2017/08/24

2017年8月24日(木曜)昨日23日、海外市場の動き

2017年8月24日(木曜)昨日23日、海外市場の動き


米株安+米金利低下=ドル売りへ。北朝鮮リスクは変わらないが対話を求める声も。JHシンポジウム待ちで動きにくい中で、経済指標の強弱とトランプ大統領の保護主義的発言にリスク回避の流れが続く。


米株は下落、ダウ-87.80(-0.40%)、S&P500-8.47(-0.35%)、Nasdaq-19.07(-0.30%)、米10年債利回りは前日2.213→2.168%へ、2年債も1.322→1.305%へ下落。原油価格(WTI)は原油在庫が8週連続で減少し、48.38(+0.55+1.1%)と上昇、

一日を通じてみると、アジア市場では、NZDUSDは成長見通しの引き下げにアジア市場から値を下げ、USDJPYは株価に連動しに円買いへと変化。トランプ大統領はNAFTA交渉の打ち切りも示唆し、メキシコとの壁建設費用の捻出で政府閉鎖も辞さずと超強気発言にリスク回避の流れも強まる。欧州市場は、強い独・ユーロ圏総合PMIにEURUSDは上昇し、ドラギECB総裁からEUR高の牽制発言もなくEUR買いに安心感が強まる。米国市場に入ると、米マークイット総合PMIは強かったものの、米新築住宅販売件数は予想外に弱く、米債利回りの低下にドル売りが強まる。

EURUSDは+0.40%、EURGBPは0.58%の上昇へ。アジア市場は小幅な変動で推移するも、欧州市場に入りトランプ大統領の保護主義的な動きに懸念が強まり、強い独製造業PMIや、予想を大幅に6年ぶりの高水準となった強いユーロ圏総合PMIに1.1740台→1.1790台へ急伸。ドラギECB総裁からはEUR高を牽制する発言もなく、1.1800のストップをつけ買いが続く。米国市場に入り弱い米新築住宅販売件数に1.1820近く続伸し、エストニア中銀総裁の「これまでのユーロ高は大きな変化ではない」との発言もあり、高値1.1823をつけ、終盤にかけてはやや軟化へ。

USDJPYは-0.47%、円はクロスでも全面高(NZDJPYは-1.24%と下げ幅は大きい)。アジア市場で日本株と連動しながら一時109.83まで上昇するも、日本株の上昇幅が縮小し円買いへと変化。トランプ大統領の保護主義的な発言が広まるとリスク回避の円買いが強まり、欧米株価の下げと金利低下に円買いの流れは止まらず、109.30~60のレンジで推移。欧州市場で109.30を割り込むと売りが強まり、109.00円を割り込み108.90台~109.20台のレンジでの推移から終盤にかけても売りの流れは止まらず。

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フィッチ=米連邦債務上限が適時に引き上げられなければ、「AAA」格付けを見直す可能性。

マコネル米上院院内総務=デフォルト回避へトランプ大統領と協力。

ハンソン・エストニア中銀総裁=これまでのユーロ高は大きな変化ではない。

カプラン・ダラス連銀総裁=年内利上げには慎重で、忍耐強く更なる情報を待ちたい。

メルケル首相=北朝鮮との軍事衝突は回避できる。ドイツ、EUは北朝鮮を巡る問題の解決に一段と貢献する必要がある。

メキシコペソ下落=22日にトランプ大統領が、NAFTAを破棄する可能性があるとの警告を受け、メキシコペソ下落。

北朝鮮への過激な発言から変化へ=昨日にティラーソン米国務長官は、近い将来のいつかの時点で「対話に道が開かれる可能性がある」と発言。トランプ大統領は支持者の集会で、北朝鮮があわれわれを尊重し始めているという事実を尊重すると発言。

ドラギECB総裁講演=非伝統的な金融政策は欧州と米国で成功したとが、比較的新しいツールで理解が不十分なため、さらなる調査が必要と指摘、金融政策への示唆はなく相場への影響は見られず。ただし、EUR高をけん制する発言もなくEUR買いに安心感が強まる。

NZ財務省=2016年・2017年の成長率の推計値を3.2%→2.6%へ下方修正、年次予想を3.7%→3.5%へ下方修正した。NZの9月23日(土曜)総選挙を注目

トランプ米大統領=メキシコとの壁建設のための予算確保のために政府閉鎖のリスクもいとわない。米国はおそらくある時点でNAFTAを終了させることになるだろうと発言。

独連銀総裁・ECB理事会メンバー、バイトマン独連銀総裁=2018年以降QE延長する強い必要性を感じない。QE停止を急に行うべきではないとの合意はある。インフレはECBの目標に向かって順調に推移。