2015/10/03

2015年10月3日(土曜)昨日2日、海外市場の動き

2015年10月3日(土曜)昨日2日、海外市場の動き

弱い米雇用統計に売られたドルは、終値では下げ幅を縮小し値を戻す。

非農業部門雇用者数は14.2万人と予想外に弱く、平均時給、週平均労働時間も低く、10月のFOMCでは利上げ観測は弱まり、市場参加者では年内の利上げに疑問視する声もある。

発表直後には予想外の結果に、米金利は大幅下落、ドルは激しく全面安。しかし、一日を終えてみると、米金利も下げ幅を縮小、ドルも下落は幅を縮小、原油価格は上昇し、米株は続伸へ。

ただ、AUDUSDは上昇幅は限定的で、逆に一時下落し、米2年債利回りの上昇幅は以外と少ないのが気になる。また、雇用統計後に発表された、米製造業新規受注=前月比-1.7%(予想-1.2% 前回0.4→0.2%)と弱く、こちらも気になる。

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USDJPYは、120.30→118.70→120.10円と、118.50円は確りとサポートされ、120円台まで値を戻し、引き続き118.50~121.50円の大枠のレンジ相場から抜け出せず。日銀の10月追加緩和の可能性が高まる中で、引き続きこのレンジ相場を注目。

EURUSDは、1.1150→1.1315→1.1200と、こちらも1.1100を確りサポートされながらの上昇となったが、結局は、1.1100~1.1350のレンジを抜け出せず。ただ、S&Pがスペインの格付けを引き上げ、一部の独経済研究所で、ユーロ圏経済のリセッション脱出などのレポートが流れるのも気になる。

AUDUSDは、不思議な値動きで、テクニカルには上昇傾向が続くも、弱い米雇用統計の発表直後の上昇幅も弱く、0.7025→0.7065→0.7002、大枠0.7000~65で、上下の変動幅は極めて少ない。

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◎USD 9月 雇用統計: 失業率5・1%(予想5.1% 前回5.1%)、非農業部門雇用者数=14.2万人(予想20.3万人 前回17.3→13.6万人)、平均時給=前月比0.0%(予想0.2% 前回0.3→0.4%)、前年比2.2%(予想2.4% 前回2.2%)、週平均労働時間=34.5時間(予想34.6時間 前回34.6時間)→ 予想外に悪くドルは全面安。
◎USD 8月 製造業新規受注=前月比-1.7%(予想-1.2% 前回0.4→0.2%)→ 予想外にマイナス幅が拡大。

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S&P=スペインのソブリン格付けを「BBB」→「BBB+」へ引き上げ、見通しは安定的。スペイン経済は過去4年間、力強く均衡がとれ、公的財政が恩恵を受けている。見通しを安定的としたことについては、景気回復が広範にわたっていること、財政緊縮が段階的に進められていることで、多額の純対外債務に起因するリスクが均衡化されるとの見方を反映。

ブラード・セントルイス連銀総裁=失業が減り、経済成長も続く見通しで、国内外の経済情勢が根本的に変わったとの見方に説得力は無く、利上げ見送りを決める材料でない。

ブラード・セントルイス連銀総裁=利上げを決定するにあたり、労働市場の一時的な様相ではなく、経済情勢の全般的な改善を注視する必要がある。雇用創出ペースが毎月20万人を下回る状態は将来的には通常状態となると見ている。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁(米雇用統計発表前)=引き続き良好な指標が発表されれば、年内に利上げ開始に踏み切るのが適切。

米資産運用会社ダブルライン・キャピタルCEO=弱い9月の米雇用統計で、米株、ジャンク債など、売り圧力にさらされる可能性がある。

フィッシャー・FRB副議長=FRBがバランスシートの縮小を決定する際、金融安定に及ぼす影響を考慮する必要がある。マクロプルデンシャル手段が限られており、金融安定リスクを抑制するための手段として、金融政策の調整が必要となる可能性がある。

BNPパリバ・アナリスト=弱い米雇用統計を受け、米利上げ開始時期を12月→3月に変更へ。