2019/05/24

2019年5月24日(金)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年5月24日(金)アジア・欧州市場序盤の動き

週末の金曜日、前日の米株安に懸念した日本株は下げ幅を縮め小幅安で終了し上海総合も前日とほぼ変わらず。日本のCPIは予想外に強くでたが相場は動かず。米債利回りは小幅上昇し原油価格も上昇へ。

注目は、トランプ政権が貿易摩擦の解消に向けた中国への手綱を締め続けていることで、トランプ大統領は、「競争的な通貨切り下げを行っていると米財務省が認定した国からの輸入品に関税を課すように米企業が求めることができる」との内容。

ロス商務長官も「諸外国はもはや、米国の勤労者と企業に不利になるような通貨政策を用いることができなくなるだろう」と語り、米商務省は「通貨安が誘導されているかどうかは財務省の判断に従う」とある。いずれにしても最近の経済高揚に向けた中国政府の人民元安をターゲットにしていることは間違いないと思う。

為替市場では、動きが鈍いいつものアジア市場の相場の中で、AUDUSDの下げが目立っている。これは、豪州の大手銀行のウェストパック銀行が「豪中銀は年内に3度利下げを行う見通し」と発表。金利先物は今週のロウ総裁の政策見通しを受けて、6月4日の利下げをほぼ完全に織り込む水準となっているとのこと。とにかく、この報道を受けAUDUSDは0.6900台→0.6881まで下落。為替相場がおとなしい中でちょっとした変動が目立ってくる。

USDJPYは、前日の米株の大幅下落の流れを受けながらも、日本株はボトムから値を戻し予想外の健闘となった反面、リスク回避の材料に変化はなく欧米市場をみなければ動くに動けず。アジア市場は109.48~75のレンジで、CPIのやや強い数字に対して全産業活動指数は弱く、円はクロスでは値を下げている。

GBPUSDは、1.2650台をボトムに下げ止まっているが、欧州勢の参入に昨日の高値1.2680台を試す動きに。BBCは、メイ英首相が24日に辞任を表明する見込みと報道、辞任後の政治的な混乱が果たして現実となるのか? 

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7:45    NZD 4月 貿易収支=4.33億NZドル(予想4億NZドル、前回9.22 →8.24億NZドル)、輸出高=55.5億NZドル(予想53.5億NZドル 前回56億NZドル)、輸入高=51.1億NZドル(予想49億NZドル 前回47.7→47.8億NZドル)、前年比-54.8億NZドル(予想-54.65億NZドル 前回-56.2→-57.1億NZドル)

8:30    JPY 4月 全国消費者物価指数=前年比0.9%(予想0.9% 前回0.5%)、除く生鮮・前年比0.9%(予想0.9% 前回0.8%)、除く生鮮・エネルギー・前年比0.6%(予想0.4% 前回0.4%)

14:30    JPY 3月 全産業活動指数=-0.4%(予想-0.2% 前回-0.2%)

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トランプ米政権は、通貨安誘導していると判断された国からの輸入品に関税を課すことを提案。23日の連邦公報によれば、競争的な通貨切り下げを行っていると米財務省が認定した国からの輸入品に関税を課すよう、米国を拠点とする企業が求めることができる内容。現時点では該当する国はない。

ロス商務長官は声明で「この変更は、通貨を通じた補助で米産業に害をもたらす行為を商務省が相殺できると輸出国に通告するものだ」とし、「諸外国はもはや、米国の勤労者と企業に不利になるような通貨政策を用いることができなくなるだろう」と指摘した。

商務省が23日に発表した通告は、通貨安誘導されているかどうかは財務省の判断に従うとしている。商務省は相殺関税を課すかどうかを決める準司法的プロセスを施行する。

トランプ大統領は、ある種の通商合意にファーウェイが盛り込まれることもあり得る。


BBCは、メイ英首相は、24日に辞任を表明する見込み。

ウェストパック銀行が豪中銀は年内に3度利下げを行う見通し

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