今週の主な材料(8月10~14日)
今年は新型コロナウイルスの影響で特別な年であることは間違いないが、例年ではこれからの1~2週間は夏休み真っ盛り。コロナ再発のリスクを内在しながらも今のところ金融市場も落ち着きを取り戻している。
今週は、米中対立リスク、新型コロナウイルスの再燃リスク、なかなか決まらない米経済対策リスクなどは引き続き材料となりやすいが、主要中銀や要人の発言予定も限定的で、NZ中銀の金融政策、英GDP、米CPI、豪雇用統計などを注目したい。
15日前後には、電話会談で米中はライトハイザーUSTR代表と劉鶴副首相による「第1段階貿易合意の現状評価」が予定されている。もちろん、1月15日に署名したこの合意は2年間で2000億ドル(約22兆円)相当の追加購入では約束が守られていないことは確か。
むしろ、対中強硬派のポンペオ米国務長官は、「ファーウェイ製の携帯電話で米企業のアプリを使用できないようにする」ことや、「テンセントやアリババ・グループ・ホールディング、バイドウのクラウドサービス」の利用をやめるようにも要求するなど、どのような新たな懸念材料が飛び出すのか気になる。
国内要因では、15日前後の予定となっている米国債の償還や利払いの動き(円高予想が強まる)も懸念材料となっていることは間違いない。また、対中対立の余波で、中国はTikTokなど中国のアプリを日本が規制した場合には、両国間系に大きな影響を与えるとプレッシャーを強めている。
6日にトランプ米大統領は、カナダから輸入するアルミニウムに対し10%の関税賦課を発表。一方のカナダは7日は米国製のアルミニウムを含む製品に対し36億カナダドルの追加関税を課す計画を発表しており、この動き巡り今週もCAD相場にとって気になる。
EUと英国は通商協議で合意をめぐる話し合いは夏休み入り今週も材料にされ難い。先にフロスト英首席交渉官はツイッターで、10月15-16日予定のEU首脳会議の2週間前となる10月2日まで協議を重ねる計画とのことで引き続き潜在的なGBP売り材料にされやすい。
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10日(月)
10:30 中国CPI、PPI
11日(火)
17:30 英雇用統計
12日(水)
11:00 NZ中銀金融政策発表
12:00 NZ中銀記者会見
15:00 英GDP
15:00 英貿易収支
21:30 英CPI
13日(木)
10:30 豪雇用統計
15:00 独CPI
21:30 米週間新規失業保険申請件数
14日(金)
11:00 中国鉱工業生産、小売売上高
18:00 ユーロ圏第2四半期GDP・改定値
21:30 米小売売上高
21:30 米第2四半期 単位労働コスト、非農業部門労働生産性・
21:30 カナダ製造業出荷
22:15 米鉱工業生産、設備稼働率
23:00 米ミシガン大学消費者信頼感指数
23:00 米企業在庫
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