2017/06/08

2017年6月8日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年6月8日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

今日のトリプル・イベントの第一弾となるECB理事会は、政策金利の据え置きを予想通り決定、追加利下げの可能性に関する文言を削除し、低金利維持の表現では「より低い水準に」の文言を削除。

ドラギECB総裁は経済見通しに対するリスクは「リスクは下向き」→「概ね均衡」へと変化させるも、市場はより明確な文言を期待していたのかEURUSDは弱含みで推移。ECBスタッフ見通しは、インフレ率を下方修正し、成長率を上方修正。

第二弾のコミー前FBI長官の証言が続いており、前日にはその詳細が委員会のウエブサイトで公開され十分織り込まれており、質疑応答など新たな材料を見守る動きへ。

米株は低迷するも米金利は上昇。原油価格(WTI)は在庫増に急落した流れへ下落するも、46ドル台へ値を戻す。

為替相場は全他的にドル買いがみられ、EURUSD-0.39%、GBPUSD-0.32%、USDJPY+0.36%、USDCHF+0.39%、AUDUSD-0.18%、ただし、NZDUSDは+0.16%とドルに対して上昇している。

USDJPYは、「日銀の出口論を巡る議論で、時期尚早から市場との対話を重視する方向に修正しつつある」との報道に、一時109.38まで続落。欧州市場に入り110円の大台を回復し米金利の上昇もあり上昇傾向が続く。

EURUSDは、欧州市場序盤の1.1290近辺を高値に、ECB理事会の金融政策の据え置き、ドラギECB総裁+スタッフ見通しのガイダンスの変化や、インフレ見通しの下方修正+成長見通しも上昇修正にも、EUR買いは単発で逆に上値を切り下げ1.1210割り込み一時1.1190台まで値を下げる。

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ECB理事会=リファイナンス金利0.0%、限界貸出金利0.25%、中銀預金金利-0.4%、債券買い入れ月額600億ユーロの据え置きを決定、予想通り。追加利下げの可能性に関する文言を削除し、低金利維持の表現で従来の「より低い水準に」の文言を削除した。EURUSDは一時1.1260台まで上昇するもすぐに下落。


ドラギECB総裁=ユーロ圏の経済見通しに対するリスクは「リスクは下向き」→「概ね均衡」へと変化。インフレは概ね抑制。

ドラギECB総裁=2名は正常化について意見。ガイダンスの変更はデフレリスクがなくなったことが背景。

ECBスタッフ見通し=インフレ率を下方修正し、成長率を上方修正。インフレ率見通し(3月時点比):2017年1.7→1.5%、2018年1.6→1.3%。成長率見通し(3月時点比):2017年1.8→1.9%、2018年1.8→1.8%、2019年1.6→1.7%。


関係者=金融庁は債券保有のリスク管理強化で、金利変動の基準見直しへ