2017/08/22

2017年8月22日(火曜)昨日21日、海外市場の動き

2017年8月22日(火曜)昨日21日、海外市場の動き

週明け月曜日。北朝鮮リスクが高まり+トランプ政権への不信感は変わらず。米株は小幅上昇するも、米金利は低下しドルは全面安。

米株は終盤にかけて小幅上昇へ、ダウ+29.24(+0.13%)、S&P500+2.82(+0.12%)、Nasdaq-3.40(-0.05%)。米10年債利回りは前日2.194→2.18%へ、2年債も1.305→1.301%へ低下。原油価格(WTI)は47.35ドルへ低下(-1.16-2.39%)。

経済指標や発言は極めて少なく、夏休みの継続ムードが抜けきれない中で、21日から始まる米韓軍事演習に北朝鮮リスクは強まる反面、24日から始まるジャクソンホールでの経済シンポジウムを見るまでは債券市場の動きを確定できにくい状態が続く。

NY連銀調査では、留保賃金(転職にあたり希望する最低年収)は、2015年3月来の低水準で米労働者は賃金上昇をほとんど期待していないことが判明し、ドルにとってはマイナス要因へ。

USDJPYは、21日から始まる米韓合同軍事演習に、北朝鮮リスクが強まり円買いへと動く。米金利の低下も加わりドルは全面安で、109円を割り込み先週末の安値108.60に並ぶ108.64まで一時下落しようやく下げ止まるも、109.10円超えの上値が重くなる。下値トライの流れに変化は見られず、二日間続く108.60台を割り込むことができるのかを注目。

EURUSDは、1.18台を回復できずユーロ安ムードも見られる中での反発へ。独連銀月報では、独経済は予想外に堅調で、見通しを上方修正する可能性を示唆し、フィッチ・レーティングスはギリシャ格付けを上方修正し、8月14日以来となる1.1800の大台を回復しショートの巻き戻しも強まる。12日の高値1.1847を抜けることができるのかを注目。

GBPUSDは、1.2830~1.2920のレンジが4日間連続中。英国とEU離脱交渉の再開を1週間に控え、英国は10月にも協議を離脱条件から切り替えるよう要求、EUは拒否をする可能性が高く交渉の難航が予想され、GBP買いの抑制要因へ。EURGBPは0.9111→60台まで上昇し、GBPUSDの上昇力を削いでいるが、1.2920台を超えられるかを注目。


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FRB調査(21日NY連銀)=米労働者は賃金上昇をほとんど期待せず。職業のオファー件数はこれまでよりも減少と予想。転職にあたり希望する年収は最低で(留保賃金)平均5.796万ドル(前回4月 5.966万ドル)と2015年3月以来の低水準に減少し年齢層、所得が高い労働者の間で顕著。

ムニューシン米財務長官=9月中に債務上限引き上げを求める。中国の国債保有高を懸念すべきではない。関心は税制改革に移行、ヘルスケア法案の行方は不透明。

フィッチ・レーティングス=政治リスクの低下とGDPの持続的な伸びを反映し、ギリシャ格付けを引き上げた。長期外貨建て発行体デフォルト格付け(IDR)を「CCC」から「Bマイナス」に引き上げた。

英国とEUの離脱交渉の再開を1週間に控え、交渉が難航する可能性が高まる。メイ英政権は先週末、10月にも協議を離脱条件から切り替えるようEUに「圧力を強める」と宣言。EUは過去に姿勢を転換させたことはなく、時間が予想外にかかる可能性が高い。

英国は交渉の立場や要求について5つの文書を週内に明らかにする予定。これまでの曖昧(あいまい)さを払拭して通商関係をめぐる協議への早期移行を図りたい考え。21日にはうち2つを公表し、「可能な限り自由で摩擦のない貿易」とともに、情報の秘匿性や取り扱いについて相互協定を望むとした内容だった。