2017/08/10

2017年8月10日(木曜)昨日9日、海外市場の動き

2017年8月10日(木曜)昨日9日、海外市場の動き

夏季休暇入りの薄商いの中で、米朝の牽制球の投げ合いに北朝鮮リスク回避へと動き米CPI待ちの状態が混在。

リスク回避に株価は弱く米債は買われて利回りは低下、資金は株価から債券へ動き、為替相場ではドル買は一時的で続かず、結局はリスク回避の目はスイスフランに集中。USDCHFは0.96を目指し前日比-1.08%、EURCHF-1.19%、CHFJPY+0.86%と大幅なスイス高で、他の主要国通貨では前日比では大きな変化は見られず。

世界的に株価は軟調で、米株は終盤にかけて下げ幅を縮めて、ダウ-36.64(-0.17%)、S&P500-0.90(-0.04%)、Nasdaq-18.13(-0.28%)と共に小幅安。米債は北朝鮮リスクに債券は買われ利回りは低下気味、ただ10年債の入札は低調で終盤にかけて利回りは戻し気味、前日2.2619→2.2476%と小幅下落にとどまる。石油価格(WTI)は在庫の予想外の減少に強く49.60+0.43(+0.87%)上昇。

強い米経済指標は強い結果となるも継続的な買いには結びつかず、実際には強さは見られず、米朝の軍事的行動をにおわせる牽制球の投げ合いに緊張感は高まるも市場の反応は予想外に冷静。マティス国防長官は強気で、ティラーソン国務長官は抑えに動くも、肝心のトランプ大統領はツイッターで再度、北朝鮮に牽制球を送る。

注目の米非農業部門の労働生産性は前期比0.9%と強く、単位労働コストは前期比0.6%と弱いが前回が大幅に上昇修正へ。市場の反応はドル買いへと動くも改定版を除くと生産性は低く、2016年は-0.1%に低下し1982年の-1.0%に次ぐ低水準にドル買いも続かず。

米卸売在庫は0.7%と強いが自動車は減少、卸売在庫は0.7%と強いも自動車の需要減少により在庫増で、自動車を除くと0.6%と変わらず、ドル買いも続かず。

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USDCHFは早朝の0.9740台を高値に、北朝鮮リスク回避の流れにEURCHFも1.1450近辺を高値に一日を通じて共に続落へ。アジア市場では0.9650台へ、欧州市場ではEURCHFの売りやCHFJPYの売りも強く一時0.9612と日中の安値を達成。米経済指標を受けて一時0.9672まで値を戻すも0.9630台で終了しリスク回避の通貨で選好される。

USDJPYはアジア、北朝鮮リスク回避の流れに欧州市場で円高が強まり、110円を割り込み、欧州市場では一時109.56の直近の最安値を更新するも、強い米経済指標を受け110.10台を回復するも弱く、結局は大枠109.60~110.15のレンジで推移。

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◎USD 第2四半期 非農業部門労働生産性・速報値=前期比0.9%(予想0.8% 前回0.0→0.1%)、単位労働コスト・速報値=前期比0.6%(予想1.1% 前回2.2→5.4%)→ 生産性は予想を上回るも、2014年第1四半期~2017年第1四半期にかけての改訂版も含まれて、生産性は弱く生活水準の向上の妨げになっている。この改訂で生産性が2016年に0.1%低下し1982年の1.0%の減少以来の最初の年間減少。単位労働コストは逆に弱いが前回は大幅に上方修正へ。

◎USD 6月 卸売売上高=前月比0.7%(予想0.0% 前回-0.5→-0.1%)→ 自動車は0.5%減で前月の0.6%減に続く減少。卸売在庫・確報値=前月比0.7%(予想0.6% 前回0.6%)→ 自動車需要が減速するなかメーカーは在庫増が増加し6か月ぶりの伸び率で、GDP算出に利用される自動車を除いた卸売在庫は0.6%増。

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マティス国防長官=北朝鮮は「体制の終焉」につながるいかなる行動も中止し、核兵器の追求を放棄する必要がある。米国は北朝鮮が示す行動と同様の行動をとるとし、北朝鮮は自国が仕掛けた軍拡競争や紛争で敗北を喫することになると警告。

ティラーソン国務長官=北朝鮮問題で、武力行使ではなく外交で問題の解決を目指す姿勢を強調。トランプ大統領の「北朝鮮がアメリカを脅すのであれば、炎と激しい怒りに直面する」との発言は、北朝鮮に自国と同盟国を防衛する能力があることを伝えることを意図。

トランプ大統領(ツイッター)で=ティラーソン国務長官の動揺抑制発言に対しても、「われわれの核兵器は、かつてなく強力だ。この力を行使せずにすむよう望んでいる」と書き込み北朝鮮を再度けん制。

米政権当局者=北朝鮮の金正恩氏の発言に対応してレトリックをエスカレートさせる検討はない。トランプ大統領の発言は自発的なもの。米国の忍耐は底をつき、あらゆる手段を用いて同盟国を守る米国の決意には上限がないことを北朝鮮が理解することは重要。

北朝鮮が米軍の要衝グアム周辺への弾道ミサイル発射を警告したことで地政学的リスクが高まる。

パリ郊外で意図的に兵士の集団に車が突っ込む。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=インフレ指標が一時的に下振れする恐れがあっても、9月のバランスシートの縮小開始は妥当。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=米国経済は順調で、今後数年間にかけ成長率を2.25~2.5%と、インフレが2%に達するとの予想は妥当。12月追加利上げの可能性はあるが、インフレ指標次第で延期を決める可能性も。

モラー特別検察官が進めるロシアの米大統領選干渉疑惑を巡る捜査の一環=FBIは米大統領選のトランプ陣営の幹部(マナフォート氏)を7月26日未明に家宅捜索。

アトランタ連銀GDPNow=第3四半期GDPのGDP予測を3.7%→3.5%に下方修正。