2017/06/21

2017年6月21日(水曜)昨日20日、海外市場の動き

2017年6月21日(水曜)昨日20日、海外市場の動き

米株は下落、米債利回りも低下、原油価格も低下へ。フィッシャー+ローゼング+ダドリー各氏のタカ派発言もありドル買いへと動くも、ムニューシン米財務長官の「ドル高は輸出などで不利な面も」との発言もありドル買いも加速せず。

ジョージア州・アトランタの米下院補欠選挙を注目、共和党が40年近く議席を占めているが、最近のトランプ大統領の信認を確認するとなり注目。結果は日本時間今日21日午前中。

カーニーBOE総裁のハト派発言+閣外協力の難航にポンドは全面安(前日比 GBPUSD-0.89%、GBPJPY-0.92%)。

ダウは-61.85(-0.29%)、S&P、Nasdaqも下落へ。米10年債利回りは前日2.188→2.158%へ、2年債も1.356→1.348%へ低下。原油価格(WTI)は43.23ドル(-0.97-2.19%)と続落し9か月ぶりの安値へ。

USDJPYは、111.30~111.80のレンジで上下し111.40~50で膠着。クロスではGBPJPYの-0.94%を主に円高傾向が続くも、前日比-0.08%とほぼ同水準へ。米金利の低下と米株安にも円買いが弱い。

GBPUSDは、カーニーBOE総裁の英国のEU離脱に伴う影響を危惧した緩和縮小に対しての慎重姿勢に、15日のBOE金融政策委員会で、利上げ支持3名のサプライズに急伸した流れに急伸したポンドは反落し6月に入っての安値を更新中。さらに、21日議会でメイ氏が率いる新政権の施政方針を演説し、内容は議会で採決にかけられ事実上の信任投票となり、それまでに難航しているDUPの閣外協力が得られるかが重要となる。GBPUSDは1.2600を維持することができるかを注視。割り込むとさらに深刻。


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ムニューシン米財務長官=強いドルはトランプ政権への信任だが、輸出などで不利な面も。

カプラン・ダラス連銀総裁=国債利回りが低水準にあることは市場が経済成長の低迷を考えている。金利の現在の水準に違和感はあるが、10年債利回りが現行の水準にとどまる場合、FRBはどのように緩和策を引き揚げていくか、非常に慎重になる必要がある。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁=低金利政策は金融安定を脅かす恐れがあるとして、中銀関係者は政策決定でこうした懸念を勘案すべき。

ダドリーNY連銀総裁=引き締めサイクルを停止すれば経済を危険にさらすとし、失業率が4.3%に低下し、インフレ率が1.5%程度で推移する現在の状況は極めて良好。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=米失業率が16年ぶりの低水準にあるにもかかわらず、低インフレ率が続いていることを受け、FRBは利上げとバランスシートの縮小を非常に緩やかに行うべき。

カーニーBOE総裁=インフレ圧力は抑制、利上げするときではない。どのような利上げも段階的かつ限定的になろう。EU離脱の実体経済への影響を見極める必要がある。消費支出や投資に関するシグナルは強弱交錯。個人消費やビジネス投資についてはまちまちな信号が発せられており、国内のインフレ圧力が依然弱いことからすれば、まだ調整を行うべきタイミングではない。→ この発言を受けポンド売りが強まる。

ハモンド英財務相 =離脱協議の進み方によっては、企業はまもなくコンティンジェンシープラン(緊急時対応計画)の発動を迫られる可能性がある。
  
メイ英首相と地域政党の閣外協力の交渉は想定通り進まず=北アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)から、支援は当然のことではなく、交渉は想定通りに進展していない。→ 21日、議会でメイ氏が率いる新政権の施政方針を演説し、内容は議会で採決にかけられ、事実上の信任投票で、それまでにDUPの協力が得られるかが重要となる。

ジョージ・ソロス氏=若者を考慮し、ブレグジット協議の戦略を見直すべきと提言。手続きは完了まで少なくとも5年を要し、再選挙が実施されれば、ブレグジットが停止さえる可能性も。ブレグジット決定による経済面での影響が表面化しつつある。最後の審判の時が迫っており、ブレグジットは英国、EU双方に打撃となる。英中銀がインフレの影響を過小評価していた。家計は生活水準の低下を実感し、支出の仕方を調整するよう迫られるだろう。さらに悪いことに、過剰債務に陥っていることに気がつき、債務返済に追われる。

原油価格(WTI)の先物は9か月ぶりの安値となる43.23ドルで清算、OPEC
内外の減産順守率は高かったが、一部主要生産国の供給が増えたことが要因。

コーン米国家経済会議(NEC)委員長=ホワイトハウスと共和党議員が9月前半に税制改革法案を議場に提出することを目指している。

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