2020/08/02

今週の為替相場を考える(8月3~7日)

今週の為替相場を考える(8月3~7日)

ドル売りに傾いている中で最近はドル安レポートが目に付く。先週金曜日は短期筋の調整を巻き込み月末要因も影響したUSD買いやJPY売りが目立っていた。

トランプ氏への信認低下や不透明な大統領選。米中対立リスクを意識したドル売り、遅れている景気刺激策(追加刺激策は引き続き交渉するらしいが)。また、米株急落節もちらほら聞こえてくるが、米株は予想外の底堅い動きとなっていることも確か。

新型コロナウイルスの感染者は経済活動の規制解除からやや増加してはいるが、死亡に至る割合は低下しているとのことで、一時ほどの経済封鎖は見られず、中銀の金融緩和の動きもひとまず落ち着きを取り戻している。

今後を予想するにあたり、8月相場の過去の動きを振り返り議論する人もいるが、今年はコロナ問題があり例年のバカンス夏相場とは異なる動きとなるリスクも考えなければならならない。また、米中間の対立がどこまでエスカレートするかわからないリスクは大いに意識せざるを得えないのも事実。

1週間を通じて為替相場をみると、EURUSDは1.200を目指し1.19台まで上昇するも失敗し1.18台に押し戻され週越えとなり、GBPUSDは7月17日からほぼ10連騰で、EURGBPの売りも加わり先週末に1.3200の大台を試すも、失敗し急落し陰線引けで、1.3100台が重くなっているようにも見える。

今週のEURUSDを考えるに、金融政策の変更は米EUで当面なく、米国のリスク+復興基金の歴史的出来事のEURプラス材料は変わっていないと考えれば潜在的なEUR買いは変わらず。先週失敗した1.2を前にしてポジションの調整が終わるまではしばらく売り転換かの可能性も意識せざるを得ず。ここからのロングはオプションのEURコールの買いか、押し目買いに限定して1.16台まで待つか思案のしどころ。

USDJPYはクジラが出たかクロスを含め円ロングの巻き戻しかはわからないが激しいJPY売りに遭遇し、週終値ベースでみると106.07→105.85と若干円高となるも結局は元の水準に逆戻りしただけ。105円割れは買いだったねと、思いを巡らしている方も多いだろうが、テクニカル的には上昇トレンド入りとはまだ言い難い。JPYショートで攻めるならやっぱりクロス円だねと考えている人は多いことだろう。

USDJPYだけを考えれば、円クロスの動きを意識しながら105.00~106.50のレンジを期待したい。トレンドを見ると、EURJPY、GBPJPY、CHFJPYは上昇トレドで変わらず、AUDJPY、NZDJPYは逆に下落基調にある。リスク回避時にはAUDJPY、NZDJPY.のショート、リスク選好時にはEURJPY、GBPJPY、CHFJPYの買いを継続するのも選択肢では。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※