2015/10/10

2015年10日10日(土曜) 最新のIMMポジション(10月6日集計分)から 

2015年10日10日(土曜) 最新のIMMポジション(10月6日集計分)から 

IMMのデータは毎週火曜日時点のポジションを集計しており、先週のFOMC議事録を反映してない。しかし、前週の弱い米雇用統計から始まった、商品価格の上昇+株高、そして、新興国買いに、AUD+NZD+CADは上昇の流れを維持し、トータルでは、通貨ショート・ドルロングの減少傾向を示していた。

9月29日と10月6日の一週間の変化を比較すると、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)では、ネット・ショートが-208,636→-191,732コントラクトへと16,904減少し、ドル換算ではドルロングが約10億ドル減少したことになる。そして、7通貨のネットポジションが20万台を割り込んだの昨年の9月以来で、大きな変化が感じられる。

全体で見ると、円+カナダドル+豪ドル+NZドルのショートが減少、逆に、ユーロ+ポンド+スイスフランではシートが微増ながら拡大し、エマージングマーケット売り=ユーロ買いの流れは変化し、先週後半のユーロ高へと発展していた。

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円・ポジション
-22,052→-17,599(4,453)、3週連続しショートポジションは減少し、円先高期待が尾を引いている。しかし、集計日翌日の7日、日銀金融政策決定会合で追加緩和が見送られ、逆に120円台を確り維持し、円ショートが拡大している可能性が高い。

ユーロ・ポジション
-87,660→-88,810(+1,150)、2週連続しショートポジションが増加し、8月18日以降では最もショートポジションが積みあがっていた。しかし、米利上げ観測の大幅後退に、週末にはテクニカルポイントを超え上昇し、集計日から様相は一変している。

ポンド・ポジション
-2,047→-4,533(+2,486)、2週連続でショートポジションが増加したが、集計日翌日の7日から、ポンド買いへと上昇を開始し、資源国通貨の上昇もあり、為替市場ではポンドの上昇が目立っていた。

スイスフラン・ポジション
-2,715→-3,970(-1,255)、3週連続でショートポジションが増加したが、量的にはわずか。集計後リスク回避の巻き戻しにスイスフランの売りは続くも、結局はレンジを抜け出せず。

カナダドル・ポジション
-42,235→-35,010(+7,225)、ポジションはロングが拡大。原油価格の上昇や、資源価格の上昇に一週間を通じてカナダドルの強さが目立った。

豪ドル・ポジション
-48,865→-40,839(-8,026)、2週連続でショートポジションが増加するも、為替市場では原油価格の上昇や、資源価格の上昇に一週間を通じて豪ドルの強さが目立った。

NZドル・ポジション
-3,062→-971(2,091)、2週連続で小幅ながらショートが減少し、ネット・ロングへの動きが強まる。集計日翌日の7日からNZ買いが急速に強まり、一週間を通じてNZドルの強さが目立った。