2016/06/16

2016年6月16日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年6月16日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

今日の円相場はなんと表現したらいいのであろうか?
「砂上の楼閣のごとし」とでも言ったらいいのであろうか?

昨日のFOMCの失望感は、それほどインパクトはないと思っていたが、日本時間に入り、株安=円高が加速。

米国に続いて日本でも金融政策は見送られ円高が加速し、黒田日銀総裁の記者会見も弱い期待に反して円買いを抑制する要因にならず。

最近の弱いインフレと成長、参議院選挙を前して、一部では追加緩和の期待感もあったことも事実で、予想通りの結果に対して、市場の反応は失望感の塊。

日米共に来週の英国民投票を直前に控えて、金融政策を変えることはできないと思って市場参加差は多かったのでは? 日米に限らず最近では、主要国の金融政策は変更がないことも事実。

今日の金融市場変動は、単発的なものなのか、それとも続くのかと言えれば、23日の結果次第ながら、それまで続く可能性が高くなっている。

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さて、アジア市場の動きだが、日経平均株価は-485.44(-3.05%)下落、中国株も弱く、欧州市場も下落が続いている。原油価格は47.30台と続落傾向は止まらず。

USDJPYは、早朝の106円台、105円台、104円台、103円台と、大台4円の変化は久しぶりの動き。売りたくても怖くて売れない恐怖感は久しぶり。相場のボトムを買おうとは思わないが、買うリスクより、戻って売るリスクの方がまだ少ないように思われるも、水準を見れば「低所恐怖症」で手が出ず。

クロスでも、EURJPYは107円でようやく下げ止まるも円発の材料で反発は難しそうで、頼みはユーロの要因だけ。GBPJPYは150円の壁は何のその、一気に146円台まで下落。最近の英国発のニュースを見るにつれポンドのボトム感は見えない。

原油やコモディティーが弱いこともあるが、円が強すぎるための結果と思われるも、AUDJPY+NZDJPY+CADJPYも続落。

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そのため、英小売、BOEの金融政策委員会、ユーロ圏CPI、米新規失業保険申請件数、米CPIなど、通常ならばそこそこ動く経済指標もそれほど重要には思えない、今日、今までの相場変動。

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日銀は政策金利の据え置きを決定、市場では緩和予想もあり、直後から円は急騰+日本株は急落。

日銀は発表文=消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)前年比の先行きは、当面小幅のマイナスないし0%程度で推移。物価の基調に悪影響が及ぶリスクには引き続き注意する必要がある


黒田日銀総裁記者会見=英EU離脱問題「海外中銀と緊密に情報交換」、円高が行き過ぎた場合の物価への影響、十分認識。ただし、影響は時間をかけて出てくる。金融政策は為替をターゲットとしていない。

黒田日銀総裁記者会見=ヘリコプターマネーは現行の法制度の下では実施できない。ファンダメンタルズ反映しない円高進行は好ましくない。

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豪インフレ期待率は、3.5%と前回3.2%から上昇。

豪雇用統計は、失業率は5.7%で変わらず、新規雇用者数が増加するも、豪ドル買いは限定的。

ケント豪中銀総裁補佐=豪ドル安はネガティブなイベントへの緩衝材。中国の高水準の債務問題はショックへの脆弱性を増大させよう。中国経済の不透明感は豪州の商品産業、輸出に対するリスク。

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