2019/05/22

2019年5月22日(水) 昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2019年5月22日(水) 昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

ファーウェイは米国がいじめていると非難し欧州政府に訴える!米中貿易戦争(?)の先行きは見えないが、さすがの米国も身内からの懇願にファーウェイ制裁で一部猶予へ。

JPYは米国がファーウェイ制裁で一部猶予の暫定措置にリスク回避の巻き戻しが強まり全面安、AUDは豪中銀議事録で利下げの可能性が言及され豪総選挙で与党連合が勝利後の上昇の反動に売られ、GBPはメイ首相がEU離脱法案の議会採決と引き換えに2回目の国民投票の実施との報道に直後は上昇するも結局は逆戻り。

米商務省は、ファーウェイ向けの制裁の暫定措置として既存ネットワークの保守や既存のスマートフォン向けのソフトウエア更新を行えるように、8月19日まで一時的に猶予することを発表。新製品は対象外で制裁処置事態の基本は変わらず。ただし、市場はリスク回避の巻き戻しに、株高+債券売り(利回り上昇)。

メイ英首相は、EU離脱協定に関連した新たな法案の提出を発表。EU離脱案を議会で採決することを条件に、2回目の国民投票の実施で議会採決へ。メイ首相はこの法案がEU離脱に向けた最後のチャンスでこれを承認しなければ、離脱はできないとある。市場では離脱の中止のリスク、それと、レッドサム英会員議長が発言した「必要なら合意なき離脱は可能とすべき」のリスクが混在。

OECD経済成長見通しは、2019年世界経済3.3→3.2%↓、中国6.2→6.2%→、ユーロ圏1.0→1.2%↑、米国2.6→2.8%↑、カナダ1.5→1.3%↓、日本0.8→0.7%↓。

USDJPYは、アジア市場の110.00台をボトム、米国がファーウェイ制裁で一部猶予の暫定措置を決めたことで、欧米市場の株高+米債利回り上昇と、リスク回避に選好された円買いの巻き戻しが続く。前日の高値110.30台を上回り、クロスでの円買いも続き米国市場では110.67まで上昇しようやく上げ止まる。米国の対中貿易戦略でどこまで強気姿勢を続けるのか? これで109.00台をボトムにほぼ6日間連続の上昇でボトムアウト感も見られるが、111円が大きな壁に。

GBPUSDは、EU離脱に関するインディカティブ投票を実施するメリットが模索される中、欧州市場では1.2680台まで下落。メイ首相報道官から「関税同盟と2回目の国民投票を提案」との報道などに1.2740台まで上昇し、メイ首相の記者会見を待った。メイ首相は「EU離脱法案の議会承認の引換に2度目の国民投票の実施」を表明し、直後1.2710台→1.2813まで急伸するも、相変らず承認の是非は不明で1.2700台と元の水準近くへ逆戻り。

AUDUSDは、先週末の総選挙の結果を受けたAUD買いから豪中銀議事録の利下げを示唆する動きも意識してか、ただ、AUDロングの巻き戻しと思われるが、前日の欧米市場の安値0.6900を割り込むと売りが強まり、欧米市場では0.6866まで続落。弱い米中古住宅販売やGBPUSD、EURUSDの上昇に0.6880台まで値を戻し継続中。

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23:00    EUR 5月 消費者信頼・速報値=-6.5(予想-7.7 前回-7.9→-7.3)→ 予想外に改善へ

23:00    USD 4月 中古住宅販売件数=前月比-0.4%(予想2.7% 前回-4.9%)、519万件(予想535万件 前回521万件)→ 予想を大幅に下回る


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【北米】
米商務省は、ファーウェイ向けの制裁の暫定措置として、既存のネットワークやスマホの保守などに限って8月19日まで猶予。新製品は対象外で制裁処置事態の基本は変わらず。

ボスティック・アトランタ連銀総裁は、金融安定を巡るリスクは「常に検討課題」で企業の高債務には注意を要するが危機的な水準に達せず。インフレ率は目標の2.0%からそれほど乖離していない。

パウエルFRB議長、米経済は成長、インフレ圧力は落ち着いている。レバレッジ融資は金融システムに脅威となっていない。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁は、インフレが低調で労働市場は好調でFRBの政策目標がちぐはぐになっている。通商問題のリスクに金利をいずれの方向に動かす明確な論拠はない。インフレはいずれ2%に戻る。貿易協議の決裂は顕著な下振れリスク。通商を巡る問題で一段と緩和的な金融政策が必要になるとは予想せず。

エバンズ・シカゴ連銀総裁は、現行のインフレ目標を達成できていないことは、物価上昇を管理する新たな枠組み導入に向けた取り組みに対する問題となる可能性がある。FRB内で討議されている新たな戦略は、低インフレを将来の急速な物価上昇で補うもので、こうしたモデルの下ではインフレ率はある年は3%、もしくは4%まで上昇する可能性があると指摘。

【欧州】
メイ英首相は、EU離脱協定に関連した新たな法案の提出を発表。EU離脱案を議会で採決することを条件に、2回目の国民投票の実施で議会採決へ。メイ首相はこの法案がEU離脱に向けた最後のチャンスでこれを承認しなければ、離脱はできないとある。

レッドサム英会員議長は、必要なら合意なき離脱は可能とすべき

【アジア・その他】
中国外務省は、海外投資家は依然として中国に強気。トランプ米大統領は、対中関税の引き上げで企業が生産拠点を中国からベトナムなど他のアジア諸国に移していると指摘し、中国との交渉においては「五分五分」の合意にはなり得ないと発言していたことに対して、海外投資家は「依然として中国に強気だ」と発言。「米国は過去1年以上、追加関税で中国製品に脅しをかけ続けているが、海外投資家が引き続き中国に熱い視線を送っていることは周知の通りだ」と発言。

豪総選挙で予想外に勝利した、モリソン首相率いる与党・保守連合が、公約の中・低所得層向けの税金還付を7月1日までに決定すると宣言していたが、議会手続きが間に合わず履行でつまずく。

豪中銀議事録は、今後の利下げの可能性について言及され、AUD売りへと変化

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