2019/05/31

2019年5月31日(金)昨日30日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年5月31日(金)昨日30日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米株は何とかプラス圏を維持するも、債券利回りは続落、原油価格も続落。為替相場は通貨間で個別事情はあるが終わってみれば大きな変化は見られず。

米株は上下変動しながら終盤にかけて上昇傾向を維持しダウは+43.47(+0.17%)、米債利回りは続落、10年債2.22%、2年債2.089%へ低下。WTIは56ドル台へ急落。

為替相場は、EURは政治的安定を維持できないリスク、GBPはどうなるか不明なブレグジットのリスクと、相変わらずネガティブ材料は変わらず。JPYは取り巻くリスク環境から円安トレンドへの変化も期待できず。目立ったのはTRYの上昇で、USDTRTY+2.1%台、TRYJPY-2.1%台と変動幅は大きい。主要通貨の変動は弱く0.1%超の変動はUSDCAD-0.12%に限られ他はそれ以下にとどまり、日中の変化は別として終値ベースでは前日とほぼ同水準。

USDCADは、アジア市場の1.3520を高値に弱い米経済指標もあり一時1.3486まで続落。さすがに原油価格が続落すると1.3510台まで値を戻すも、ウィルキンス・中銀副総裁は「最近の減速は一時的」とポジティブ発言、前日のカナダ中銀の「第2四半期には成長が加速する」声明と重なり上値は重い。

USDTRYはアジア市場の6.0260台→5.86195まで下落、TRYJPYは18.126→18.671へ上昇、共にTRYの高値圏で推移。エルドアン・トルコ大統領は、トランプ大統領と電話で対話、G20サミットで会談することで合意と、ロシア製の地対空ミサイルシステム「S-400」の購入を完了すればトルコに制裁を科すと警告していた米国との対話を期待。

USDJPYは、109.00~20の大口の買いで2度トライ失敗後の上昇も110.00の壁は超えられず。米株は何とかプラス圏を維持するもRussel2000 は小幅下落し強さは感じられず、米債利回りは大幅下落と、積極的に円を売る材料も見当たらず、G20で米中首脳会談期待感と不安感が混在しているのか、とりあえずはレンジ相場。

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【原油価格は在庫統計後から大幅低下】 
WTI59.12→56.50(-2.3ドル近く)→ EIA石油在庫統計は、-28.2万バレル(予想-85.7万バレル 前回474万バレル)

【米債券利回り続落】 
前日の米長期債利回りは2016年来の低水準。米2年債の応札倍率前回5.04→544倍に上昇し予想より順調。→ ブルームバーグコメントでは(米国債の利回りがここまで低くなったため、ドルを円に替えて円債の2年物を買った方がリターンを得られることから、海外勢の需要が旺盛だったとみられる)

【イタリア連立崩壊も覚悟】 
サルビーニ・イタリアの連立与党「同盟」の党首でイタリア副首相は、早期総選挙の実施は望まず、連立政権を維持したいが、フラット税制導入など優先政策を果たせない場合に連立崩壊の覚悟はできている。反エスタブリッシュメン政党「五つ星運動」との連立はさらに4年続くかもしれないし、3カ月以内に終わるかもしれないと発言。

【中国との交渉はうまくいっている!? ペンス氏は中国に倍以上の関税を課すことができる】 
トランプ大統領は、中国との通商交渉はうまくいっているとした上で、中国は米国とのディール成立を望んでいる。ペンス米副大統領は、中国に対して必要なら倍以上の関税を課すことができる。おそらくG20でトランプ米大統領は習近平・中国国家主席と会い、カナダ人の解放について要請するだろう。

【米NAR中古住宅販売保留件数、予想外のマイナス!
前月比-1.5%(予想0.5% 前回3.9%)、前年比0.4%(予想0.1% 前回-3.2%)→ 新たな不調のシグナルとも見方も。

【米第1四半期GDP・改定値は、強弱混在】 
前期比年比3.1%(予想3.1% 前回3.2%)、個人消費=前期比年比1.3%(予想1.2% 前回1.2%)、デフレーター前期比年比0.8%(予想0.9% 前回0.9%)、コアPCE・デフレーター=前期比年比1.0%(予想1.3% 前回1.3%)

【カナダ経済の減速は一時的】
29日のカナダ中銀の声明の繰り返しとなるも、ウィルキンス・カナダ中銀副総裁は、データからは最近の減速は一時的との見方を支援し、下期は回復とのカナダ中銀の見方を示唆。カナダ経済のパフォーマンスは比較的底堅い。

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