2017/12/16

2017年12月16日(土曜)昨日15日、海外市場の動き

2017年12月16日(土曜)昨日15日、海外市場の動き

米10年債利回り上昇幅を縮めるも前日比で上昇、2年債は続伸中。ダウは最高値を更新、為替相場はドル全面高(除くNZDUSD)。USDJPYは112.70台まで上昇するも、クロスでは円高傾向が続く。

共和党上院議員ルビオ氏とコーカー氏は税制改革法案を支持へと動き、法案の上院通過はほぼ確実。共和党指導部は来週の採決を前に午後5時半(日本時間午前7時半)にリポートを発表する。

EU首脳会議がブレグジット交渉で次の移行期間や通商段階へ進むことを承認するも、GBPUSDは-0.82%と1.33まで下落。USDCADは+0.60%とカナダ売りで、原油高にも1.2730→1.2900直前まで上昇、1.26~1.29のレンジの上限へ。

米10年債利回りは一時2.378%まで上昇するも、NY連銀製造業景気指数、製造業売上高、鉱工業生産が弱くピーク2.378%から低下し2.359%(+0.06)と小幅高で終了。2年債は強く1.832%(+0.021)上昇。

米株は一日を通じで上昇傾向を維持しダウは最高値を更新、ダウは+143.08(+0.58%)、Nasdaq+80.06(+1.17%)、S&P500+23.80(+0.90%)。欧州株は弱くStoxxEurope600は-0.72(-0.19%)原油価格(WTI)は北海でのパイプライン故障による供給懸念に上昇傾向を維持、57.34+0.30(+0.53%)

為替相場は、弱い米経済指標が続く中で、米10年債利回りの上昇幅は縮小するも、米株は強く、税制改革法案の上院通過はほぼ確実となり、株高の中でドル買いの流れが続く。

USDJPY+0.18%、欧州市場の112.03を安値に米債利回りの上昇+米株高に112.75まで上昇。米10年債利回り軟化し112.50台まで値を下げるも前日比では上昇傾向を維持し、円はクロスでは円高傾向を維持。

EURUSD-0.26%、欧州市場の1.1812を高値に1.1747まで続落。独連銀の経済成長見通しの引き上げや、ブレグジット交渉の進展にも欧州株は弱く、ECB理事会後のポジション調整の流れが続き、強い米株+米債利回りの上昇もあり1.1750割れまで続落。米債利回りが軟化するもEURUSDの売りの流れは変わらず。

GBPUSD-0.83%、アジア市場の1.3446を高値に1.3301まで続落。EU首脳会議がブレグジット交渉で次の移行期間や通商段階へ進むことを承認するも織り込み済みなのか、GBPの買いの動きは見られず。むしろ、次の移行期間や通商段階の通貨は難しく、話し合いは早くとも来年3月以降となることもありポジション調整のGBP売りの流れが続く。

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USD 12月 NY連銀製造業景気指数: 18.0(予想=18.0 前回19.4)→ 予想通りながら前回から低下

USD 10月 製造業売上高: 前月比=-0.4%(予想0.8 前回0.5%)→ 予想外のマイナスへ

USD 11月 鉱工業生産: 前月比=0.2%(予想0.3% 前回0.9→1.2%)、設備稼働率: 前月比=77.1%(予想77.2% 前回77.0%)→ 共に予想を下回る

USD 10月 対米証券投資: 米長期有価証券投資(株式スワップ等除く)=232億ドル(予想576  前回809億ドル)、ネットTICフロー合計(対米証券投資)=1512億ドル(予想333 前回-426億ドル)

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共和党上院議員ルビオ氏とコーカー氏は、金曜日に発表予定の税制改革法案の最終案となる、GOP税制を支援することを発表。→ 法案の上院通過はほぼ確実。ブレイディ下院歳入委員長は、共和党指導部は来週の採決に備えてまとめた最終的な法案について、午後5時半(日本時間午前7時半)にリポートを発表する予定。

EU首脳会議=英国のEU離脱交渉(ブレグジット)で、次の移行期間や通商段階へ進むことを承認。ただし、英国内では議会承認の必要性が指摘との声も強く、不確定要因が多く不透明感は変わらず。次の協議は早くとも2018年3月以降。→ オーストリアのケルン首相は、英アイルランド国境の扱いについて、境界を設けずに「英国が単一市場から離脱するというのはあり得ない。小学生でも不可解だと分かる」と釘を刺し、オランダのルッテ首相は「英国の金融部門はEU離脱によってかなり不利な立場に置かれる」、離脱によって失われる利益をメイ首相は有権者に説明する責任があると発言。

EU首脳会議=ユーロ圏の統合について、銀行同盟の完成と救済基金の機能強化を優先する方針を確認。ユーロ圏共通の予算や財務相などを巡る議論も継続。

ティラーソン国務長官(北朝鮮に対して)=対話には兵器実験の持続的中止が必要。北朝鮮は自ら努力し対話の席に戻らなければならない。非核化が実現するまで圧力路線を維持する必要がある。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=インフレが近く上昇しないことを懸念しでFOMCで利上げ反対に回る。特殊な一時的要因ではなく、持続的な要因がインフレを抑制していることを懸念。インフレ期待がFRBの目標である2%を下回って緩やかに下降しているようにみえる。

独連銀=2018年1.7→2.5%、20919年1.6→1.7%へ成長率見通しを上方修正。成長率はビジネスサイクルに従い徐々に鈍化するものの、国内経済は輸出主導により拡大を続ける。