2016/06/29

2016年6月29日 アジア・欧州市場序盤の動き

2016年6月29日 アジア・欧州市場序盤の動き

英国のEU離脱による混乱もようやく落ち着いたのでしょうか? 世界的に株価は上昇しドル売りへと変化するも、ボトムアウトは確認できず!

日経平均株価は+243.69(+1.59%)と三連騰、英国株は1.7%近く上昇するなど、欧州株は昨日に続き大幅上昇。月末を直前に控え、リスク回避の巻き戻しが活発化しています。

英国は今後どうなるのでしょうか? EU離脱の申請も手つかず、メルケル独首相から大きな釘を刺され、今後の英国の立ち位置も不明なままで、積極的にリスクを取ることもままならない状況です。

ひとまず、英国のEU離脱という、暗いトンネルに入りながらも、リスク回避という一方向に傾き過ぎた流れの一時的な巻き戻しと思われます。

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ドル円は、日本株の上昇に円売りが活発化し、101.50~102.50円の上限を超えて一時102.80台まで上昇しました。株価は高止まりする中で、102.30円台まで続落、円ショートのカバーから、今後の不確実性の高い状況を意識した円買いも続いています。

英国のEU離脱のサプライズから続いたリスク回避の円買いも、明日、月末30日を前にして、ポジション調整が続き、テクニカルでも102.10~20円で底堅く再度上昇するシグナルを示し、「株高=円売り」に上値トライの可能性はあります。

しかしながら、考えてみれば、この水準で円売り介入の可能性はなく、積極的に円を売る強い材料も見当たりません。株価の急騰などリスク選好の流れが強まれば別ですが、103円台を超えるような円売りは考えにくく、再び101.50円の先のレンジのボトム水準までの下げは、週末までに十分考えられるのではないでしょうか?

EURUSD、GBPUSDは、底堅く推移し、欧州市場に入り、株高の流れに買い先行となっていますが、ポジション調整の域を脱しきれないと思います。EURUSDは、1.1050~1.1100、GBPUSDは、1.34~1.35を売りに1.33割れまでのリスクは消えず。

AUDUSDは0.7450、NZDUSDは0.7100~10が大きなポイントで、上抜けすることができるのか注目しています。

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これからの注目材料

18:00    EUR 6月 景況感指数(経済信頼感)=予想104.6 前回104.7、企業景況感=予想-3.5 前回-3.6、サービス業景況感=予想 前回11.3

18:00    EUR 6月 消費者信頼感・確報値=予想-7.3 前回-7.3

21:00    GER 6月 消費者物価指数・速報値=前月比予想0.2% 前回0.3%、前年比予想0.4% 前回0.1%、HICP前月比予想0.3% 前回0.4%、HICP前年比予想0.1% 前回0.0%

21:30    USD 5月 個人所得=前月比予想0.3% 前回0.4%、個人消費支出=前月比予想0.3% 前回1.0%、個人消費支出・物価指数(PCEデフレーター)=前月比予想0.2% 前回0.3%、前年比予想 前回1.1%、コアPCE価格指数=前月比予想0.1% 前回0.2%、前年比予想 前回1.6%

23:00    USD 5月 NAR中古住宅販売仮契約=前月比予想-1.0% 前回5.1%、前年比予想 前回4.6%

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今までの結果


JPY 5月 小売売上高=前月比予想0.1%(予想 前回-0.1→0.0%)、前年比-1.9%(予想-1.6% 前回-0.9%)→ 前年比は予想を下回り、3か月連続の減少となった

AUD 5月 HIA新築住宅販売件数=前月比-4.4%(予想 前回-4.7%)

GER 7月 GFK消費者信頼感=10.1(予想9.9 前回9.8)→ 予想「を上回る

GBP ネーションワイド住宅価格=前月比0.2%(予想0.0% 前回0.2%)、前年比5.1%(予想4.8% 前回4.7%)→ 予想を上回る

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トランプ氏=環太平洋経済連携協定(TPP)は米製造業に致命的な打撃をもたらすと、離脱を主張。北米自由貿易協定(NAFTA)は米雇用に大打撃、米労働者にとり今よりもずっと良い条件を引き出すためにメキシコとカナダと即座に再交渉し、結果がなければ脱退する。

原油先物=ノルウェーのスト実施の可能性を懸念。

メルケル独首相=今夜時点で、英国のEU離脱選択から引き返す道は見当たらない。希望的観測に時間を使う余裕はなく、むしろ現実を把握すべき時。

黒田日銀総裁=邦銀の外貨調達に問題は生じていない。日銀が28日にドル資金供給オペを実施したことを会合で報告。

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