2017/08/04

2017年8月3日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年8月3日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

BOEは予想通り金融政策を据え置き、利上げ支持者が3名から2名に減少し、四半期インフレ・レポートでは英成長とインフレ見通しを下方修正し、ポンドは急落。

米新規失業保険申請件数は予想より改善、米PMIは前回を上回り、製造業受注はほぼ予想通りで、耐久財受注・改定値の前月比は予想外に強いが、米ISM非製造業景気指数は予想外に悪化。米金利の低下に他の主要通貨でドル売りが目立ち、GBPUSDの急落を除き、他の主要通貨ではドル売りが目立った。

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GBPUSDは、欧州市場に入り1.3217をボトムに強い英PMIに1.3268まで一時上昇するも、注目のBOEの金融政策委員会では予想通り金融政策の据え置きを決定、利上げ支持者もフォーブス氏が退官し3名→2名に減少し、期待したホールデン・チーフエコノミストは反対へと動き、GBPUSDは1.3240台→1.3110台まで急落。

EURUSDは、BOEを受けたGBPUSDの急落にEURGBPは急伸し、EURUSDは1.1874まで上昇、一時1.1843まで値を下げるも、強弱混在した米経済指標にも米金利の低下は止まらず、フィキシングにかけては1.1890台まで続伸。

USDJPYは、強弱混在した米経済指標にも米金利の低下は止まらず、GBPJPYが146.50→144.50まで約2円急落し、米金利は低下傾向が止まらず、110.30近辺の買いをついに割り込み109.95と8月1日の安値109.92を狙う動きへ。


◎GBP BOE金融政策委員会: 金融政策発表=政策金利0.25%の据え置きを予想、資産買い入れ枠4350億ポンド、社債買い入れ枠100億ポンドの据え置きを6対2で決定。同時に四半期インフレ・レポート、議事録を発表、
◎USD 週間新規失業保険申請件数=24.0万人(予想24.3万人 前回24.4→24.5万件)、4週間平均推移=予想 前回244万件→ 予想より改善へ
◎USD 7月 総合PMI・確報値=54.6(予想 前回54.2)、サービス業PMI=54.7(予想54.2 前回54.2)→ 前回を上回る
◎USD 6月 製造業受注=前月比3.0%(予想3.0% 前回-0.8→-0.3%)、除く輸送機器・前月比-0.2%(予想 前回-0.3→-0.1%)、耐久財受注・確報値=前月比6.4%(予想0.0% 前回6.5%)、除く輸送機器・前月比0.1%(予想 前回0.2%)→ 製造業受注はほぼ予想通りながら前月分は上昇修正へ。耐久財受注の前月比は予想外に大幅拡大、
◎USD 7月 ISM非製造業景気指数=53.9(予想56.8 前回57.4)→ 新規受注と雇用が弱く、予想を大幅に下回る



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BOE金融政策委員会=政策金利0.25%の据え置きを予想、資産買い入れ枠4350億ポンド、社債買い入れ枠100億ポンドの据え置きを6対2(前回5対3)で決定、前回に利上げ賛成票を投じたフォーブス氏は退官しサンダース氏とマカファティー氏の2名が利上げ賛成へ。ホールデン・チーフエコノミストは利上げ支持期待もあった。

四半期インフレ・レポート=成長見通し下方修正、5月以降の景気見通し悪化で、物価上昇率が賃金の伸びを上回り、個人消費を圧迫。個人消費と企業都市の悪化見通しに、成長見通し(5月との比較)を、2017年1.9→1.7%、2018年1.7→1.6%、インフレ率は10月の3.0%前後をピークに1年後は2.6%弱へ低下。

議事録を発表=各委員がそれぞれの議論を重視する程度には差異が見られたものの、分析内容のほとんどに全ての委員が同意。英経済が8月の中心予想とおおむね一致した道筋をたどる場合は、やや大幅に金融政策を引き締める必要がありそうだ。

カーニーBOE総裁会見=ポンドの下落が実質所得を削減させた、今後3年間は幾分かの引き締めが必要。EU離脱の不透明感が経済に対してマイナスへ。