織り込めず。

豪中銀の声明=世界的にインフレ率は低水準にとどまっている。とはいえ、コモディティー価格の上昇や労働市場の引き締まりにより、2018年に成長ペースが前年と比べて加速する見通しで、今後数年にインフレ率は上昇する見通し。景況感は強く、鉱業以外の設備投資は増加している

豪中銀の声明=政策正常化を進める他国・地域の中銀との相違が一段と大きくなることで豪ドル安を招き、豪州の成長率やインフレ率の押し上げを支援する可能性がある。

ロウ総裁は声明=賃金の伸び率は底を打ったようだ。労働コストの低い伸びと小売業界の激しい競争を反映してインフレは当面低水準にとどまる公算が大きいが、景気拡大に伴い緩やかな加速が見込まれる

黒田日銀総裁(参院議院運営委員会の所信聴取)=物価2%を実現するまで適切な金融緩和を続けていく。現在の強力な金融緩和を粘り強く続けることで、物価目標を実現できると述べ、物価2%目標の実現を最優先に政策運営する。出口戦略について現時点で具体的なことは言えない。手段は情勢に合わせ最適な組み合わせを用いる。

韓国大統領府=北朝鮮と韓国が4月に首脳会議を行うことで合意。北朝鮮は体制維持が保証されるなら、非核化にオープンと報道。対話が続いている間は核・ミサイル実験を凍結→ この報道を受けて円売りが強まる

韓国大統領府=北朝鮮が非核化に向け米国と対話する意向を表明したと発表。北朝鮮との首脳会談を板門店で4月に実施。

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