2017/12/21

2017年12月21日(木曜)アジア・欧州市場前半の動き

2017年12月21日(木曜)アジア・欧州市場前半の動き

米財政改革法案もトランプ大統領の署名待ちで、クリスマス休暇は秒読みに入り為替相場の動きは鈍く、米GDPとカナダCPIを前にして、個別材料に相場は反応。

USDJPYは、早朝の113.20をボトムに日銀は予想通り金融政策の現状維持に113.40台へ、黒田総裁は現在のイールドカーブが最も適切と利上げ観測を一蹴し、113.64まで円売りが強まり円安値圏で推移し、円はクロスでも売り圧力を継続中。

NZDUSDは、NY市場の終了間際となる6:45時に発表のNZのGDPが予想外に強く、0.6970台→0.7020まで上昇。これをピークに欧州市場に入ると0.6980台まで軟化するも、GDP発表前の水準を上回る取引が続く。

EURUSDは、スペイン・カタルーニャ自治州の州議会選挙の重要なイベントを前にして1.1900の重要なポイントはトライできず、1.1860~90の狭いレンジで動きは緩慢。独立賛成と反対が拮抗するも不透明感はぬぐえず。

GBPUSDは、前日の高値1.3420台から続落傾向が続き、欧州市場序盤には1.3350台まで値を下げるが、公共部門の赤字額が予想を下回り買いへと変化。1.3387を戻り高値に、グリーン筆頭国務相が辞任するなど閣僚の相次ぐ辞任も気になり上値も重い。

日経平均株価は下げ幅を回復するも前日比では-25.62(-0.11%)と小幅下落。上海総合は+12.45(+0.38%)、ハンセンも+132.97(+0.45%)と上昇。欧州株は強くSTOXXEurope600はマイナスから上昇へと変化し+0.52(+0.13%)、英FTSE、独DAXも上昇中。

独10年債利回りは0.418%(+0.012)と上昇を続け、英10年債も1.281%(+0.028)と上昇、米10年債は2.488%(-0.011)と軟化。

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NZD 第3四半期GDP=前期比0.6%(予想0.6% 前回0.8→1.0%)、前年比2.7%(2.4% 前回2.5→2.8%)→ 前月比は予想通りながら前回より減速するも、前年比は前回が上方修正され予想を上回る


GBP 11月 公共部門ネット負債(PSNB)=-81.2億ポンド(予想-86億ポンド 前回-75→-72.5億ポンド)、PSNB-ex Banking=-86.9億ポンド(予想-90 前回→-78.2億ポンド)、PSNCR=-129.3億ポンド(予想 前回→-38.9億ポンド)、NCR=-123億ポンド(予想 前回-67億ポンド)→ 財政赤字は予想を下回る

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日銀=8対1で現状維持を決定。誘導目標である長期金利(10年物国債金利)を「0%程度」、短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)を「マイナス0.1%」といずれも据え置いた。

黒田日銀総裁=物価2%目標の実現に向け、現在のイールドカーブが最も適切と繰り返し、長期金利目標の引き上げ観測を一蹴。ただ、経済・物価・金融情勢の3基準の変化によってイールドカーブを修正する可能性にも言及。

黒田日銀総裁=「金利の下げすぎは銀行の財務悪化を通じて金融仲介機能を低下させ、緩和効果を反転させかねない」との、「リバーサル・レート」は、「金利操作を見直す意味ではない」。景気がいいから、そろそろ金利を上げるかとか、そうした考えはない。

下院共和党=12月22日の暫定予算執行を前に、下院共和党内の駆け引きが活発化。ライアン議長は、上院が22日深夜までに暫定予算を可決できるよう、21日中の下院採決を目指している。

スペイン・カタルーニャ自治州=21日の州議会選挙は独立賛成と反対が拮抗。独立賛成派が多数を占めると、金融市場に動揺が広がり、長期にわたり国内政治に影を落とす可能性がある。

メイ英首相=グリーン筆頭国務相が辞任。

メイ英首相=異例の状況下ではEU離脱日の延期認める方針。