2017/06/10

2017年6月10日(土曜)昨日9日、海外市場の動き

2017年6月10日(土曜)昨日9日、海外市場の動き

週末の金曜日は、予想外の英選挙結果にポンドが急落し全面安。前日のコミー前FBI長官の証言は「司法妨害」とは明言せず、トランプ大統領は逆に反撃するも、市場は予想外に冷静。

為替相場は、ポンドの急落(GBPUSD-1.61%、GBPJPY-1.37%、EURGBP+1.45%)以外は、あまりにも冷静とでもいうのか来週のFOMCを意識しているとでもいうのか、ポンドを除けばUSDJPYの+0.26%の上昇率が最も高く、他の主要国の動きは緩慢。

米10年債利回りは前日2.189→2.20%へ、2年債も1.3143→1.3347%へ上昇。原油価格は45.90(+0.26+0.57%)と終盤にかけて小幅上昇へ。

米株は上昇から始まり、ダウは最高値を更新+89.44(+0.425)上昇するも、S&Pは-2.02(-0.08%)、テクノロジー株が売られNasdaqは-113.85(-1.80%)と低下しやや不安感が残る。

GBPUSDは、前日比-1.61%下落。メイ首相の保守党は定員650のうち、保守党318議席と過半数を維持できず。メイ首相は続投し、北アイルランドの保守政党と協力して組閣へ。英国の政治情勢が不透明になり19日からはスタートするEUとの離脱交渉に向けて求心力の低下を懸念するも、英国の格付けは今のところ変化なし。

GBPUSDは、午前6時にBBCが出口調査で保守党が過半数を得られない可能性を示唆し、1.2950台→1.2690台へ急落した後、欧州市場で一時1.2630台へ下落するも続かず。英国株は強く英国債の価格は上昇し、1.2740近辺を中心に約上下40pipsのレンジで取引が続くも、今後のEU離脱交渉の進展がカギへ。

USDJPYは、3連騰。欧米市場で110.50を超えてから円ロングのストップが強まり、米株と米金利の上昇し、オプション絡みの買いの可能性も高く110.80まで上昇。フィキシング後から流れは変化しドル売りへと変化。逆に米株の下げが強まり110.50を割り込み一時110.10台まで下落し、前日比+0.26%高の110.316で終了。

◎中国のCPIは前年比1.5%で予想通りながら前回1.2%を上回る。
◎独貿易収支は予想を下回るも前月からは横ばい。
◎英製造業生産・鉱工業生産の前年比は予想外に弱い。
◎カナダの雇用統計は就業者数が予想外の増加しカナダドルが上昇へ。

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トランプ大統領=1兆ドル規模のインフラ整備計画の一環で、高速道路建設などの一連のプロジェクトの認可プロセスを加速させる新たな取り組みを発表。

ムニューシン米財務長官=連邦債務上限が8月までに引き上げられなかったとしても代替案がある。連邦政府の歳入が予想を下回っていることを懸念せず。

英総選挙の最終結果=定員650のうち、保守党318議席、労働党262議席。

メイ英首相=総選挙で与党・保守党が過半数割れとなり、議会で北アイルランドの親ブレグジット政党である民主統一党(DUP)と協力。

フィッチ、ムーディーズ、S&Pは英国の格付け見通しを現在そろって「ネガティブ」し格付けは変更しなかったが、選挙後の英国が直面する政治的な問題を警告する声明をそれぞれ発表。