2017/06/16

2017年6月16日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年6月16日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週末の金曜日、材料出尽くし感が広まったアジア市場。日銀はサプライズなしで金融政策の維持を決定し、日経平均株は+78.17(+0.39%)の上昇へ。USDJPは111.30台の達成は失敗するも111円台を維持し、クロスでも円売りが続き底堅く推移していますが、いつもながらアジア市場の動きはあてにならず、期待せずに欧米市場を待つことにします。

昨日の英中銀の予想外の利上げ支持3名への拡大に盛り上がったGBPUSDの高値は1.2780台で上げ止まり、1.2800を超える勢いは感じられません。インフレは目標の2.0%を達成できず、所得の伸びは鈍く、利上げ支持のフォーブス氏は6月で退任とあれば、なおさらでしょう。

想定外となった英国の総選挙でメイ首相の保守党が過半数割れとなった影響に楽観主義者は「ソフト・ブレグジットの可能性」を意識していると思われますが、そう簡単修復できるのでしょうか? このような疑問が根底にあるように思えてなりません。現実を見ると、英金利は上昇しポンドの悪材量は出尽くしているようにも感じられ、超悲観的になる必要はなさそうです。時間はかかるかもしれませんが、ポンド買いを維持、とくにGBPJPYの上昇を期待したくなります。


昨日値を下げたNZDUSDは0.7200~20で動けず。0.7300の大台から値を下げてはいますが、7日間に渡り0.7200割れをボトムにし下げ止まっており、0.7170近辺をボトムに維持できれば再上昇を期待したくなります。 

EURUSDは、昨日1.1180~1.1200を割り込み、弱さが目立ち、アジア市場は1.1140~55の狭いレンジで動きは止まっています。18日の仏国民議会選挙の決選投票でマクロン大統領の共和国前進が大躍進すると思われるも影響は見られず、昨日ようやく本決まりとなったEUとIMFのギリシャ支援も関係なく現在の水準に留まっています。基本は上昇を期待していますが、戻りは鈍く最悪の場合には1.1000~1.1300レンジに修正される可能性も視野にいれ、押し目の買いを考える必要もありそうです。

最後にUSDJPYですが、多くの市場参加者のレンジ相場期待が昨日裏切られ、予想外の上昇となっています。主因となったGBPJPYや他の円クロスの勢いが続く可能性もあり、水準を選びながら買い方向を考えていと思います。

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FXオプションですが、ボラティリティー(ミッドレート・参考レート)は昨日のUSDJPYは111円台へと上昇もあり1M 7.51→8.0%へ上昇、AUDUSDも0.76台へ上昇していることもあり、6.61→6.81%へ上昇、この通貨ペアの変動を示しています。一方のEURUSDは5.85→5.94%、GBPUSDも7.55→7.57%と、上昇しています。

1Mのリスクリバーサルですが、USDJPYは1.01→0.83とUSDプット・JPYコールオーバーですが、1.01→0.83%へ、EURJPYもJPYコールオーバーで、0.82→0.72%へ、GBPJPYもJPYコールオーバーですが、1.51→1.41%へといずれも低下し、円高思考が弱まっています。

昨日は予想外にEURUSDは値を下げ、FXでのポジションは取りにくい状態が続いていますが、オプションでは、1.10~1.13のレンジを想定し中期的な上昇を期待しながら、1.10台があればでEURコールの買いを試してみたくなります。

また、GBPJPYでは変動が激しく、ダウンサイドリスクが決してなくなったわけではなく、プレミアム分はコストとして、オプションでポンドコール・JPYプットの売りも選択肢ではないでそうか?

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日銀は、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」で短期金利を-0.1%、長期金利を0%程度とする操作目標の維持と、長期国債買い入れ(保有残高の年間増加額)のめどである「約80兆円」の維持を賛成多数で決定、サプライズなし。景気の総括判断を据え置き、海外経済と個人消費を引き上げた。

個人消費は「底堅さを増している」として、4月の「底堅く推移している」から判断を引き上げた。足元の予想物価上昇率は、引き続き「弱含みの局面が続いている

長短金利操作や資産買い入れ方針の維持に、佐藤健裕、木内登英の両審議委員が引き続き反対票を投じた。

2%の物価安定目標の実現を目指し、「これを安定的に持続するために必要な時点まで、長短金利操作付き量的・質的金融緩和を継続

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