2020/08/16

今週の主な材料(8月17~21日)

 今週の主な材料(8月17~21日)


今週は最重要となるイベントは少ない。例年ならサマー・バケーションの時期にあたり、市場全体の取引量は減少傾向にあるが、今年は新型コロナウイルスの影響でどうなるのか誰も予想ができず。一部の国ではコロナが再燃するも、ワクチン開発をめぐる報道や期待感は増幅中。


米中対立(15日の通商合意巡る会合は通商合意履行に問題があったわけではないとしているが延期、「北戴河会議」の結果が重要に)。北戴河会議は「共産党の指導部や引退した長老らが避暑を兼ねて集まり、人事などの重要事項を非公式にする行事」とのことで、巷では習近平氏の指導力問う重要な会議と考えており、8月に開催されるとのこと。


トランプ政権と民主党の追加コロナ対策の協議は難航(共和党は1兆ドル規模、民主党側は3兆ドル規模を提案し、協議は7日に決裂し話し合いは無し)。トランプ氏は再び単独で景気支援へと動き、直接給付を準備するよう財務長官に指示(4人家族で3400ドル)、追加給与保護プログラム(PPP)、警察、消防士、救急隊、および教師の雇用維持のために、州および地方自治体への追加支援を準備中とのこと。


19日のFOMC議事要旨(7月28~29日)では短期的な上下変動を期待するも新たなトレンドは期待できず。FOMCでは期待通りに金融政策の据え置きを決定し、声明では、ゼロ金利を長期にわたって維持すると約束する「フォワード・ガイダンス」の導入の検討に既に入っている。9月の次回会合で、追加緩和を決定する可能性がある」とあった。パウエルFRB議長もゼロ金利を長期にわたって維持すると約束する「フォワード・ガイダンス」の導入の検討に既に入っている。9月の次回会合で、追加緩和を決定する可能性がある」と発言しており、この辺が注目されそうである。


英EUは17~21日に6ラウンドの通商協議が予定されている。英国第2四半期GDPが-20.4%と過去最悪となるもある程度は織り込み済みで最近の相場は高値圏で推移している。7日にはゴーブ英内閣府担当相が「ここ数週間でEU側に明確な姿勢変化があったため、EUとの自由貿易協定(FTA)締結を確信している」とあった。13日には英国の対EU交渉担当者フロスト氏は「英国とEU間の合意は9月に達成可能」ともある。今週にはEUのバルニエ首席交渉官との協議が予定されている。GBP相場の影響は大きく注目しよう!


米カナダの追加関税をめぐる動きも気になるが、原油価格・資源価格の上昇(最近は伸び悩んでいるが)に支えられているカナダドル。6日にトランプ米大統領がカナダから輸入するアルミニウムに対し10%の関税賦課を発表。7日にカナダ政府は米国製のアルミニウムを含む製品に対し追加関税を課すと発表、対象は36億カナダドル相当で、報復関税を課す前の30日間は産業界などと検討し、9月16日までに対象製品を決めるとのことだが、最近はCAD高が目立っている。

 

NZ中銀は12日に政策金利を据え置くも、資産買い入れ規模を拡大し、マイナス圏への引き下げを含む追加利下げもあり得ると表明している。NZDUSDは7日に強い米雇用統計以降に下落傾向が続いているが、この12日からは下げ幅を強めており、最弱通貨の一員となっている。


今週の主な指標・金融政策・予定


17日(月)

8:50  日本GDP


18日(火)

10:30 豪中銀議事要旨

21:30 米住宅着工件数、建設許可件数


19日(水)

8:50  通関ベース貿易収支

15:00 英CPI、RPI

21:30 カナダCPI

27:00 FOMC議事要旨(7月28-29日開催分)


20日(木)

17:00 ノルウェー中銀金融政策発表

20:00 トルコ中銀金融政策発表

20:30 ECB理事会議事要旨

21:30 米週間新規失業保険申請件数

21:30 米フィラデルフィア連銀製造業景気指数

23:00 米CB景気先行指数


21日(金)

8:30 日本全国消費

15:00 英小売売上高

16:30 独PMI

17:00 ユーロ圏PMI

17:30 英PMI

21:30 カナダ小売売上高

22:45 米PMI

23:00 ユーロ圏消費者信頼感

23:00 米中古住宅販売



詳しくは別表をご覧ください。


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