2017/06/22

2017年6月22日(金曜)アジア・欧州市場の動きとドル円相場

2017年6月22日(金曜)アジア・欧州市場の動きとドル円相場

日本株は小幅安で、原油価格も42ドル台半ばと上昇力は見られず。為替市場は、早朝のNZDUSDの上昇以外は、特に大きな変化も感じられません。

ただ、米国の利上げと年内の追加利上期待。ECBのガイダンスの変更、BOEの利上げ支持者拡大、NZの若干の変化など、周囲を見渡せば日銀以外は緩和策からの変化が感じられ、今後の為替相場にどのような影響を与えるのでしょうか?

NZDUSDですが、相変わらずNY市場がクローズの時間帯で薄商いと同時に発表される経済指標は過敏に反応しやすい状況は変わっていません。NZ中銀の予想通り政策金利1.75%を据え置きと、中立的とした金融政策の現状認識から今回その文言を削除したことで、緩和策の継続がいずれの時か終了するとの思に、NZドル買いが強まり、結局は前日比で0.54%上昇しています。

GBPUSDは、BOE政策委員や総裁発言に惑わされ右往左往している状態ではないでしょうか? 今回、BOEのチーフエコノミストのホールデン氏が引き締め方向にしたことで、現在進行中の英国のEU離脱交渉の悪影響が織り込みになれば、金融式締=ポンド高を期待したくなりますが、いつになることでしょうか? 目先は200時間MAで、先日の高値となる1.2700の上値は重そうにも感じられます。

USDJPYはいつみても大きな変化はありませんが、昨日111.70台を高値に上値の重さが確認でき111円がボトム水準ではなくなりつつあるように感じられてなりません。と言うより、USDJPY相場をパスしてGBPJPYやAUDJPYだけの取引にシフトしている投資家が多くなり、結果的にクロスの変動にUSDJPYが追従するパターンになっています。

オプションですが、USDJPYの1か月のボラティリティーは7.7~8.0%近くで安定推移、EURUSDも5.9~6.02%と大きな変化は見られず。GBPUSDはスポット市場では上下変動するも、7.8~8.0近くで安定推移。

リスクリバーサルは、円コールオーバーは変わらず、相変わらず円高思考が継続中で、1か月でUSDJPYは0.65→0.76へ、EURJPY0.62→0.71、GBPJPY1.26→1.39とGBPJPYが特に目立っています。

USDJPYは、レンジ相場に入り、ドルコール・ドルプットの買いも結局は時間的価値の低下に単独で利益は望めません。

狭ければ110.80~111.80、ワイドでは110.20~112.20のレンジ相場を考えての対応では、ショート・ストラドルが最適ですが、仮に抜け出した場合のリスクをスポットで対応する必要があります。

レンジの上下付近で、AT THE MONEYで1週間のドルコールかドルプットを買いプレミアム分の利益が出ればスポットでヘッジし、そのスポットポジションを見合いとし売買を繰り返す方法もありますが、人それぞれでしょう。


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NZ中銀=政策金利1.75%の据え置きを予想通り発表。金利を相当期間維持する方針を再確認。前回の声明発表以降の状況は金融政策にとって中立的としていたが、今回はこの文言を削除したことで、直後はNZドルが上昇。

ウィーラーNZ中銀総裁=依然として多くの不確実性があり、それに応じた政策の調整が必要になる可能性がある。