2017/08/05

2017年8月5日(土曜)昨日4日、海外市場の動き

2017年8月5日(土曜)昨日4日、海外市場の動き

株高+債券利回り上昇+原油高。そして、ドル高へ。

失業率は低下(4.3%)、新規雇用者数は増加(20.9万人)、平均時給は上昇(26.36ドル)と、米雇用統計の好結果を受け、12月の米利上げ期待度は上昇(CME FedWatch、前日42.8→44.8% )。株高+債券利回り上昇+原油高。そして、ドル高は久々の大幅反発で、DXY(ドルインデックス)は93.494(+0.74%)とドルは久々の上昇へ。

米株は雇用統計を受け上昇、ダウは9日続伸し22,092.81(+0.30%)、S%P500+0.19%、Nasdaq+0.18%。原油価格(WTI)は供給超過の中で米雇用統計を受け需要拡大期待に49.50(+0.47%)へ上昇。

ただし、アトランタ連銀GDPNow=米第3四半期GDP予測値は、米雇用統計を反映して、4.0%→3.7%へ下方修正(これでも、非常に高い予測値ですが)。第3四半期の個人消費見通しが3.0%→2.8%増に、固定投資が5.2%→4.1%増に下方修正されたことが要因。

為替市場で、最も変動率が高かったのは、EURUSD-0.80%、GBPUSD-0.79%、USDJPY+0.58%、USDCAD+0.54%、USDCHF+0.44%。円クロスでは、AUDJPY+0.33%、NZDJPY+0.29%となっている。

EURUSDは、ECBの緩和縮小の期待感は強く、ロシアゲート疑惑に大陪審が召集されたことを受け、EUR買い傾向が続き1.1880~90近くで推移した。米雇用統計の結果を受け1.1800の大台を割り込み、ロングの損切やシステム売買の売りに一時1.1728まで下落。今週一週間の上昇幅を縮め先週末の水準1.1749を上回る1.1773で終了。

USDJPYは、110円割れから何度も反発し110円の大台が固くなっていたものの、日本の株安傾向や、米金利の軟化やロシアゲート疑惑のリスク回避の円買い期待もあり110.20円を超えられずにいた。しかし、米雇用統計を受け流れは一変。アジア・欧州市場の高値を上回る110.20を超え、110.80を超え、110.98の今週の高値を超え、一時111.05まで上昇。終値では先週末終値110.70とほぼ同水準の110.68で終了。

GBPUSDは、二日間で(終値ベース)1.3223→1.3033と約200ポイント近く下落。3日はBOEの成長と賃金上昇見通しの下方修正+ブレグジットのリスクを示唆し、早期緩和縮小の期待が払しょくされ急落(ただし、政策金利が市場予想より上昇する必要性と前倒しされる可能性をも示唆)、今日は米雇用統計の改善を受け急落。ブロードベントBOE副総裁は「BOEは、経済成長は続き賃金の上昇は加速するとみている」と発言するなど思惑は複雑。前日の安値1.3112を割り込んでからは売りが加速し一時1.3023まで下落。何とか1.3000の大台を維持し、終値では1.3033と前週末の1.3131からちょうど100ポイント値を下げて終了。


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コーン米国家経済会議委員長=現在35%の米法人税率を少なくとも経OECD加盟国の平均である約23%に引き下げる必要がある→ トランプ大統領が法人税15%まで引き下げたいと考えているが実現は難しいとの考えが多い。

ロンドン株式上昇=BOEの早期緩和縮小で期待が弱まり、ポンドが下落し、週間ベースで今年最大の伸びへ。

独債券利回りは低下=米大統領選へのロシアの干渉疑惑を巡り
大陪審が召集されたことを受け、安全資産に対する需要が膨らむ。

アトランタ連銀GDPNow=米第3四半期GDP予測値は、米雇用統計を反映して、4.0%→3.7%へ下方修正。雇用統計は予想より強い数字となったが、GDPのモデルの、第3四半期の個人消費見通しが3.0%→2.8%増に、固定投資が5.2%→4.1%増に下方修正されたことによる。

ブロードベントBOE副総裁=英国は小幅な利上げがあっても対応できる。われわれは経済成長が続き、賃金の上昇は加速するとみており、政策金利が小幅上昇する可能性はあると考えている。 しかし、誇張し過ぎてはならず、利上げの可能性や時期については多くの憶測があるが、ただの利上げであり、この程度の利幅には過去の例で完璧に慣れている。→ 買い入れコストの上昇で景気が圧迫されるとの懸念の払しょくへ。