2017/06/25

今週の主な材料(6月26日~6月30日)

今週の主な材料(6月26日~6月30日)

先週アトランタの米下院補欠選挙で共和党が勝利したことで、トランプ大統領の信認が回復との期待も直後はありましたが現実はどうなのでしょうか? 今週中に米上院で採決と思われているヘルスケア代替法案ですが、直近では4人の共和党保守派の議員が反対を表明しており、可決することができるか注目しましょう。

WSJ紙によると最近のモンマス大学の世論調査では、トランプ大統領の支持率は41→34%低下、不支持率は46→54%へ拡大とあり、仮に可決することができなければ、さらに支持率が低下する可能性も否定できません。

6月27日にはイエレンFRB議長がロンドンでグローバルエコノミックについて講演します。FRB内では最近の強気な利上げ継続とバランスシートの縮小開始についてどのような発言をするのか、一部では慎重発言もあり注目しましょう。

事前に注目するコメントは少ないのですが、6/27~29日にダボス・世界経済フォーラム、夏季ダボス会議が中国で開催されますが、注目度は高くありません。 ただ、同じ日程の6/27~29日にECBフォーラムがポルトガルのシントラで開催され、予定ではドラギECB総裁、カーニーBOE総裁、黒田日銀総裁、バーナンキ前FRB議長が参加となっています。彼らの発言も気になります。

6月27日には事前に注目する動きは見られませんが、BOEの金融安定性レポートの公表で、緩和縮小に関して歯止め役のカーニーBOE総裁の発言も予定されており、注目したいと思います。

6月28日には、ボロズ・カナダ中銀総裁講演ですが、6月12日にウィルキンス・カナダ中銀上級副総裁が、13日にボロズ・カナダ中銀総裁が、金利引き締めを示唆する発言をし、カナダドル相場が急伸した経緯もあり、発言内容が注目されます。

米国発の経済指標では、

米個人消費支出の価格指数とコアの価格指数が注目されます。予想では個人消費支出・価格指数の前年比予想1.5%と前回1.7%から低下が、コア前年比も1.4%と前回1.5%から低下が見込まれ、この数字が予想外に低い米金利の低下とドル安につながる可能性もあります。

米GDPは2度目の改定で確報値となります。前期比年率の予想は1.2%と前回の改定しや速報値と変わらず、その他のデフレーターやコアPCE価格指数も前年比2.1%と前回と同じ数字となっており、サプライズは期待できそうにありません。

米耐久財受注は速報値ですが、前月比-0.5%と前回-0.8%、除く輸送機器・前月比は0.3%と前回-0.5%から改善が予想されています。また、コア資本財受注は予想0.2%と前回0.0%から改善が見込まれています。

米CB消費者信頼感指数は予想116.9 前回117.9と拡大が見込まれており、現況指数前回140.7、期待指数前回102.6、インフレ調査1年先4.7%からの変化が注目されます。

ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=は予想94.5 前回94.5と横ばいが予想されています。景気現況指数は前回109.6、消費者期待指数は前回84.7、前回の1年先のインフレ期待は2.6%となっており、この変化も注目されます。

米国以外では、日本の全国消費者物価指数は、前年比予想0.5% 前回0.4%、除く生鮮・前年比予想0.4% 前回0.3%、除く生鮮・エネルギー=予想0.1% 前回0.0%と若干ですが上昇が期待されています。

カナダGDPでは、月次GDP=予想0.2% 前回0.5%、前年比予想3.3% 前回3.2%と前月比では低下が予想されていますが、前年比では若干の上昇が見込まれています。

イベント
1.【ヘルスケア代替法案の上院共和党採決の予定(今週中)】
2.【イエレンFRB議長グローバルエコノミックについて講演(6/27)】
3.【ECBフォーラム・ポルトガル(6/27~29】)
4.【BOE金融安定性レポート(6/27)】
5.【ボロズ・カナダ中銀総裁講演(6/28)】
6.【夏季ダボス会議・中国(6/27~29)】

米経済指標
1.【米耐久財受注・速報値(6/26)】
2.【米第1四半期GDP・確報値(6/29)】
3.【米個人消費支出・価格指数、コア価格指数(6/30)】
4.【米CB消費者信頼感指数(6/27)】
5.【シカゴ購買部協会指数(6/30)】
6.【ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値(6/30)】

米国以外の経済指標
7.【日本全国CPI(6/30)】
8.【カナダGDP(6/30)】

詳しくは、別表をご覧ください。

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