2017/06/12

2017年6月12日(月曜)欧州・米国市場の動き

2017年6月12日(月曜)欧州・米国市場の動き

週明け月曜日の米国市場は、米株は小幅な下げからスタートし、米10年債利回りは低下、逆に2年債は上昇へと、14日のFOMCで完全に0.25%の利上げ織り込んでいます。

為替市場は、アジア市場からポンドの売りと円の買いが続き、前日終値比ではGBPUSD-0.62%、USDJPY-0.41%と、結局はGBPJPY-1.0%と主要通貨・円クロスの中で最も変動が高くなっています。

要因としては、先週8日の英国の総選挙でメイ首相の保守党が議席を減らし、単独過半数を得ることができなかったことが主因でメイ首相への責任論まで噴出しています。離脱交渉は19日から延期され、エリザベス女王の施政方針演説も先送りとなったこともあります。

英国のデービスEU離脱担当相がEU離脱交渉を当初の19日から延期へ、エリザベス女王の施政方針演説を19日から数日間延期する方針は、潜在的に不安心理あおり、S&P担当チーフエコノミストは英政局が成長見通に影響を及ぼす可能性を危惧し、ムーディーズは格付けが悪化するリスクを示唆しています。

一方、フランス大統領選の第一回投票ではマクロンン氏の前進が過半数を超える勢いで、18日の決選投票に臨む。ユーロ圏の政局安定に結びつき、S&Pはフランスとユーロ圏の成長率を引き上げる可能性を示唆するなど、EURUSDは底堅く推移、特にEURGBPは0.78%と大きく下落、EURUSDの上昇とGBPUSDの売り圧力を強めています。

USDJPYは、日経平均株価の下落とGBPJPYの急落の後押しがあり、欧州市場に入り110.10~20のボトムを割り込み109.80台へ続落。GBPJPYは前日比-1.04%と変動が高くなっており、円クロスで円高傾向が続く間は、USDJPYの反発も望み薄です。


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S&P=フランス国民議会(下院)選挙の第一回投票の結果、マクロン氏の共和国前進が圧勝する可能性が高く、フランスとユーロ圏の成長見通しを引き上げる可能性も。

S&P担当チーフエコノミスト=現在の英国の不安定な政局が今年の英経済成長に影響を及ぼす可能性が高い

ムーディーズ=英総選挙の結果、格付けに悪材料と弱き。

英国のデービスEU離脱担当相=EUとの正式な離脱交渉は、女王の演説があり19日(月曜)に開始できない可能性がある。

英BBC=政治が混乱しエリザベス女王の施政方針演説を19日から数日間延期する方針。

米ワシントンポスト紙=メリーランド州とワシントンは、トランプ大統領を提訴すると発表。大統領が州当局者や外国政府から金銭を受け取ることを禁止している合衆国憲法の報酬条項に違反している。