2017/08/17

2017年8月17日(木曜)昨日16日、海外市場の動き

2017年8月17日(木曜)昨日16日、海外市場の動き

米住宅関連の経済指標は弱く+トランプ氏は助言組織を解散し税制改革の後退を危惧+FOMC議事録後も債券利回り低下止まらず=ドルは全面安。


米株はトランプ氏が助言組織を解散したことで、上昇幅を縮め小幅上昇にとどまり、ダウ+0.12%、S&P500 +0.14%、Nasdaq+0.19%。米債利回りは低下し、10年債は前日2.273→2.224%、2年債1.347→1.326%。原油価格(WTI)は46.79ドルへ続落、一時46.67まで下落。

米住宅着工件数は予想外の前月比-4.8%、建設許可件数も予想外の前月比-4.1%低下→ ドル売りが強まる。

トランプ大統領は、白人至上主義団体と反対派の衝突後のトランプ大統領の発言を受け、米経済界の首脳らで構成する助言組織メンバーの辞任が相次ぎ、「製造業評議会」と「戦略・政策フォーラム」解散を選択。→ 市場は税制改革の遅れや、実行の不信感にドル売りが強まる。

FOMC議事録は、市場の期待通り、保有資産の早期縮小が適切で概ね一致。経済が想定通り改善すれば比較的早期に開始へ。ただし、インフレ見通しの下向きリスクや、インフレの低迷が続かないことを経済指標で確認できるまで追加利上げはすべきでないとの主張も → CMEのFedWatchは12月の利上げ確率42.0→42.4まで小幅上昇するも、米債利回りの低下は止まらずドル売りが続く。


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為替相場はドル売りをリードしたのは、資源関連とリスク選好の通貨で(原油価格・資源価格は続落中ですが、ショートの巻き戻しに)、AUDUSD+1.35%、NZDUSD+1.05%、USDCAD-1.08%と上昇率では他の主要通貨を圧倒。

AUDUSDは、アジア市場の0.7817を安値に一日を通じて0.7934まで続伸し8月21日来の高水準へと逆戻り。上昇幅はNO.1で1.35%上昇、EURAUDも-1.06%と豪ドル高が目立っている。原油価格と商品価格は下落しており、200時間MAを上抜けリスク回避で溜まっていたショートポジションの巻き戻しが、主因と思えてならない。

USDJPYは、欧米市場は110.68~95の狭いレンジで推移したが、トランプ氏が助言組織を解散したことで、税制改革の遅れや実行そのものの不信感に、米株の上昇は止まり米債利回りも低下しドル売りが加速。アジア市場の安値110.54と110.50の壁を割り込み、FOMC議事録を受け一時110.03まで続落、200時間MAの110.10と110.00の大台で下げ止まるも、反発力は鈍い。

EURUSDは、英雇用統計を受けてEURGBPの動きの影響を受け1.1691~1.1758のレンジで上下し、強いユーロ圏GDPにも1.1740を超えられず、弱い米住宅関連の指標にも買いの流れは鈍く1.1681まで下落。トランプ氏が助言組織を解散との報道に、税制改革の遅れや実行そのものの不信感に、米債利回りの低下=ドル売りが加速し1.1740台を回復。FOMC議事録を受け1.1779まで急伸。

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トランプ大統領=二つの助言組織を解散。白人至上主義団体と反対派の衝突後のトランプ大統領の発言を受け、米経済界の首脳らで構成する、「製造業評議会」と「戦略・政策フォーラム」二つの助言組織メンバーの辞任が相次ぎ、トランプ氏は解散を選択。→ 市場は税制改革の遅れや、実行の不信感にドル売りが強まる。

FOMC議事録(7月26日分)=保有資産の早期縮小が適切で概ね一致。経済が想定通り改善すれば比較的早期に開始する。複数の参加者がこの会合で開始時期を公表する準備ができていると主張するも、大半は9月まで判断の見送りを支持。

FOMC議事録(7月26日分)=足元の物価上昇率の鈍化は一時的要因とするも、想定より長く目標の2%以下で低迷する可能性があるとも指摘。インフレ見通しのリスクが下向きとの主張も。一部は、インフレの低迷が続かないことを経済指標で確認できるまで追加利上げはすべきでないと主張。