2019/05/12

最近のIMMポジションから見えること(5月12日)



最近のIMMポジションから見えること(5月12日)

集計日が5月7日の最新データで、直近の7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のIMMポジションを見ながら、相場動向を考えてみたい。

7通貨合計のネットポジションは-360,186コントラクトで、6週ぶりに前週比で小幅ながらショートからロングへと変化し、米中貿易協議を直前に控えポジションの調整が加速していた可能性もある。

通貨別に見ると、水準的には全ての通貨は変わらずネットショートにあり、その基本的な水準は前週の4月30日から大きな変化は見られず、ドルに対しての信頼感はいつもながら高い。ただ、前週比だけを考えれば円と豪ドルのショートが減少、ポンドとNZドルのショートが拡大しているのが特徴ともいえる。

【円】
ロング25,869 ショート117,586 ネット-91,717 前週比7,882

ユーロに次いで売りポジションが多く、2018年6月19日から47週続くネットのショートポジションはいつもながら変わらず。ただし、前週比では12週ぶりにショートからロングへと変化し、ドル換算の円ショートポジションは約104億ドルと4月23日の週の105.5億ドルにあり、米中通商協議を前にしてリスク回避の円買いの動きと推測できる。


【ユーロ】
ロング152,633 ショー258,738ト ネット-106,105 前週比-561                 
7通貨でもっとも売りポジションが多く、2018年10月2日から32週続くネットのショートポジションは変わらず、前週比では小幅ながら3週連続でショートが拡大している。ドル換算のユーロショートポジションは約148.4億ドルで、7通貨の中ではユーロ売りポジションの積み上がりが最も目立っているが、4月2日以降は急激な変化は見られず。


【ポンド】
ロング45,232 ショート52,111 ネット-6,879 前週比-2,211
      
3週間前に、2018年6月19日から43週続いたネットポジションはついにショートからロングへと変化したことで、ポンド相場の変化を期待したが、以降は3週連続でネットショートポジションが拡大している。ドル換算のポンドショートポジションは約5.6億ドルとポンドの売りポジションは非常に少なく、ブレグジットの不透明な流れが続く中では特異なポジション形成となっている。


【カナダドル】
ロング20,117 ショート66,232 ネット-46,115 前週比 630 
           
2018年3月27日から59週続くネットのショートポジションは変わらず。ただし、前週比では3週連続で小幅ながらロングが拡大している。昨年の12月24日以降のネットショートポジションは3.96~6.6万コントラクト(平均4.67万)の狭いレンジで安定し大きな変化は見られず。ドル換算のカナダドルショートポジションは約34.2億ドルでこの間の平均値35.04億ドルと引き続き大きな変化は見られず。

【豪ドル】
ロング32,291 ショート89,340 ネット-57,049 前週比1,956       

2018年4月3日から58週続くネットのショートポジションは変わらず、前週比では3週ぶりに微増ながらショートからロングに変化している。ドル換算の豪ドルショートポジションは約40億ドルで昨年11月の水準近くに拡大しているが、基本的に大きな変化は見られず。


データは別表をご覧ください!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
X