2015/10/18

2015年10日18日(日曜) 最新のIMMポジション(10月13日集計分)から 

2015年10日18日(日曜) 最新のIMMポジション(10月13日集計分)から 

IMMのデータは毎週火曜日時点のポジションを集計しており、先週半ば以降の円高、NZDUSDの上昇、USDCAD下落など、ドル売りの動きは反映できていないが、通貨のショートポジションは急激に減少し、傾向としてのドル売りの流れを示している。

前週10月6日と10月13日の一週間の変化を比較すると、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)では、ネット・ショートのコントラクト数が-191,732→-171,249へと20,483へと2週間連続の減少していた。ドル換算のポジションも約20億ドル減少し189億ドルとなっており、200億ドルを割り込むのは昨年7月以来のことである。

全体でみると、円+ユーロ+スイス+カナダドル+豪ドルのショートは減少し、NZドルはショートからロングへと変化し。逆に、ポンドだけがショートが増加。前週と同じく、米利上げ観測の後退を受けたリスク選好の動きが強まっていた。

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円・ポジション
-17,599→-13,832(3,767)、4週連続し円ショートポジションは減少し、9月後半から円高の動きが続いている。スポット市場では、株価との連動性がやや薄れる中で、集計後の14日以降、USDJPYは一時118.00円台までの円高が進行していたことで、更に円のショートポジションは減少していると思われる。

ユーロ・ポジション
-88,810→-80,576(8,234)、ユーロショートは減少しているが、水準的には8万コントラクト台を割り込めず、他の主要通貨で買いが強まる中で、ユーロの増加割合は比較的鈍い。スポット市場でも、EURUSDは1.1500の壁を越えられず、クロスでのユーロ売りに元の水準に逆戻りしている。

ポンド・ポジション
-4,533→-7,527(-2,994)、唯一ショートが拡大、3週連続でショートポジションが増加している。ただ、スポット市場のGBPUSDは、週半ばから上昇へと変化し、1.55の大台を一時達成、ショートポジションが減少していると思われる。

スイスフラン・ポジション
-3,970→-2,352(1,618)、4週間ぶりにショートが減少しているが、微増で特に目立たず。スポットではUSDCHFは週半ば以降にかけて続落、0.9500一時割り込み強さが目立ち、更にショートポジションが減少していると思われる。

カナダドル・ポジション
-35,010→-33,949(1,061)、2週連続でショートが減少しているが3千コントラクト台のショートが続いている。スポットではUSDCADは週半ば以降にかけてドル売りが強まり、一時1.2850割れまで続落、原油価格も50ドル台を維持できず値を下げているにも関わらず、引き続き強含みで推移している。

豪ドル・ポジション
-40,839→-33,705(7,134)、3週連続でショートが減少し、豪ドルの買い戻しが続いている。スポット市場では上値が重く0.7200まで一時値を下げるも、0.7200をボトムにレンジ相場が続き、その後のポジションでは増減数に大きな変化を期待できない。

NZドル・ポジション
-971(2,091)→692(692)、5月来、久々にショートからロングへと変化し、強さが目立っている。スポット市場では一時0.6900近くまで上昇、強含みで推移し高値圏での取引が続いている。

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