2017/06/01

2017年6月1日(木曜)昨日5月31日、海外市場の動き

2017年6月1日(木曜)昨日5月31日、海外市場の動き

ベージュブックは物価上昇圧力の鈍さを指摘、米住宅関連の指標が予想外に弱く、米株+米金利も弱い。為替市場ではEUR+GBPが上昇し、逆にAUD+CADが弱く、全体的にはドル売りの流れが続く。

焦点は、①コミー前FBI長官がロシアゲート疑惑で来週に証言する可能性、②トランプ大統領がパリ協定からの離脱を決定、③物価圧力で強さがみられないベージュブック、④英総選挙の世論調査で異なる数字に戸惑う、⑤弱さが目立つ米経済指標に米金は軟調ながら6月14日のFOMCでは利上げ期待度は変わらず。

EURUSDは、アジア市場では1.1160~00のレンジから、欧州市場に入り、弱い独小売売上高+弱いユーロ圏CPIにもユーロ売りは見られず。月末特有のポートフォリオのリバランスのEUR買い+弱い米経済指標+ベージュブックを受けた米金利の低下に、1.12台を維持し一時1.1250台まで上昇し強さが目立つ。

USDJPYは、アジア・欧州市場で続いた110.70~111.30のレンジから、弱い米経済指標もありフィキシングには110.50を一時割り込む。ベージュブック+米金利の低下にも110.50割れの買い需要は強く下げ止まり、110.70台まで値を戻すも上昇幅は限定的で、引き続き上値は重い。

AUDUSDの弱さは目立ち負け組の筆頭。アジア市場の0.7470台を高値に、欧州・米国市場にかけてはクロスで全面安の中、原油価格の低下もあり一時0.7420台まで低下し、終値ベースでは5月19日以来の安値水準へ。

米10年債利回りは前日2.21→2.20%へ、2年債も1.284→1.282%へ小幅低下。ダウはJPモルガンの減収に銀行株が弱く-20.82(-0.10%)、Nasdaq S&Pも下げ幅は縮小するも、前日比では小幅低下、原油価格(WTI)は48.22ドルへ低下-1.44(-2.90%)。

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CNN報道=コミー前FBI長官は来週にも証言する可能性がある。ロシアとトランプ陣営の癒着疑惑捜査の特別検察官に任命されたモラー元FBI長官と証言内容を巡り協議、議会証言後に、モラー氏と正式なインタビューを行う予定。

地区連銀経済報告書(ベージュブック)=物価圧力が高まっている兆しはほとんど見られないと指摘、6月の利上げ可能性が弱まる →  10年物ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)が1.83%と、約0.5%低下し、インフレ期待が後退するも、CMEのFedWatchは6月の利上げ確率92→87%とやや低下するも引き続き高水準。

ユーガブの英総選挙の世論調査=メイ首相の与党保守党は38%。保守党275-344議席、労働党227-289議席で、保守党が20議席を失う可能性があり、過半数の326議席を獲得できない可能性。

調査会社カンターの英総選挙の世論調査=メイ首相の与党保守党の支持率は42→43%に上昇、最大野党労働党の支持率は34→33%に低下、保守党のリードは10ポイントに拡大した。

バイトマン独連銀総裁=ユーロ圏経済の回復は力強さを増しているため、ECBが景気刺激策を縮小させてもインフレ率の上昇は続く。

バイトマン独連銀総裁=現時点の景気見通し、およびリスクバランスの改善に、ECB理事会がフォワードガイダンス調整の是非、時期について討議し始めている可能性がある。

トランプ大統領(関係筋)=選挙公約通り新たな気候変動対策の枠組みのパリ協定からの離脱を決めた。