2016/06/19

2016年6月19日(日曜) 今週の為替相場を考える

2016年6月19日(日曜) 今週の為替相場を考える

今週、相場の焦点・争点は、6月23日のEU離脱を問う国民党投票! 大勢は24日、日本時間昼ごろには判明。

23日の英国民投票で、英国がEUに残留し続けるのか、それとも離脱となるのか、その結果により為替相場の方向性は180度変化すると思われ、今週は通貨ごとのの予想は控えます。

もし、英国がEU離脱を決めたらどうなるのだろう? 逆に残留となったらどうなるのだろう? 極端に言えば、今週はこのことだけを市場参加者は考えていることでしょう。

離脱=ポンド売り、残留=ポンド買いに動くことは間違いありません。問題はどの程度の変動となるかで、その際の円相場はどのように変動するのでしょうか? EU離脱が決まり、その結果を受け、金融市場が混乱に陥り円高が加速した場合に、円売り介入が容認されるのでしょうか?

事前の発表でも、世界各国の中銀や政府担当者は、お互いに緊密に連絡をとり、強調行動をとることを示唆しています。

====================================

【EU離脱決定のケース】→ USDJPY100円割れがポイントで、強調行動による円売り介入の可能性も。

ポンド売り+金融市場が混乱に陥り、ポンド安+ユーロ安が加速し、豪ドル+NZドルも続落を免れず、ドルと円は独歩高となります。しかし、円クロスでの円上昇に、ドル円は100円を割り込む動きとなることが予想されます。

その際には、強調行動の一環で円売り介入の可能性が高まり、7月の日銀の金融政策決定会合では何らかの緩和策を講じる必要性も強かることでしょう。

【EU残留決定のケース】→ USDJPYは108.50を目指し、加速すると110.90円が目標に。
ポンド+EUR買いながら、ポンド円の上昇+リスク回避行動の激しい巻き戻しで、豪ドル+NZドルに対しても円は売られ、ドルと円の全面安になる可能性が高くなります。円はクロスでも円売りが強まり、ドル円は上昇し108.00~50が一つの目安となることでしょう。

円安の流れがどこまで加速するかが焦点になりますが、日銀の追加緩和=株高が進むと、予想外に円売りが110.90近辺まで進む可能性も否定できません。

次のテーマは日本の参議院選挙と追加緩和策、米国の利上げのタイミングとその度合い、米大統領選と、今回の英国民投票が終わっても、相場変動の次なるリスクを抱えています。

====================================

先週末のGBPUSDのFXオプション・ボラティリティーは、1週間=49%、1か月=24.5%と激しく、英国民投票による為替相場の変動を意識しており、リスクリバーサルでも、1週間=-8.8%と市場はポンド売り方向に強く傾き、英国のEU離脱のリスクを回避する行動が高まっています。

これ以外でも最近の市場参加者の相場感やIMMのポジションなどを見ても、ポンドショートであることは間違いなく、結果によるポジション調整などの反動はポンド買いへのインパクトが強まる可能性が高くなっています。

その英国民投票ですが、投票は日本時間午後3時~24日午前6時に終了。マスコミは現時点で、出口調査の計画はしておらず、日本時間24日午前6時から開票が始まり、10時半に大半の選挙区が集計を発表する予定です。

====================================