2017/08/01

2017年8月1日(火曜)昨日7月31日、海外市場の動き

2017年8月1日(火曜)昨日7月31日、海外市場の動き

月末のEUR&GBPの買い需要、トランプ政権の混迷、連邦債務上限の引き上げ合意の遅れ。後付け講釈で、ユーロ圏コアCPIの上昇。

為替相場は、スカラムチ広報部長の解任報道にロンドンフィキシング前の23:30時からEURUSDとGBPUDの上昇がドル売りをリード。EURUSD+0.78%、GBPUSD+0.60%、USDJPY-0.4%とドル売りへ、逆に、USDCAD+0.35%、NZDUSD-0.04%とドル買いへ。結果、CADJPY-0.88%と円高が強まる。

揺れるトランプ政権は今年に入り、フリン大統領補佐官、コミーFBI議長、プリーバス、スパイサー報道官に続き、スカラムチ広報部長を就任後約10日間で解任。

米10年債利回りは前日2.29→2.294%へ、2年は1.347→1.351%へと小幅上昇。独DAXは低下、英FTSEは横ばい、ダウは上昇しS%P500とNasdaqは小幅低下。原油価格(WTI)は50ドル台へ上昇、

先週末に米議会債務上限引き上げの合意ができず8月の休会入り。債務議会が再開する9月5日まで棚上げとなり、政府の手元資金が底をつくまでの猶予が1カ月となる恐れも潜在的なドル売り圧力へ。

ユーロ圏の消費者物価指数・速報値(HICP) 前年比=1.3%(予想1.3% 前回1.3%)、コア前年比=1.2%(予想1.1% 前回1.1%)→ コアは予想を上回り4年ぶりの高水準ながら、インフレ目標値の2.0%に遥か届かず。発表直後の反応は鈍かったが、EURUSDの上昇と共ににわかに材料視される。

EURUSDは1.1800の大台を達成。トランプ政権の混迷、月末買い需要に1.1800の大台を上抜けオプション勢とテクニカル勢の買いやストップの買いを誘発し2015年1月来の高値となる1.1845まで続伸。

GBPUSDも1.3200の大台を達成。トランプ政権の混迷、月末買い需要に前日とアジア市場の高値1.3150~52を超えて1.3200の壁を突き抜け、終盤にかけても1.3200の大台を維持。

USDJPYは110.00の大台を試す動きを継続。主要通貨でドル売りが加速する中で、110.30~40をボトムに下げ止まっていたが、米債利回りの伸びも弱く、110.20台まで下落し、何とか下げ止まっている。

AUDUSDは0.8000の大台を達成。通貨当局の自国通貨高をけん制する発言のリスクは残るも、前日の0.8007でダブルトップになる可能性より上抜けする可能性が高まる。

NZDUDは伸び悩むも0.7470~0.7515のレンジで推移し底堅さを維持。

USDCADは原油価格の低下もあり一時1.2500の大台を上抜け短期投機筋のショートポジションの切りも入り1.2529まで上昇するも終盤にかけては1.2446まで低下へ。1.2500を継続的に上回るまではダウンサイドのリスクは変わらず。


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米政府=前日の新憲法制定のための制憲議会議員選挙で不正投票が横行、マドゥロ・ベネズエラ大統領を制裁対象に指定する見通し。

7月2日の米四半期定例入札を注目

トランプ大統領(NYタイムズ)=7月下旬にホワイトハウス高官を痛烈に批判していたスカラムチ広報部長を就任後、約10日間で解任。数時間前に大統領首席補佐官に就任したケリー氏(プリーバス氏の後任)が解任を要請。

フィッシャーFRB副議長=医療保険制度や規制、税制、貿易の先行きが不透明で、企業は政策環境が一段と明確になるまでプロジェクトを先送りしているようだ。低金利にもかかわらず、米企業の投資が低迷している状況は生産性の伸び鈍化も原因の1つだが、政治、経済の双方に関して不透明感が強いことが要因となっている可能性。

コーン米国家経済会議(NEC)委員長=トランプ大統領は年内に税制改革を実現することを100%コミット。閣議では税制改革および税制改革の年内実現に何が必要であるかが主要議題となった。