2017/06/15

2017/06/15 アジア・欧州市場序盤の動き

2017/06/15 アジア・欧州市場序盤の動き

米利上げ実施と追加利上げ期待に米債利回りは上昇し、ドルの買い戻しが続いています。欧州市場に入り英中銀の金融政策の結果が今日のメインイベントと言えるでしょう。

英中銀は政策金利0.25%、資産買い入れ枠4350億ポンド、社債買い入れ枠100億ポンドの据え置きを7対1で決定することを予想していますが、度重なるテロ攻撃と昨日の高層マンションの火災など惨事が多発、単独過半数を維持できなかったメイ首相の保守党は、連立政権を模索中です。今後のEU離脱故障のプロセスを考えれば、本日英中銀が市場の意表を突く変化を決定するとは考えにくいと思われます。

一方のECBも昨日14日にバイトマン独連銀総裁が語っていましたが、ECBは超緩和策の維持を求める政治的な圧力に見舞われる恐れがある」と警告、タカ派の独連銀総裁からの珍しく弱気は発言も気になります。

英国とユーロ圏は遅かれ早かれ資産の縮小に着手すると思われますが、よりスローペースになる可能性があり、積極的に緩和策の縮小を始めている米国との違い今日の為替相場に現れる可能性もあります。

今現在、主要国通貨で一番下げ幅が大きかったのはNZDUSDで、米利上げを受け0.7310台から0.7200台まで値を下げ、前日比で-0.73%の下げになっています。これの動きが海外市場で、AUDUSD+CADUSDがどう変化するのでしょうか? この三通貨ペアの動きも注視したいと思います。

オプションの世界でも米利上げで変化が生じている可能性があります。(前日ロンドン比)。1か月のボラティリティーUSDJPY7.7→7.94へ拡大、EURUSDは5.97→6.04、GBPUSDは7.7→7.79と予想変動率が上昇し、相場変動率が高まっています。

1か月のリスクリバーサルでは、-0.95とドルプットオーバーながら前日から若干弱まっています、EURUSDは0.0で方向性はなく、GBPUSDは-0.9→-0.8とポンドプットオーバーが続きますがやや弱まりつつあります。

結果ですが、
米国との金融政策の違いが昨日の米利上げではっきりとしてきた分、主要通貨のEURとGBPはドルに対してやや弱気になりやすいと考えます。