2019/05/19

今週の主な材料(5月20~24日)

今週の主な材料(5月20~24日)

週末の豪州総選挙の結果は予想外にモリソン首相の与党勢力・保守連合が勝利したが、今週も重要なイベントが多数控えている。米中貿易摩擦、日米通商協議、欧州議会選挙、ブレグジットの混迷、トランプ大統領の来日、イラン・米国との緊張拡大など中東の地政学的リスクの拡大。

経済指標では日本のGDPとCPIが、金融政策ではFOMC議事要旨、発言ではパウエルFRB議長、カーニーBOE総裁、ドラギECB総裁発言が控えている。

1.米中間の貿易摩擦はどうなるのか? 交渉を継続するというも現状は確認できず。トランプ大統領の口から何が飛び出すのか予測不能! 米国は中国のファーウェイの製品の排除を決定、米国はEUや日本の輸入車に対する追加関税の導入を6か月先送り、見返りとして数量規制を求める動きはないというが!?

2.欧州議会選挙は加盟28カ国の国民の合計約4.27億人で23~26日に実施され、サルビーニ・イタリア副首相のように懸念のポピュリズムの台頭がどこまで進むのか注目したい。今回は英国がEU離脱を延期したことで参加となり英国では23日に選挙が実施するが、EUから離脱すれば選出された議員は辞任となる。

3.英国の混乱と16日には、6月上旬にようやくメイ首相が辞任の時期を発表することを決めたが今後の政局の混迷は必至。AFPの最新世論調査では離脱推進派の新党ブレグジット党が34%で1位。労働党21%で2位、離脱反対派の自由民主党12%で3位、政権与党の保守党11%で4位とメイ首相にとってはみじめな結果となった。勢力図的には離脱推進が多数。

4.5月25日~28日にと週末から来週初めにかけてトランプ大統領が来日する。多数の行事が設定されていることは各報道で周知のことと思うが、日米通商問題、北朝鮮問題、中国との問題などどのようなことが裏で話され表にでるのだろうか? 

5.中東の地政学的リスク拡大。イランは核合意の履行を正式に一時停止するなど問題は拡大中で、先にUAE沖でサウジの石油タンカーが攻撃を受け、サウジ石油パイプラインがドローンで攻撃されるなど中東の地政学的リスクが高まっている。最近もイラン情勢の緊迫化を受け米国はイラクの大使館員や民間人に出国を支持している。

6.今週は最重要となる経済指標の発表は少なく、日本発のGDPとCPIを注目したい。
20日は日本の第1四半期GDP・速報値で、前年比予想-0.2%と前回1.9%からの低下が予想されている、一方、24日は全国CPIの前年比予想は0.9%で前回0.5%からの上昇が予想され、成長鈍化+インフレ上昇気味。

7.FOMC議事要旨は4月31日、5月1日分で、トランプ大統領が事前に1%の利下げ圧力をにじませていたが、政策金利2.25~2.50%の据え置きを全会一致で予想通り決定した。声明は①インフレ率は目標の2%を下回っていると警戒感にドル売りへ、②インフレがいずれ上向くというのが最も起こり得る結果にドル買いへ、③パウエルFRB議長が会見でインフレには「一時的な要因が作用している可能性がある」との発言に直後は米債利回りはが上昇しドル高に動いていたことを思い出す。

8.今週も多くの金融当局者らの発言が控えているが、とくにパウエルFRB議長(21日早朝で米国20日)、カーニーBOE総裁(21日)、ドラギECB総裁の発言(22日)を注目したい。


詳しくは今週の予定を参照してください。

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