2018/03/20

2018年3月20日(火曜)昨日19日、海外市場の動き

2018年3月20日(火曜)昨日19日、海外市場の動き

ドルは円を除く対主要国通貨で全面安、円は他通貨で全面安。

ポンドは英国とEUが移行期間中の条件が大筋合意で上昇、ユーロは債券購入年内縮小と、2019年半ば利上げ実施の動きが強まり上昇、資源関連通貨の豪ドル、NZドル、カナダドルも上昇へ。円はクロス円でのショートカバーに円売りが強いが、株安とモラー特別検察官が解任臆測のリスク回避の円買いの流れは変わらず、USDJPYの上昇力も限定的。

USDJPYは、米株安+米債利回りの鈍い上昇力。ロシア介入疑惑捜査のモラー特別検察官が解任されるとの臆測が強まり(ホワイトハウスは否定)、トランプ大統領への不信感はさらに拡大。他通貨で円売りへと動くも、先週末16日のレンジ内(105.0~106.37)での取引で流れは変わらず、他通貨で円売りが加速する中でも一日を通じて105.68~106.30のレンジで推移し、106円を中心とした動きながら、予想外に上値は重い。

EURUSDは、アジア市場終盤にかけ先週末の1.2260の安値を割り込み1.2258まで下落し1.2300まで買い戻しが強まるも上値が重い展開が続く。「英国とEUは移行期間中の条件についての大筋合意」、メルシュECB専務理事の慎重姿勢の中で、逆にロイター発のECB関係者の報道で「ECBの早期緩和縮小の期待感が強まり」、これを契機にGBPUSDの上昇もあり、先週末の高値1.2336を上抜けしストップの買いもさく裂し、EURJPYの買い戻しも加わり終盤にかけては1.2359まで上昇し、1.2330台で終了へ。

GBPUSDは、アジア市場では1.3924~49の狭いレンジで推移から一時1.3913までと本日の安値まで下落。欧州市場の序盤の動きは閑散ながら徐々に上値を切り上げ、1.40台を回復し上昇へ。「英国とEUは移行期間中の条件についての大筋合意」との報道を契機にGBPJPYの買い戻しも強く1.4088の本日の高値まで上昇。米国市場では予想外に動きは鈍く逆に売りへと変化、フィキシングにかけては1.4018まで値を下げながらもなんとか1.4000の大台を維持。

米株はFBの大幅下げもあり下落、ダウは24,610.91-335.60(-1.35%)、S&P500とNasdaqも下落、欧州株も弱くEUROStoxx600は373.68-4.03(-1.07%)、英FTSEとDAXも大幅下落へ。

米10年債利回りは2.85%+0.0037と上昇幅を縮め小幅高で終了。独10年債と英10年債も上昇へ。原油価格(WTI)は62.13-0.21(-0.34%)と小幅安へ。

〇欧米株は下落、米債利回りは上昇幅を縮め小幅高で終了。
〇英国とEUは移行期間の導入で大筋合意
〇ECB関係者はタカ派色が多くみられECBの年内債券購入の終了と来年半ばの利上げ実施の動きへ
〇フェイスブックの個人情報漏洩でCEOへの圧力が強まる
〇ロシア介入疑惑捜査のモラー特別検察官が解任されるとの臆測が強まる。

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【北米】
米議会=9月末までの予算案で交渉 政府機関閉鎖回避へ23日期限

マルパス米財務次官(国際問題担当)18日= 米国が米中包括経済対話(CED)を打ち切ったと自分が発表したことは間違いであり、ムニューシン財務長官は中国と非公開の協議を継続すると強調。私は誤った発言をしたと述べ、ムニューシン財務長官は中国とハイレベル協議を行っている。

フェイスブック=個人情報漏洩でCEOへの圧力が強まる。利用者約5000万人の個人情報を、米大統領選でトランプ陣営にかかわった英国のデータ分析会社「ケンブリッジ・アナリティカ」が入手していたとの報道を受け、フェイスブックの対応に批判が集中

モラー特別検察官が解任されるとの臆測が強まる。→ トランプ米大統領が週末に同捜査官を直接非難したことに対し、共和党から反発の声がほとんど聞こえてこない。ただし、ホワイトハウスは解任を否定

トランプ大統領=ベネズエラ政府発行で2018年1月9日以降の仮想通貨の米国内での取引禁止

【欧州】
デービス英離脱担当相とバルニエEU首席交渉官の記者会見=英離脱後の経済環境の変化を避けるため、英国とEU(欧州連合)は移行期間中の条件についての合意、英国は2019年3月29日にEUを離脱した後も、20年末までは議決権なしのEU加盟国として扱われる。北アイルランドは合意に達せず、22日~23日のEU首脳会議で合意文書の署名へ。

メルシュECB専務理事=ユーロ圏のインフレ率の上昇に向けすべての条件は整っているが、市場の混乱を回避するためにECBは刺激策の引き揚げにはなお慎重に対応

ECB関係筋(ロイター)=年内の債券購入プログラムの年内縮小と、2019年半ばの利上げ実施の動きが強まる。 論議の焦点は利上げのスピードに移りつつあるとの観測が強まる。→ 短期金融市場では、金利が2019年第2・四半期までに10ベーシスポイント(bp)上昇するとの観測を完全に織り込んでいるほか、同年末までに少なくとも1回の追加利上げがあるとの見方も織り込んでいる。また、現在マイナス0.4%にある中銀預金金利は今後2年間で0.0%に上昇するとの予想も織り込まれている。

銅連銀月報=第1四半期も伸び続く、連銀は労働市場も景気拡大の追い風、失業率が大幅に改善したのは、成長と失業難民の数が増えなかったことが要因の可能性。

【アジア・その他】
アゼベドWTO事務局長=米国はWTOの機能に懸念を表明し改革を求めた