2020/08/20

2020年8月20日(木)昨日19日、海外市場の動き(午前五時半ごろ)

 2020年8月20日(木)昨日19日、海外市場の動き(午前五時半ごろ)


FOMC議事要旨は早期の追加緩和の裏付けは乏しくポジション調整の動きへ。米株は上昇から下落変化、資源価格は下げ幅を拡大、米債利回りは高止まり。為替相場は、米国市場から続くドル買いの流れがさらに強まる。


一時、追加経済対策の期待に米株は上昇し、NasdaqやS&Pは高値を更新していたが、FOMC議事要旨で、追加緩和(YCC)期待感が裏切られ(というより、各市場で利食いの材料に使われたと思われる)、ダウは−0.31%、Nasdaq−0.57%、S&P500 −0.44%と下落。原油価格は42.85ドル近くと小幅低下、資源価格は高値からやや値を下げていたが、FOMC議事録を受け下げ幅を拡大、金は-3.35%、銀−4.49%、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.19%と低下。


為替相場は、ホワイトハウスと民主党が追加経済対策で何らかの合意に近づいているとの報道、米中第1段階の通商合意の履行検証協議を数日中に開催する計画との報道も相場に影響を与えていた。米国市場に入り、FOMC議事要旨前のポジション調整のドル買いが強まり、FOMC議事要旨の発表を受けた株安+金利高止まりにドル買いがさらに強まる。


USDJPYはアジア・欧州市場で105.10台まで円高へと動き下値を試すも105円の大台割れ失敗。米国市場に入ると105.60の上値を超えると円ロングの切りが強まるも株高の動きに上昇力は弱く105.80まで上昇が精いっぱい。ただし、FOMC議事要旨を受けた株安の影響もあり106の壁を上抜け106.10台で推移。クロスでは小幅ながら円高へと動いている。


EURUSDは、1.2000の大台を試すこともなく1.1950台を高値に米国市場に入り、1.1920を割り込むと売りが強まり1.1860台まで下落。FOMC議事要旨を受け1.1830まで続落し安値圏で推移している。一方で、欧州市場では安全資産の独30年債へ需要が大幅に拡大し米国かユーロへの資金移動が続いているとの報道もあった。


GBPUSDも1.3260台を高値に米国市場に入り1.3200を割り込み下落、FOMC議事要旨を受け1.3095まで続落し安値圏で推移。


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21:30 CAD 7月 消費者物価指数=前月比−0.1%(予想 前回0.8%)、前年比0.1%(予想0.5% 前回0.7%)、コア・共通前年比1.3%(予想 前回1.1%)、コア中央値前年比1.9%(予想 前回1.9%)、コアトリム前年比1.7%(予想 前回1.8%)→ 予想外に弱い


21:30 CAD 6月 卸売売上高=前月比18.5%(予想11.0% 前回5.7%)


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USD クドロー米国家経済会議(NEC)委員長 できる限りの刺激策を実施したい 今後1-2週間で失業者が多く見られるだろう


USD メドウズ大統領首席補佐官は、下院で22日に予定されている米郵政公社(USPS)支援法案の採決に合わせ、コロナ対策法案についても採決すべきと強調した。


USD 新型コロナウイルス追加対策法案を巡り 民主党の幹部は、来月上旬にも具体的な動きがあり得ると示唆し


USD 米国株式市場でアップルの株価が上昇、時価総額は米企業で初めて2兆ドル(約211兆3400億円)を突破した。株価は一時1.3%高の468.09ドルをつけ、3月の安値の2倍を上回った。好調な決算や第5世代(5G)通信規格対応の新型「iPhone」への期待が、株価を押し上げている。


USD WSJ紙は19日、米中の当局者の話として、「第1段階」通商合意の履行状況を検証するための協議を巡って、両政府の交渉担当者らが今後数日中の開催を計画しており、米中協議は頓挫していないと報じた。


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USD FOMC議事要旨 イールドカーブコントロール(YCC)に否定的だったことで、追加緩和策への期待が後退との思惑に米株は低下、米債利回りは高止まり。個人消費の回復について指摘があった一方、今後の景気回復の道筋は新型コロナウイルス感染抑制の状況に左右されるとの認識を改めて示した。「現在続いている公衆衛生の危機は短期的に経済活動と雇用、インフレに重くのしかかり、中期的な経済見通しに多大なリスクをもたらしているとの見解で、メンバーは一致した」、「何人かの当局者はイールドカーブ・コントロール(YCC)がバランスシートを大幅に拡大する可能性を懸念」

USD FOMC議事要旨 ゼロ金利政策を長期にわたって維持する新しい政策指針を導入する考えを表明した。物価や失業率に数値目標を設けて、達成まで利上げを見送ると公約する案が有力だ。新指針は「フォワード・ガイダンス」と呼ばれ、政策金利を長期間引き上げないと明示して金融緩和の効果を高める狙いがある。企業家や投資家は低金利が当面続くと確信できるため、一段と資金調達しやすくなる。新型コロナウイルスで悪化した景気は持ち直しに時間がかかっており、ゼロ金利を当面維持する。FOMCは2011年にもフォワード・ガイダンスを導入し、ゼロ金利を2年続けると声明文に明記したことがある。


USD FOMC議事要旨 多くの会合参加者が「政策金利の先行きの経路を、より明確にするのが適切だ」と表明した。参加者は同会合で「結果主義型のフォワード・ガイダンス」の是非を議論しており、早ければ9月15~16日に開く次回会合で正式に導入が決まる。


USD FOMC議事要旨  「回復してきた個人消費が、新型コロナの感染拡大で再び減速している」などと景気への懸念も表明した。7月末には失業給付の特例加算が切れるなど、財政出動の効果も薄れており、FOMCは「悪化したままの労働市場に逆風となる」と指摘した。米経済の本格回復には時間がかかるとみており、参加者からは追加の金融緩和を模索する声も上がっている。


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