2017/12/13

2017年12月13日(水曜) 前日12日、海外市場の動き(午前6時頃)



20171213日(水曜) 前日12日、海外市場の動き(午前6時頃)

FOMCを明日未明に控え、CMEFedWatch94.1→87.6%へとやや低下するも、高い利上げ期待度は変わらず。

6年ぶりの強い米PPIに直後に米債利回りは上昇+米株は上昇=ドル買いが一時強まるもその流れは維持できず。米債利回りが軟化+米株の上昇力も弱まりドル売りへと変化する動きも、ただし、いつもながら通貨ペアにより異なる。

為替市場の特徴は、GBPUSDは強い英CPIPPIに直後は本日の最高値を付けるも続かず。NZDUSD(+0.44%)、AUDUSD(+0.43%)を上回る上昇へ。EURUSD(-0.24%)、1121日来の安値1.1718近く一時下落へ。

GBPUSDは、英CPIの前年比は3.1%と6年ぶりの高水準、PPIも前年比3.1%を上回り強く、直後は1.3380と本日の高値水準まで上昇するも、続かず、逆に1.3310へ下落。ブレグジット交渉の前半戦の「政治的合意」基本合意に達しながらも次の「貿易合意」はより難関で、GBPUSDの上昇力は鈍く、FOMCBOEECBを前にして期待感で膨らんだGBPロングの巻き戻しが続いているが、継続性は見られず。

AUDUSDNZDUSDの上昇力は続く、特にNZDUSDは中銀総裁の人選決定後からの上昇力を維持。欧州市場では原油高(北海ブレンド原油先物が一時2015年以来初めて65ドルを上回る)で、WTIも強く本日の高値を付けるも、資源価格の低下と原油価格が上昇から反落した影響に加え強い米PPIに、欧州市場のAUDUSD0.7580→0.7540台、NZDUSD0.6950→0.6920台まで低下、前日比では上昇力を維持しテクニカルベースでの買いではと思えてならない。

USDJPYは、アジア市場の大枠113.4060の狭いレンジから、欧州市場では113.3755の相変わらず狭いレンジへが続く。強い米PPIを受けた米債利回りの上昇と米株の上昇に連動しながら一時113.75まで上昇。米債利回りが上昇幅を縮め、2年債が一時前日比マイナス圏へ低下し、米株の上昇力も弱まると、利食いなのか113.38まで下落、結局は113.3775のレンジで変わらずで、引き続き113円台を維持。


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◎米株は上昇、ダウは120ドルを超え(+0.5%台)へ上昇、Nasdaqは-0.19%、S&P500 は+0.19%と動きは分かれる。欧州株は強く、StoxxEurope600は+2.58(+0.66%)と上昇。

◎米債利回りは上昇、10年債は高値2.418%から値を下げるも、前日2.39→2.406%へ上昇、2年債は一時1.186%まで上昇するも値を下げ、前日1.82→1.83%へ小幅上昇。

◎原油価格(WTI)は一時58.56ドルまで上昇するも、米国市場では56.85まで下落、57.22ドルで推移。北海油田のパイプライン停止で、ブレント原油に連動してWTIは一時上昇するも、国際エネルギー機関(IEA)が供給量は十分にあり非常備蓄の放出は不要と発言、米エネルギー情報局(EIA)が2018年の米原油生産量を上方修正し、日量1002万バレルとし下落へ。

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GBP 11月 消費者物価指数: HICP前月比=0.3%(予想0.2% 前回0.1%)、HICP前年比=3.1%(予想3.0% 前回3.0%)、HICPコア前年比=2.7%(予想2.7% 前回2.7%)、小売物価指数(RPI)前月比=0.2%(予想0.3% 前回0.1%)、小売物価指数(RPI)前年比3.9%(予想4.0% 前回4.0%)、除く住宅ローン利払(RPIX)前年比=予想4.1% 前回4.2 予想と前回を上回り6年ぶりの高水準で、直後は本日の最高値を付けるも続かず

USD 11月 生産者物価指数: PPI前月比=0.4%(予想0.3% 前回0.4%)、PPI前年比=3.1%(予想2.9% 前回2.8%)、PPIコア前月比=0.3%(予想0.2% 前回0.4%)、PPIコア前年比=2.4%(予想2.4% 前回2.4%) 前月比や前年比は予想を上回り、6年ぶりの水準、ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)が1.825→1.9%へ上昇し高水準を維持し、ドル買いが強まる

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欧州委員会=ドイツ、フランス、英国、イタリア、スペイン5カ国の財務相は、ムニューシン財務長官に書簡を送り、米国で進められている税制改革は、欧米間の貿易と投資が深刻に阻害されるリスクにつながる要素が含まれていると懸念を表明。

欧州連合(EU)のバルニエ首席交渉官=英国がEUから離脱する20193月までに英国とEUが自由貿易協定(FTA)で合意できる可能性はない。離脱時に準備できているのは将来的な通商関係の概要をまとめた「政治的な宣言」のみで、自由貿易協定の交渉には時間がかかる。

北海ブレンド原油先物が上昇=一時2015年以来、初めて65ドルを上回る。

BOE金融政策委員会前に、5年後から5年間の期待インフレ率を反映する、ブレーク・イーブン・インフレ率(フォワードBEI)はやや上昇、1.70%付近で推移。英国債利回りは上昇。

独経済省=2017年通年のドイツ経済は力強い成長を達成する見通しで、第4・四半期の鉱工業生産は弱い可能性があるが、良好な景況指標を踏まえると、経済の基調的なトレンドはなお力強い。

原油価格=北海油田のパイプライン停止で、ブレント原油に連動してWTIは一時上昇するも、国際エネルギー機関(IEA)が供給量は十分にあり非常備蓄の放出は不要と発言、米エネルギー情報局(EIA)が2018年の米原油生産量を上方修正し、日量1002万バレルとし下落へ。