2017/06/29

2017年6月29日(木曜)昨日28日、海外市場の動き


2017年6月29日(木曜)昨日28日、海外市場の動き

ドラギ(ECB総裁)、カーニー(BOE総裁)、ポロズ(カナダ中銀総裁)とタカ派せいぞろいに、ドル全面安&円安へ。

昨日のドラギECB総裁のタカ派発言に続き、カーニーBOE総裁も「数カ月以内に利上げを討議する」と将来の緩和縮小にアクセルを踏み込みGBP急騰。

ECB関係者は「ドラギ総裁発言は、差し迫った政策引き締めを意図せず」と逆にブレーキを踏み込むも、EURUSDは高値圏で推移。

為替相場はドル安+円安で、ヒーローはカナダドル、USDCAD-1.20%とボロズ総裁のタカ派発言と原油高がフォロー。次にGBPUSD+0.86%でカーニー総裁発言に尽き、AUDUSD+0.75%、NZDUSD+0.49%と資源価格の上昇期待とドルへの信頼感の低下がフォロー。EURUSDはブレーキを踏み込まれるも+0.34%と緩和縮小の期待感は変わらず。

米10年債利回りは前日2.2→2.22%小幅上昇へ、2年債は逆に1.369→1.349へ低下。米株は強く、ダウは+143.9(+0.68%)、S&P+21.31(+0.88%)、Nasdaq+87.79(+1.43%)。原油価格は原油在庫の予想外の増加にも+0.50(+1.13%)上昇の44.74ドルへ。

EURUSDは、欧州市場でECB関係者から前日のドラギ総裁発言は「差し迫った政策引き締めを意図せず市場は誤解との報道に、債券利回りは低下し一時1.1380→1.1290台まで一時下落。カーニーBOE総裁のタカ派発言がと飛び出し、債券利回りは持ち直しドル売りが加速し1.1390台と1.1400の大台を目指し上昇。弱い米中古住宅販売やEURJPYの上昇もあり高値圏で推移。

GBPUSDは、カーニーBOE総裁のタカ派発言が全て。「数カ月以内に利上げを討議する」との報道に、1.2840台→1.2972と1.300の大台直前まで急伸。英金利の上昇もありポンドはクロスでも全面高で、GBPJPYは144.00→145.50台へ急騰。1.300の重要なポイントで上値を抑えられ1.2910台まで値を下げるも、1.29000台を維持。

USDJPYは、困ったもので円自体の材料は乏しく、ECB、BOE、BOCと利上げ期待が強まる中でクロスでは円の全面安。ドル売りの流れにも円買いは見られず、USDJPYは111.80~112.50のレンジで上下し、112円台を維持し円の弱さを維持。クロスで円の全面安の状態ではUSDJPYの売りは期待薄ながら、調整局面に入ると一機に円高へと動く可能性は否定できないが、その時期が見えず押し目買いの動きを継続中。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

カーニーBOE総裁=英経済が完全稼動の状態に近づくにつれ利上げを実施する必要が出てくる可能性があり、数カ月以内に利上げを討議する。

カーニーBOE総裁=企業投資の増加が、消費の減速を相殺しているのか、政策担当者は検証する必要があり、向こう数カ月に討議をし、金融刺激策の一部の引き上げが必要になる可能性がある。

複数のECB関係者=ドラギECB総裁の発言は、差し迫った政策引き締めを意図せず。ユーロ圏経済の力強さと金融面での支援が引き続き必要なことのバランスをとることを意図したもの。

ショイブレ独財務相=2018年予算と2021年までの政府支出見通しには、ECBの利上げによる影響を勘案し引当金を盛り込んだ。

ポロズ・カナダ中銀総裁=2015年に実施した利下げがその役割を成し遂げた。余剰生産能力が使い果たされる中、新たな金利決定に近づきつつあるが、先入観は持ちたくない。

ポロズ・カナダ中銀総裁=カナダ経済が第1四半期に予想外に堅調な成長を記録、成長の緩やかな鈍化が見込まれるものの、大幅に減速することはない。→ カナダの7月の利上げ確率が30→43%へ上昇し、カナダドルは4か月の高値へ。

オバマケア代替法案=採決延期を決めたが、共和党内からは法案の大幅修正を求める声も上がる。

フランス6月の消費者信頼感指数は108(予想103 前回103)と10年ぶりの高水準を記録。


法人税収の落ち込みに、7年ぶりに日本の税収は前年度を下回る


x