2017/08/26

2017年8月26日(土曜)昨日25日、海外市場の動き


2017年8月26日(土曜)昨日25日、海外市場の動き

週末金曜日、週末最大のイベントのジャクソンホールでのイエレンFRB議長とドラギECB総裁の講演。共に金融政策に関して明確な発言はなかった・・・・。

イエレンFRB議長からはバランスシート削減や利上げについて言及はなく、米債利回りの低下と伴にドルは急落。 ドラギECB総裁も金融政策に関する言及はないが、ユーロ圏と世界経済の回復を評価、EURUSDは上昇し20か月来の高値へ。

23:00 イエレンFRB議長からはバランスシート削減や利上げについて示唆はなく、米10年債利回は2.22→2.16%まで低下しドル売りへ。ただし、2年さ利回りは1.34→1.32%へ低下後1.33台を回復し前日とほぼ変わらずで、CME FedWatchでは12月のFOMCでの利上げ確率は37.3%→39.9%へ上昇し、ドル売りの過度過ぎる可能性も。

04:00 ドラギECB総裁も金融政策に関する言及はないが、ユーロ圏と世界経済の回復がしっかりとしていることをとらえたのか、EURUSDは過去20か月となる1.1940台まで一時上昇へ。週末の金曜日、市場の終了時間直前の発言だけにどこまで織り込んだのか、あるいは過度の反応なのか確定できず、来週の欧州金融市場の反応を確認したい。

米株は終盤にかけて上昇幅を縮め前日比+30.27(+0.14%)と小幅上昇にとどまり、S&P500 +4.08(+0.17%)、Nasdaq-5.68(-0.09%)。

為替相場は、USDJPY-0.21%、EURUSD+1.03%、USDCHF-0.96%、GBPUSD+0.60%、AUDUSD+0.39%、NZDUSD+0.46%、USDCAD-0.30%と、ドルは全面安。

USDJPYは、イエレンFRB議長の講演までは、ドル買いの流れが続き直前では一時109.84まで上昇するも、講演内容が伝わり米金利の低下が加速すると、109.11まで続落。結局は109.30台の弱い円高で終了するも、円はクロスでは全面安。

EURUSDは、イエレンFRB議長の講演までは、アジア・欧州・米国市場の序盤を通じて1.1773~1.1828と1.18を中心に、独GDPやIFOの結果にも反応せず狭い動きが続いた。講演内容が伝わってくる直前には投機的な動きに直前には一時1.1785まで値を下げた後、米金利の低下に1.18980まで上昇。ドラギECB総裁の講演を受け1.1941まで上昇、8月2日の高値1.1910の高値を更新し、2015年1月来の高水準へ。

一日を通じが経済市場では、日本CPIはほぼ予想通りで円相場は動けず、イエレン・ドラギ両市の講演前に発表となった、独GDPは予想通り、独IFOも若干強いが動きは緩慢。米耐久財受注は前回6.4-6.8%へ予想を上回る低下となったが、コアやコア資本財受注・コア資本財はまずまずで動けず。


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JPY 7月 全国消費者物価指数=前年比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)、除く生鮮=前年比0.5%(予想0.5% 前回0.4%)、除く生鮮・エネルギー=前年比0.1%(予想0.1% 前回0.0%)→ 予想と変わらず。

GER 第2四半期 GDP・確報値=前期比0.6%(予想0.6% 前回0.6%)、前年比0.8%(予想0.8% 前回0.8%)、労働日数調整済み=前年2.1%(予想2.1% 前回2.1%)

GER 8月 IFO業況(総合)指数=115.9(予想115.5 前回116.0)、現況指数=124.6(予想125 前回125.4→125.5)、期待指数=107.9(予想106.8 前回107.3)→ 現況指数は弱含みながら、業況指数と期待指数は予想外に増加へ

USD 7月 耐久財受注・速報値=前月比-6.8%(予想-6.0% 前回6.4%)、除く輸送機器=前月比0.5%(予想0.4%  前回0.1%)→ 予想を大幅に下まわるが、除く輸送機器は予想を若干上回り、コア資本財受注・コア資本財は強く、ドラギ・イエレン氏発言を前にして動きは緩慢

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イエレンFRB議長(JH講演)=金融規制の成果は示すが、金融政策に触れず。いかなる変更も穏やかであるべき。FRBの2大目標、著しい進展が達成された。行き過ぎた楽観、遅かれ早かれ戻ってくるリスク。→ バランスシート削減や利上げについて示唆はなく、ドルは急落。

ドラギECB総裁(JH講演)=ユーロ圏の景気回復は前進。世界経済の回復はしっかりしている。欧州の景気回復は米国よりも初期段階。インフレ目標にはまだ達していない、対応がまだ必要。量的緩和は非常によく作用している。世界的な貿易や連携が脅かされており、生産性さらには先進国の成長へのリスク。→ 金融政策に関する言及はないが、ユーロ圏と世界経済の回復がしっかりとしていることをとらえたのか、EURUSDだけは上昇へ。

調査会社ユーガブ=英国民の12か月のインフレ期待が8月に高まる。家計の1年後のインフレ期待は7月2.5%→8月2.6%へ上昇。ポンド安がインフレ率を押し上げ、今年に入り消費者の可処分所得を蝕む。

マスター・クリーブランド連銀総裁=株価を過度に懸念していない。

カプラン・ダラス連銀総裁= FF金利に関し忍耐強くなれる余裕がある。米国は自然利子率により近づいている。インフレ圧力は高まっているが、よりゆったりとしたもの。できるだけ早期にバランスシート縮小開始へ。私の見立てではターミナルレートは2年前よりも低く、3.0%というよりは2.5%に近い。