2019/05/26

最近のIMMポジションから見えること(5月26日)

最近のIMMポジションから見えること(5月26日)

集計日が5月21日の最新データで、直近の7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のIMMポジションを見ながら、相場動向を考えてみたい。

7通貨合計のネットポジションは前週の-323,281→-339,152コントラクトへと通貨の売りが拡大、合計の売り越し額は先週の大幅な売り越し額の減少に反して再び拡大し、通貨売り(=ドル買)のポジションが拡大している。

今回のデータではポンドの売りが目立っている。先行きが予見できないブレグジットへのリスク回避で、ポンドが前週比で-22,834コントラクトと大幅な売り越し増となり、今回の売り越し額の合計-30,700と比較してわかる通りその多くを占めている。もっとも、集計日後にはメイ首相が辞任時期を正式に発表しており、来週の集計結果がどう変わるのか気になる。

一方、リスク回避時に選好される円とスイスと、原油価格の上昇にカナダドルも前週比ではネットで買いが拡大しトータルではショートが減少している。


【円】
ロング27,540 ショート82,732 ネット-55,192 前週比6,388

ユーロ、豪ドルに次いで3番目に売り越し額が多い状況ながら、前週比では3週連続してネットでロングが増加し、リスクヘッジ通貨として面目を保っている。ただ、今回の減少幅は6,388にとどまり、前週のショートの減少幅30,137と比較すると円買い圧力は弱まっていることになる。

【ユーロ】
ロング149,873 ショート250,975 ネット-101,102 前週比-5,801

7通貨でもっとも売りポジションが多い状況は変わらず。前週は前週比で売り越し額が10,804コントラクト減少しユーロ高への変化の期待もあったが、今週は再び売り越し額が5,801コントラクト拡大し、ネットポジションも10万台を回復し、先行き弱気なムードは変わらず。

【ポンド】
ロング45,638 ショート71,790 ネット-26,152 前週比-22,834
           
いやはや、ブレグジットはどうなるのだろうか?今回は前週比で22,834コントラクトと昨年6月19日の30,175も次ぐ大幅な売り越し額の拡大となっており、集計日後にはメイ首相の辞任時期の発表があったものの、合意なきEU離脱のリスクは変わらず。どうなることやら。

【カナダドル】
ロング16,282 ショート58,518 ネット-42,236 前週比5,352

原油価格の上昇の影響が大きいのか、前週比では3月26日の8,203に次ぐ5,352コントラクトショートが減少している。個別にみるとLong(16,282)-Short(58,518)と、Longは16,282と以外にも少なく2013年6月以来の低水準となっている。意外や意外!
       

【豪ドル】
ロング39,757 ショート105,868 ネッ-66,111ト 前週比-2,065          
2週連続して前週比でショートが拡大、3月以降12週のうち9週間でショートが拡大しておりこれからも強さは感じられない。ちなみにネットショートポジションは昨年11月6日の66,445コントラクトに次ぎ水準に拡大している。

データは別表をご覧ください!

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
X